【トップ100・チャート】今週のピックアップ(08/02付)、Billie Eilish / ラブリーサマーちゃん / Logic / 君島大空

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Billie Eilish / my future

Z世代を代表するシンガーソングライター、Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)。07/30(Fri)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・シングルとしては、今年11月に上映延期されている映画「007 / ノー・タイム・トゥ・ダイ」の主題歌としてリリースした「No Time To Die」以来となる、およそ5カ月ぶりの新作に。07/24(Fri)にインスタグラムに投稿した写真のキャプション「“my future” out thursday」で新曲の存在を仄かすと、07/27(Mon)にリリース日とジャケット・アートワークを公開。07/29(Wed)に「tomorrow」というキャプションとともに約20秒ほどのオーディオクリップを共有すると、オーストラリア出身のアニメーター・Andrew Onorato(アンドリュー・オノラート)がディレクションしたアニメーションMVとともに、翌日リリースされました。

リリース当日に公開された、Beats 1(Apple Music)の看板DJ・Zane Lowe(ゼイン・ロウ)とのインタビューによれば、1カ月の自己隔離期間中に、過去最速の2日間で制作したことを明かしており(ちょうど雨が降っていた日だったとのこと)、兄で共同プロデューサー・FINNEAS(フィニアス)の地下スタジオにて、ボーカル・レコーディングが集中的に行われた模様です。

また、ファンにメールで送られたメッセージ(一部抜粋)によれば、この曲を書いたときに頭のなかで希望に満ちた興奮と、途方もないほどの内省、自己成長が促されたことを明かしており、その経験を世界的な文脈に照らし合わせると、多くの新しい意味が帯びてきたことをコメント。不確実で狂気なコロナ禍の未来のために準備を整える必要があり、もしできれば未来に希望と興奮を抱くことができること、そして未来は私たちのものであることを思い出し続けなければならない、という想いを示していました。

リリックのラスト「だけど私は / 恋しているんだ / 自分の未来に / 君の知らない未来の自分に」「そう、私は / 恋しているんだ / でも相手はここにいる誰でもない / それじゃ数年後に会おう」という一節について、先述したインタビューで、この状況(コロナ禍)を抜け出せる希望はあること、(収束するまで)数年かかるかもしれないけれど最終的には大丈夫であることをコメント。未来のために、自己自身を見つめる準備期間を過ごしていることを感じさせます。アニメーションMVとあわせて、ぜひチェックを。



ラブリーサマーちゃん / I Told You A Lie

東京出身のシンガーソングライター、ラブリーサマーちゃん。09/16(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『THE THIRD SUMMER OF LOVE』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2016年にリリースされたメジャー・デビュー作『LSC』以来となる、およそ3年10カ月ぶりの新作に。2017年には、サニーデイ・サービス「桜 super love(ly summer chan remix)」を手がけ、1st EP『人間の土地』をリリース。その後、フリーとしての活動が続くなか、2018年に発表された、the peggies「ちゅるりらサマフィッシュ〜ラブリーサマーちゃんRemix〜」や、1e1「Trace」などに参加。2019年には、キャリア最大規模のワンマンライブ「ミレニアム」を恵比寿リキッドルームで開催したことも話題となり、同年にシングル「ミレニアム / 今は少年のままの君」「LSC2000/サンタクロースにお願い」をリリース。大学卒業後、今年4月より〈日本コロムビア〉に所属したことを発表するなど、さまざまなアクションが展開されていました。

ラブリーサマーちゃんのコメントによれば「私の個人的な偏愛を詰め込んだ作品」(一部抜粋)という、本ニュー・アルバム『THE THIRD SUMMER OF LOVE』には、先述したシングル「ミレニアム」「LSC2000」「サンタクロースにお願い」や、今年リリースしたシングル「心ない人」「どうしたいの?」、ライブの人気曲「More Light」「豆台風」「I Told You A Li」などをコンパイルした、全11曲が収録予定。ラブリーサマーちゃんが、作詞 / 作曲 / 編曲を手がけているほか、2019年ごろからバンド・メンバーを務めている、吉澤響(Dr / セカイイチ)、右田眞(Ba / ayutthaya, nenem, Nanakamba)、奥村大(Gt / wash?)、馬場庫太郎(Gt / NENGU)などが参加。アルバムのジャケット・アートワークは、グラフィックデザイナー・木村豊(Central67)が担当しており、新たなアーティスト・ビジュアルは、イラストレーター・我喜屋位瑳務が手がけています。

イギリス旅行中に得た着想をもとに制作したというリード・シングル「I Told You A Lie」について、全編に渡って英語詞(管梓が担当)で歌われたロックナンバーとなっており、旅行当時に撮影したオフショットをもとに制作したという、キャリア初となる完全DIYのMVも、先日から公開されています。さらなる続報に期待しつつ、ぜひチェックを。



Logic / Perfect

米メリーランド州ロックビル出身のラッパー、Logic(ロジック)。07/24(Fri)にリリースされた、音楽活動を締めくくるラスト・アルバム『No Pressure』の収録曲が、チャートにランクインされました。

2010年にオフィシャル・リリースしたデビュー・ミックステープ『Young、Broke&Infamous』を皮切りに、この10年間に、アルバム6作品、ミックステープ6作品を含む数多くの楽曲を発表した、Logic(ロジック)。2019年には、2度目の全米チャート1位を記録した5thアルバム『Confessions of a Dangerous Mind』をリリースしたほか、キャリア初(本名名義)となる小説にしてベストセラー作品「Supermarket」と、それに伴うサウンドトラック・アルバムを同時発表したことも話題に。プライベートでは、2019年に服飾デザイナー・Brittney Noell(ブリトニー・ノエル)と結婚したことでも知られ、ラスト・アルバムをリリースした翌日には、第一子とされる「リトル・ボビー」の写真を、インスタグラムに公開していました。

音楽活動からの引退について、さまざまなインタビューによれば、家族とのプライベートな時間に集中したいことを理由に挙げているほか、以前から語っていた、インターネットならびにソーシャルメディアからの悪影響(自らの精神衛生を保つためにSNSアカウントを今年3月から一時閉鎖していた)、音楽活動自体が強制されているように感じていたことなどをコメント。今後の活動について、ライブストリーミング配信プラットフォーム「Twitch」と数百万ドル規模の契約を交わしたことを発表し、ゲーム配信、新人ラッパーへのビートの無料提供など、これからは「ただのナード」としてファンと交流していく旨を語っていました。

2019年に公開した楽曲「No Pressure Freestyle」の一節でも言及されていたように、2014年にリリースされたデビュー・アルバム『Under Pressure』の続編として位置づけられている、本ラスト・アルバム『No Pressure』。先述したデビュー・アルバムを担当したプロデューサー・No I.D.(ノー・アイディー)とともに、ゲスト・アーティストを呼ばずに制作したという全15曲が収録されており、過去作にもたびたび登場しているAIプログラム「タリア」のボイスサンプルを織り交ぜながら、これまでの人生経験を語ったパーソナルな内容がラップされています。

なかでも、自らの音楽的スタイルに大きな影響をもたらした存在として、Nujabes(ヌジャベス)、MF Doom(MFドゥーム)、RZA(リッザ)、Kanye West(カニエ・ウェスト)の名前を挙げ、本ラスト・アルバム制作中には、渡辺信一郎・監督作「カウボーイビバップ」「サムライチャンプルー」、内藤泰弘・漫画原作「トライガン」などのアニメ作品を繰り返し観ていたことを、それぞれ収録曲「Perfect」「man i is」のアウトロでドロップ。多くのファン、アーティストたちへのリスペクトを込めた見事な幕引きとなっており、ぜひチェックしてみては。



君島大空 / 火傷に雨

1995年生まれの音楽家、君島大空。07/24(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

幼少期から両親の影響で、フォーク、AOR、フュージョン、ジャズなどを愛聴し、5歳からギターを弾き始めていたという、君島大空。高校時代(メタラーに加えて小説家志望だった一時期を過ごしていたとのこと)に知り合ったという、シンガーソングライター・高井息吹との出会いを経て、18歳から作曲活動を開始。高校卒業後から20代前半にかけて、高井息吹、沖ちづる、タグチハナ、坂口喜咲、婦人倶楽部、吉澤嘉代子、adieu(上白石萌歌)など、さまざまなアーティストのサポート・ギターを担当するかたわら、2014年から多重録音で制作したセルフ・プロデュース楽曲を、SoundCloudに公開していました。

弾き語りをメインとしたライブ活動を続けるなか、2019年にキャリア初のリリースとなった1st EP『午後の反射光』を発表。同年には、1stシングル「散瞳 / 花曇」を自主制作したのち、西田修大(G)、新井和輝(B)、石若駿(Dr)、田口花(Cho)を招いた合奏形態で出演した「FUJI ROCK FESTIVAL」(ROOKIE A GO-GO)でのパフォーマンスも話題に。その後に行なった初ツアーも成功させると、今年2月に放送された、Eテレ NHKドキュメンタリー「no art, no life」に主題曲「星の降るひと」を書き下ろし、塩塚モエカ(羊文学)とのコラボ・シングル「サーカスナイト」をリリースするなど、着実に注目を集めている存在です。

オリジナルとしては、先述した1stシングル「散瞳 / 花曇」に次ぐ、およそ1年ぶりのリリースとなった、本ニュー・シングル「火傷に雨」。2018年時点で原曲が公開され、先述した合奏形態のメンバーとともライブでも披露されていた楽曲であり、今バージョンの演奏およびアレンジは、君島が自ら担当。ツイートによれば、新型コロナウイルス感染拡大防止による外出制限期間が解除されたタイミングで、東池袋駅にあるリノベーション・カフェ「KAKULULU」(過去のソロライブでも演奏していた)地下ギャラリーで、石若のドラム・レコーディングが行われたとのことで、君島のオファーと両者の真剣なやりとりのもと実現された模様です。

そして先日から、映像ディレクター・松永つぐみが監督し、ダンサー・半山ゆきのが出演しているMVも公開。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(07/26付)、Taylor Swift / さとうもか / beabadoobee / 碧海祐人

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Taylor Swift / cardigan

現代を代表するポップスター、Taylor Swift(テイラー・スウィフト)。07/24(Fri)にサプライズ・リリースされた話題のニュー・アルバム『folklore』の収録曲が、チャートにランクインされました。

2019年8月にリリースされた7thアルバム『Lover』から、およそ11ヶ月後のコロナ禍に突如発表された本ニュー・アルバム『folklore』。リリースの数時間前にシェアされた文章(一部抜粋)によれば、この夏に計画していたことのほとんどが実現しなかった一方で、計画していなかった8thアルバム『folklore』が完成したことを綴っており、「気まぐれ、夢、恐怖、思索の全てを注ぎ込んだ楽曲を収録した、まったく新しいアルバム」であることをコメント。

プロデューサーには「ミュージカル・ヒーローズ」と称された、Jack Antonoff(ジャック・アントノフ)、Bon Iver(ボニー・ベア)が参加するなか、11曲(全16曲中)をプロデュースした、The National(ザ・ナショナル)のギタリスト・Aaron Dessner(アーロン・デスナー)のコメントによれば、彼女からオファーを受けた今年4月下旬から3-4ヶ月にかけて、毎日連絡を取り合いながらリモートで楽曲制作していたとのことで、楽曲のアイディアが予想以上にクイックで交わされたこと、リリースする数時間前までレーベル関係者ですら誰も知らない状態で進行したことなどを明かしていました。

なかでも、本ニュー・アルバムのバックグラウンドについて、彼女のコメントによれば「自分の物語だけではなく、いままで会ったことがない人、会ったことがある人、会いたくなかったと思う人の視点から、その人たちについての物語を書こうと思った」(一部抜粋)とのことで、彼女が「Teenage Love Triangle」と称している、制作初期に書かれたという3曲「cardigan」「august」「betty」では、ティーンエイジの3人(ベティ、イネス、ジェームズ)の恋愛三角関係を、それぞれの視点から見つめるストーリーテリングが取られています。ほかの各収録曲でも、インディー・フォーク、カントリーなどを経由させたチェンバー・ポップや、多くのイースターエッグとともに、さまざまな人物の異なる物語が語られています。

そしてアルバム・リリースと同時に、徹底した感染対策を取りながら彼女自身がディレクションを務めたという「cardigan」のMVが公開中。あわせてぜひチェックを。



さとうもか / Glints

岡山県出身のシンガーソングライター、さとうもか。08/05(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『GLINTS』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2019年3月にリリースした2ndアルバム『merry go round』以来となる、およそ1年5ヶ月ぶりの新作に。同年には、ぜったくん「sleep sleep feat. さとうもか」、Tsudio Studio『Soda Resort Journey』の一部収録曲に加えて、HOTEL DONUTS「コンビニエンスボーイ / インソムニアガール」、エンドウシンゴとのコラボ・アルバム『クレーの絵本』などにも参加。

今年1月に1stシングル「melt bitter」をリリースすると、Vaundy「life hack」にコーラスとしてフィーチャーされ、NF Zesshoとのコラボ・シングル「empty dream」を発表。さらに今年6月から開始している、JFN PARK「ママには内緒ラジオNeo」(毎週金曜23時配信)でパーソナリティを務めているほか、予定されていたリリース・ツアーの開催中止を受けて、06/25(Thu)に、かが屋(加賀は同じく岡山県出身)とのトークライブ&バンドライブ「メルト私立 西シュガー学園」を、YouTube Live上で生配信するなど、さまざまなコラボが続いていました。

夏の恋にまつわる短編映画10作のオムニバスのような、季節をテーマにしたというニュー・アルバム『GLINTS』には、アレンジャーとして、TENDRE松浦正樹(ANATAKIKOU)、SPENSRかねこきわ浦上想起、などが参加した全10曲が収録。シングル「melt bitter」から引き続き、中川翔太(Ba. Gt)、かねもとまさや(Dr)、小川佳那子(Key)で構成された「さとうもかバンド」(さとうもかを加えた4人組バンド「スピーチバルーン」としても活動中)も一部収録曲のアレンジを担当しているほか、ジャケット・アートワークは、イラストレーター・中島ミドリ、デザイナー・杉原禎章が手がけています。

そして現在、監督・Masato Fujita、フォトグラファー・池田理寛(D-76)らが撮影し、現役高校生モデルとして知られる野内まるが出演した、リード・シングル「Glints」のMVが公開中。あわせてぜひチェックを。



beabadoobee / Care

フィリピン・イロイロ出身、ロンドンを拠点に活動しているシンガーソングライター、beabadoobee(ビーバドゥービー)。今年リリースが期待されているデビュー・アルバム『Fake It Flowers』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

パンクロック、グランジ、USインディーロックなどに影響を受け、2017年から独学で中古ギターを弾き始めたという、beabadoobee(ビーバドゥービー)。同年に公開した、ギターで最初に作曲したという代表曲「Coffee」が大きな注目を集めると、The 1975率いるレーベル〈Dirty Hit〉と、2018年に契約したことでも話題に。その後、EP『Patched Up』(2018年)、『Loveworm』(2019年)、『Space Cadet』(2019年)などを連続リリースすると、BBC Musicによる新人企画「Sound of 2020」ロングリストに選出されることに。さらに、自身の楽曲「Coffee」がサンプリングされた、Powfu(ポウフ)のシングル「Death Bed(Coffee for Your Head)」(2019年)が、TikTokを通じて世界各国でバイラルヒットを記録するなど、さまざまな活躍が続いています。

本リード・シングル「Care」について、先日配信されたコメント映像によれば、ニュー・アルバムのために最初にデモ収録した曲の1つであることを明かしており、高速道路をドライブしている90年代末期の映画のようなバイブスが込められているとのこと。加えて「社会や私のことを知らない人、私を気にも掛けていない人たちに対しての苛立ち。全然かわいそうなんて思って欲しいわけじゃなく、ただ私がどんな辛い思いをしてきたかを分かって欲しい」といった、リアルな心情が込められています。

そして先日から、コロナ禍によるパンデミックの最中に撮影したという「Care」のMVも公開中。デビュー・アルバムの詳細が気になりつつも、今後の活動にさらなる期待が高まります。



碧海祐人 / 夕凪、慕情

愛知県出身、名古屋を拠点に活動しているシンガーソングライター、碧海祐人(オオミマサト)。09/09(Wed)にリリースされる注目の1st EP『逃避行の窓』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

先日公開された初インタビューによれば、大学生のときに遊び始めたGarageBandをきっかけに音楽制作が本格化したという、碧海祐人。ベッドルーム・ミュージシャンを自称し、2018年ごろから、YouTubeInstagramSoundCloudなどに、オリジナル楽曲、弾き語り動画、カバーおよびデモ音源を多く公開。2019年末には初のオフィシャル・リリースとなる1stシングル「秋霖」を発表すると、今年3月には、監督・編集を自ら手がけたMVも公開。今年5月にリリースした2ndシングル「Comedy??」が、Spotifyの各オフィシャル・プレイリストに多数ピックアップされるなか、タワーレコードによるサブミッション・メディア「TOWER DOORS」からも複数回プッシュされるなど、着実に注目を集めている模様です。

09/09(Wed)にリリースされる1st EP『逃避行の窓』には、先述したシングル「秋霖」「Comedy??」を含む、全7曲が収録予定。2018年8月からデモ音源として公開していた楽曲である本リード・シングル「夕凪、慕情」には、今回のリリースに際して、日本を代表するジャズ・ドラマーであり、自身が主宰するプロジェクト「Answer to Remember」でも知られる、石若駿が参加。EPのミックスおよびマスタリングは、レーベル〈origami PRODUCTIONS〉所属アーティストを多く手がけているエンジニア・藤城真人(big turtle STUDIOS)が担当しており、碧海曰く「碧海祐人が新しい景色や色や温度を感じ、世間にはばかられることがあっても音の中に逃亡する人間に寄り添うかのような音楽的世界観がさらにアップデートされた作品」とのことです。

そして本リード・シングル「夕凪、慕情」は、インディペンデント系レコード会社〈ULTRA-VYBE〉が新たなスタートさせたプロジェクト「S.W.I.M.」の関連作として、EPリリース同日に発表されるコンピレーション・アルバム『S.W.I.M. #1 -polywaves-』にも収録予定。09/26(Sar)には、下北沢mona recordsで開催予定のサーキットイベント「mona records『S.W.I.M.』PARTY」への出演もアナウンスされており、あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(07/19付)、Juice WRLD / AAAMYYY / Lianne La Havas / HIMI

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Juice WRLD / Life’s A Mess (feat. Halsey)

昨年、12/08(Sun)にオキシコドンとコデインの過剰摂取により21歳の若さで逝去してしまった、米イリノイ州シカゴ出身のラッパー / シンガーソングライター、Juice WRLD(ジュース・ワールド)。07/10(Fri)にリリースされた、逝去後初のニュー・アルバム『Legends Never Die』の収録曲が、チャートに多数ランクインされました。

2017年当時、SoundCloudで発表した代表曲「Lucid Dreams」や、人気ヒップホップ・プラットフォーム「Lyrical Lemonade」によるフックアップ、2019年にリリースした2ndアルバム『Death Race for Love』の全米チャート初登場1位など、エモ・ラップを象徴する存在として現在も人気を集める、Juice WRLD(ジュース・ワールド)。今年1月にリリースされた、Eminem(エミネム)「Godzilla (feat. Juice WRLD)」が、逝去後初の楽曲となったことを皮切りに、G Herbo(G・ハーボ)、Polo G(ポロ・G)、YNW Melly(YNW・メリー)との新曲もそれぞれ話題に。

また遺された未発表曲は2000曲ほど存在することが知られているなか、今年4月には、逝去後にリリースされる最初のシングル「Righteous」を発表。続けて、Trippie Redd(トリッピー・レッド)をフィーチャーしたシングル「Tell Me U Luv Me」や、かねてから兄弟のように親しかったという、The Kid Laroi(キッド・ラロイ)とのコラボ・シングル「Go」などが発表され、07/06(Mon)に各SNSのオフィシャル・アカウントを通じて、本ニュー・アルバム『Legends Never Die』のリリースをアナウンス。ジャケット・アートワークとともに「この15曲のコレクションが、彼が制作していた音楽を象徴していると感じます。このアルバムは、彼の楽曲制作に深く影響を及ぼしたコラボレーターたちに光を当てています。」(一部抜粋)という声明文も掲載され、4日後に正式リリースされました。

およそ1年半ぶりのニュー・アルバムとなった『Legends Never Die』には、今年4月から順次公開されていたシングル「Righteous」「Tell Me U Luv Me」「Life’s a Mess」「Come & Go」を含む、全21曲が収録。ゲストには先述した、Polo G(ポロ・G)、Trippie Redd(トリッピー・レッド)、The Kid Laroi(キッド・ラロイ)などに加えて、Halsey(ホールジー)、Marshmello(マシュメロ)をフィーチャーしているほか、プロデューサーとして代表曲「Lucid Dreams」を手がけた、Nick Mira(ニック・ミラ)を筆頭に、Rick Rubin(リック・ルービン)、Skrillex(スクリレックス)、Take a Daytrip(テイク・ア・デイトリップ)なども多数参加しています。

そしてリリースから数々の記録を打ち立てており、全世界のSpotifyでの1日の総再生回数7460万回を突破する、現時点で今年最も多く初日再生されたアルバムとなり、Drake(ドレイク)『Scorpion』(2018年)、Post Malone(ポスト・マローン)『Beerbongs&Bentley』(2018年)に次ぐ歴代3位の記録も樹立したほか、収録曲「Conversations」が、Spotifyで1日の再生回数が今年最も多い楽曲となっています。あわせてぜひチェックを。



AAAMYYY / Leeloo

長野県出身、東京を中心に活動しているシンガーソングライター / トラックメイカー、AAAMYYY。07/08(Wed)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・シングルとしては、今年5月に配信リリースされた、不動産情報サイト「SUUMO」CM映像のために書き下ろした楽曲「HOME」に次ぐ、およそ2ヶ月ぶりの新作に。Tempalayでの活動や、他アーティストへのサポート、楽曲提供、コラム執筆など幅広い活動が続くなか、今年3月にリリースされたアルバム、Shin Sakiura『NOTE』の収録曲「このまま夢で feat. AAAMYYY」に加えて、テレビアニメ「BNA ビー・エヌ・エー」エンディングテーマとして流れている、Shin Sakiura「NIGHT RUNNING feat. AAAMYYY」でのコラボが話題に。また、先日から公開されている「UNIQLO 2020 S/S」ウェブCMシリーズの楽曲制作をしたほか、06/28(Sun)にオンライン配信された、Black Boboiとの2マンライブでパフォーマンスを披露。さらに、07/05(Sun)に放送されたテレビ朝日系「関ジャム 完全燃SHOW」へ出演し、自宅の仕事場を解説するなど、さまざまな注目を集めています。

前作「HOME」より以前から制作していたという、本ニュー・シングル「Leeloo」。J-WAVE「SEASONS」(07/18放送回)でのコメントによれば、SFアクション映画の名作としても知られる、リュック・ベッソン監督作「フィフス・エレメント」(1997年)に登場するヒロイン「リールー」にインスパイアを受けて制作したことを明かしており、人間が日々持っているという観念に疑問を投げかけるようなリリックになっているとのこと。サポート・メンバーには、Tondenhey(Gt / 踊 Foot Works)、山本連(Ba)、澤村一平(Dr / SANABAGUN.)、TENDRE(Key)が参加しており、ソロ初となるフル・バンドでのレコーディングが行われた模様です。

そして、08/01(Sat)に開催されるオンライン音楽フェス「BLOCK.FESTIVAL Vol.2」に出演予定のほか、10/23(Fri)にリリースされる、Sen Morimoto(セン・モリモト)のニュー・アルバム『Sen Morimoto』にゲスト参加することが発表。Tempalayとしての今後の活動も含めて、あわせてチェックを。



Lianne La Havas / Please Don’t Make Me Cry

ロンドン出身のシンガーソングライター、Lianne La Havas(リアン・ラ・ハヴァス)。07/17(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『Lianne La Havas』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2015年にリリースした2ndアルバム『Blood』以来となる、およそ5年ぶりの新作に。インタビューによれば、前作とのあいだにさまざまな環境変化があったことを明かしており、第58回グラミー賞(最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞)へのノミネート直後から、2017年のリリースに向けてセルフタイトルを冠したフォローアップを構想していたことをコメント。しかし、2015年から2016年にかけて、彼女の祖母、曾祖母、そして度々コラボレーションを重ねていた、Prince(プリンス)が逝去してしまうことに。加えて、白人優先のノミネーションが目立った「Brit Awards 2016」に対して異を唱える「#BritsSoWhite」が起こった際、ハッシュタグに同意しなかったことによるSNSでのバッシング、そのあと人種主義問題について多くの学びをもたらしてくれたボーイフレンドとも結果的に別れてしまうなど、度重なるショックを経験したとのこと。

しばらくして、2019年に出演した「Glastonbury Festival」のあと、信頼するバンドメンバーとともにスタジオで行なったという、Radiohead(レディオヘッド)「Weird Fishes」のカバー・セッションから、本ニュー・アルバムの方向性を掴むことに。同年10月までに全収録曲を書き上げ、その後12月にかけて、ロンドン、バース、ニューヨークで行なったレコーディングを経て、完成された模様です。

本ニュー・アルバム『Lianne La Havas』には、先述した「Weird Fishes」のカバーを筆頭に、リード・シングル「Bittersweet」「Paper Thin」「Can’t Fight」を含む、全12曲が収録。プロデューサーには長年に渡るコラボレーターである、Matt Hales(マット・ヘイルズ)に加えて、Beni Giles(ベニー・ジャイルズ)、 Mura Masa(ムラマサ)などが参加しています。アルバムのテーマについて「成長して枯れたあと、さらに強くなって生まれ変わる季節の花」という、自然と植物のライフサイクルからインスパイアされたことを語っており、新しい関係の初めにある楽しい時期、関係の終焉、独立することの楽しさと孤独、という3つのヴィネットで構成されてるようです。

そして現在、NPR「Tiny Desk (Home) Concert」出演時のアコースティック・パフォーマンスのほか「NPR Music Listening Party: Lianne La Havas’ ‘Lianne La Havas’」と題した、オンライン・リスニングパーティーの模様が公開されています。あわせてぜひチェックを。



HIMI / baby

東京を拠点に活動しているシンガーソングライター / モデル、HIMI。07/15(Wed)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2017年にラフォーレ原宿のキャンペーン広告でモデル・デビューすると、2018年に公演された舞台「書を捨てよ町へ出よう」(原作:寺山修司、演出:藤田貴大)への主演で、俳優デビューを飾ることに。さらに、2019年2月に放送されたTBSテレビ系「グッドワイフ」(第4話)にてテレビドラマ初出演を果たすと、同年7月より池袋グランドシネマサンシャイン(IMAXシアター)で上映されているショートフィルム「TRANSPHERE」で映像作品初主演を務めることに。

俳優(本名名義)としての活躍が続くなか、2019年9月に開催されたイベント「Culture Festival! BUNKASAI-Chara‘s 28th & Charamoba 5th Anniversary-」(第2部)にゲスト出演。今年1月には、プロデューサー・西岡将太郎(PERIMETRON)とともに自主レーベル〈ASILIS〉を立ち上げ、1st ソロ・EP『STEM』をリリース。さらに、同レーベルに所属するプロデューサー・Dr.Payとのユニット「D.N.A」として、1stシングル「MEDI」を発表するなど、ミュージシャンとしての活動も本格化しています。

およそ半年ぶりの新作となったニュー・シングル「baby」について、アートワークを含めたクリエィティブ全体で、”彼女”に出会った瞬間の衝撃を表現した作品とのことで「もとちゃんと出会った瞬間、baby ( 雷 ) 気に入ってくれると嬉しいです (Smile)」とコメント。プロデューサーは、西岡将太郎(PERIMETRON)が担当しているほか、先述したジャケット・アートワークは、フォトグラファー・フジイセイヤ、デザイナー・森洸大、フォトレタッチャー・フジモトタカシ、が手がけています。未聴のリスナーはぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(07/12付)、Pop Smoke / PUNPEE / Sufjan Stevens / Mom

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Pop Smoke / The Woo (feat. 50 Cent & Roddy Ricch)

今年、02/19(Wed)に発生した銃撃事件で死去してしまった、米ニューヨーク州ブルックリン出身のラッパー、Pop Smoke(ポップ・スモーク)。07/03(Fri)にリリースされた、遺作となるデビュー・アルバム『Shoot for the Stars, Aim for the Moon』の収録曲が、チャートにランクインされました。

シカゴ発のドリル・ミュージックと、その影響を受けるUKドリルのテイストが逆輸入され、ブルックリンで生まれた新たなサブジャンル「ブルックリン・ドリル」の筆頭格として注目を集めていたラッパー、Pop Smoke(ポップ・スモーク)。独自のシーンが形成されていたブルックリンから、2019年7月に発表した1stミックステープ『Meet the Woo』の収録曲「Welcome To The Party」がバイラルヒットを記録し、Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)、Skepta(スケプタ)が参加したリミックスもリリースされるなど、キャリア1年目にして大きな注目を集めることに。

ブルックリン・ドリルの特徴である、ギャングの抗争や貧困問題などを綴ったリアルなリリックに加えて、ほとんどの楽曲を手がけている、イースト・ロンドン出身のプロデューサー、808Melo(エイトオーエイトメロ)との共作で独自のスタイルを確立すると、同年末に公開された、Travis Scott(トラヴィス・スコット)率いるレーベル〈Cactus Jack〉のコンピレーション・アルバム『JACKBOYS』へのゲスト参加が話題に。今年2月に2ndミックステープ『Meet the Woo 2』をリリースするも、12日後に発生した銃撃事件によってわずか20歳で命を落としてしまい、突然の別れに国内外の多くのファンから悲しみが寄せられました(07/10付で事件の容疑者5人が逮捕)。

本デビュー・アルバム『Shoot for the Stars, Aim for the Moon』は、彼にとって最大のリスペクトを送っていた存在である、50 Cent(50セント)がエグゼクティブ・プロデューサーを担当。インスタグラムを通じてオファーをかけたという、Quavo(クエイヴォ)、Lil Baby(リル・ベイビー )、DaBaby(ダベイビー)、Swae Lee(スウェイ・リー)、Future(フューチャー)、Roddy Ricch(ロディ・リッチ)、Tyga(タイガ)などを含むビッグネームが多数参加しており、生前に収録されていた未発表音源をもとに制作された模様です。

リリース直前には、Virgil Abloh(ヴァージル・アブロー)が制作したジャケット・アートワークが大量の批判を受けたことで、複数の候補から現在のデザインに差し替える騒動が起こったほか、困難状況下にある若者を支援するプラットフォームの確立のために、彼の遺族が(生前に設立していたという)非営利財団「Shoot for the Stars Foundation」を発表。未発表曲「Paranoia」のリリックを巡って、Pusha T(プシャ・T)、Young Thug(ヤング・サグ)とのあいだに発生しているビーフの行方も気になるなか、未聴のリスナーはぜひチェックを。



PUNPEE / Wonder Wall feat. 5lack

あなたの親愛なる隣人の凡人、東京都板橋区のダメ兄貴こと、PUNPEE。07/01(Tue)にリリースされた待望のニュー・EP『The Sofakingdom』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナルとしては、2017年にリリースされた1stソロ・アルバム『MODERN TIMES』以来となる、およそ2年9ヶ月ぶりの新作に。その後、BIM「BUDDY」(2018年)、Qiezi Mabo「Qiezi Mabo Forever」(2018年)、ORIGINAL LOVE「グッディガール」(2019年)、星野源「さらしもの」(2019年)のほか、盟友であるラッパー・RAU DEFがリリースしたアルバム『DELICACY』(2018年)、『ESCALATE III』(2019年)などに多数参加。なかでも、2019年に生放送されたNHK『おげんさんといっしょ』にて、バーテンダー役として披露したパフォーマンスも大きな話題となりました。

また、2018年5月に開催されたワンマン・ライブの模様を収録した映像作品「PUNPEE Presents Seasons Greetings’18」を翌年に発表したほか、今年3月末に惜しくも終了してしまったラジオ番組、J-WAVE『SOFA KING FRIDAY』(毎週金曜 深夜25時)でパーソナリティを務めるなど、さまざまな活動が続いていました。

本来であれば、今年5月から開催予定だったZeppワンマン・ツアー「Seasons Greetings’20 ~Sofa Kingdom Tour~」(2021年に延期)にあわせて、ゆったりしたアンソロジー的作品として当初制作していたという、本ニュー・EP『The Sofakingdom』。先日公開されたインタビューによれば、今年1-2月ごろからEP制作に着手し、リリックの内容は前作『MODERN TIMES』の延長線上を意識するなか、新型コロナウィルス感染拡大にともなう自粛期間中に感じていた複雑な心情がコンセプトにも影響したことから「結果的にそういったことに食らってしまった作品みたいに見えちゃうかもしれないなぁ」とコメント。ミキシングは、渡辺省二郎が担当しているほか、ジャケット・アートワークは、フランス出身のアーティスト・Stéphane Oiry(ステファン・オワリー)が手がけており、前作『MODERN TIMES』のジャケットにも登場し、実家で25年ほど生きているという亀のイラストもあわせて描かれています。

そしてリリース当日には、MV「夢追人 feat. KREVA」のほか、収録曲「Wonder Wall」でコラボしている、5lackとのインスタライブの模様もアーカイブで公開されており、あわせてぜひチェックを。



Sufjan Stevens / America

米ミシガン州デトロイト出身のシンガーソングライター / マルチプレイヤー、Sufjan Stevens(スフィアン・スティーヴンス)。09/25(Fri)にリリースされる注目のニュー・アルバム『The Ascension』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

ソロ・アルバムとしては、2015年にリリースされた7thアルバム『Carrie & Lowell』に次ぐ、およそ8枚目となる新作に。その後、Nico Muhly(ニコ・ミューリー)からの呼びかけで集まった、Bryce Dessner(ブライス・デスナー)、James McAlister(ジェームス・マカリスター)とともに、2017年にコラボ・アルバム『Planetarium』をリリース。同年に上映された、ルカ・グァダニーノ監督作「君の名前で僕を呼んで」に書き下ろした主題歌「Mystery of Love」が「第90回アカデミー賞歌曲賞」にノミネートされたことも話題に。

2019年には、Justin Peck(ジャスティン・ペック)が振付したバレエ作品のために、クラシックピアニスト・Timo Andres(ティモ・アンドレス)とともに作曲したコラボ・アルバム『The Decalogue』を発表したほか、毎年6月に世界各地で開催される「LGBT Pride Month」を祝福するシングル「Love Yourself / With My Whole Heart」をリリース。さらに今年3月には、継父・Lowell Brams(ローウェル・ブラムス)とコラボしたニューエイジ・アルバム『Aporia』を発表するなど、さまざまな共作が続いていました。

ニュー・アルバム『The Ascension』のリード・シングルとして、アメリカ独立記念日の前日にあたる、07/03(Fri)にリリースされた「America」。プレスリリースによれば、先日公開されたアルバム未収録曲「My Rajneesh」とともに、前作『Carrie & Lowell』の制作時点で書かれていた楽曲とのこと。ストックされたまま6年近く経過するなか、新型コロナウィルスと「Black Lives Matter」ムーブメントが拡大する最中、アメリカ文化が抱える病に対する抗議の歌としてリリースした模様です。

そしてニュー・アルバムに先駆けて、07/31(Fri)には先述した「My Rajneesh」をカップリングとする12インチ・アナログがリリース予定。あわせてぜひチェックを。



Mom / 胎内回帰

埼玉県出身のシンガーソングライター / トラックメイカー、Mom。07/08(Wed)にリリースされた注目のニュー・アルバム『21st Century Cultboi Ride a Sk8board』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2019年5月にリリースした2ndアルバム『Detox』に次ぐ、およそ1年ぶりの新作に。同年には、キャリア初となる自主企画シリーズ「look forward to science」を3本連続で開催したほか、本ニュー・アルバム『21st Century Cultboi Ride a Sk8board』の制作途中に、弾き語りで突発的に制作したというアシッドフォーク・アルバム『赤羽ピンクムーン』を、年末にサプライズ・リリース。また現在、新型コロナウィルス感染拡大の影響でさまざまな配信イベントへの出演が続いてるほか、上映の無期限延期がアナウンスされている、森平周・監督作「色の街」の主題歌に「プライベートビーチソング」、挿入歌に「フリークストーキョー」が起用されており、着実に活躍の幅が広がっています。

本ニュー・アルバム『21st Century Cultboi Ride a Sk8board』には、リード・シングル「マスク」「ハッピーニュースペーパー」「カルトボーイ」「ゴーストワーク」「アンチタイムトラベル」を含む、全13曲が収録されたコンセプト・アルバムに。世界の終末を舞台にしたSF的世界観について、先日公開されたインタビューによれば、藤子不二雄・著『藤子不二雄異色短編集』(1989年)、筒井康隆・著『笑うな』(1980年)などで描かれているテイストから影響を受けたことや、ディストピアと化した近未来で人間らしさを持ち続ける存在としての「カルトボーイ」、スケートボードを始めて感じたことなど、人間社会と時代の空気感をメタ的に捉えた作品となっています。

そして先日から、MV「マスク」「ハッピーニュースペーパー」「カルトボーイ」「ゴーストワーク」「アンチタイムトラベル」「胎内回帰」が公開されているほか「ニートtokyo」 出演時のインタビュー映像も複数アップされています。メジャー・デビューを果たした今後の活動にも、さらなる注目が集まります。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(07/05付)、Kanye West, Travis Scott / CHAI / HAIM / 黒田卓也

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Kanye West, Travis Scott / Wash Us In The Blood

先日プレビュー公開した、Kid Cudi(キッド・カディ)とのコラボ・ユニット、Kids See Ghosts(キッズ・シー・ゴースト)のTVアニメや、GAPと自身のブランド「YEEZY」によるコラボ・ライン「YEEZY Gap」の販売をアナウンスするなど、さまざまなアクションが続いている、Kanye West(カニエ・ウェスト)。公開延期することなく、06/30(Tue)にある意味サプライズ・リリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

近日中にリリースが期待されている、映像作家・Arthur Jafa(アーサー・ジャファ)とのコラボ・アルバム『God’s Country』からのリード・シングルとして公開された、本ニュー・シングル「Wash Us In The Blood」。ゲストには、キャリア初期の時点から何度もフックアップしている相手である、Travis Scott(トラヴィス・スコット)をフィーチャーし、昨年からアナウンスしているリミックス・アルバム『Jesus Is King Part Ⅱ』を共同制作していることでも知られている、Dr. Dre(ドクター・ドレ)がミックスを担当しています。

本ニュー・シングル「Wash Us In The Blood」のリリックでは、システム化された人種主義への抗議運動「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター / 黒人の命を軽んじるな )」(以下、BLM)で主張している、歴史的に根深く残り続ける制度的差別への批判に加えて、フェイクニュースで印象操作しつづけるメディア、ステレオタイプな人物像を求め続けるレーベルなどにも言及。アフリカ音楽のリズムとインダストリアルなトラップを組み合わせたようなビートで、天から降ってくる雨(イエス・キリストの血)によって人々が救われることを祈るように、バースやコーラスで繰り返し「Wash Us In The Blood」とラップしています。

先述した、Arthur Jafa(アーサー・ジャファ)が手がけたMVには、BLMの抗議デモの模様、新型コロナウィルスや不当な暴力に苦しむ人々、人気ゲームソフト「グランド・セフト・オートV」のプレイ・シーン、白人の元警官らによって今年射殺されてしまった、Ahmaud Arbery(アフマド・アーベリー)氏、Breonna Taylor(ブリオナ・テイラー)氏の生前の姿などが映し出されています(カニエは、2人の遺族に事件の裁判費用を含む多額のサポートを送っている)。またラストは、自身が率いる「Sunday Service Choir」のリハーサルを、娘(ノース・ウェスト)と一緒に過ごしている様子で締められています。

そして先日リリースされたコラボ・シングル、Ty Dolla Sign(タイ・ダラー・サイン)「Ego Death(feat.Kanye West, FKA twigs & Skrillex)」に参加したことも大きな話題に。Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)とのコラボにも期待が高まるなか、今後の動きにさらなる注目が集まります。



CHAI / keep on rocking

国内外で幅広い人気を集めるニュー・エキサイト・オンナバンド、CHAI。07/03(Fri)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2019年にリリースされた2ndアルバム『PUNK』が、人気ウェブマガジン「Pitchfork」による「The 50 Best Albums of 2019」に選ばれたことを始め、さまざまな音楽メディアでも高評価を獲得したほか、欧米各国を巡るワールド・ツアーも成功させるなど、グラミー賞受賞を目標にさらなる快進撃を続けている、CHAI。なかでも、米テキサス州オースティンで開催されるカンファレンス「SXSW」への3年連続出演を皮切りに、先述した「Pitchfork」主催の「Pitchfork Music Festival」に日本人唯一の出演を果たしたほか、NPR(National Public Radio)の人気企画「Tiny Desk Concerts」でもパフォーマンスを披露するなど、ワールドワイドな存在感を発揮していました。

そんななか、今年に入ってリリースされた「NO MORE CAKE」「Ready Cheeky Pretty」に次ぐ、第3弾ニュー・シングルとなった本楽曲。07/03(Fri)から全国各地で順次上映される映画「のぼる小寺さん」主題歌として書き下ろしたものであり、リリース当日には、インスタグラムを通じて本楽曲のアコースティック・バージョンも披露されました。ジャケット・アートワークは、かねてからイラストが趣味である、ユウキ(Ba, Cho)による描き下ろし作品となっており、リリック・ビデオでは、ユウキ本人の手によってリペインティングされている光景が映し出されています。なお、各メンバーの自宅で撮影されたMV「Ready Cheeky Pretty」では、ユウキが初監督を努めています。

そして、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて開催中止を発表した「Glastonbury Festival 2020」に本来出演する予定だったことから、先日配信されたバーチャル・フェス「William’s Green 2020」(会場内の1ステージをオンラインで再現したもの)にコメント出演ならびにMVがオンエアされました。あわせてぜひチェックを。



HAIM / Gasoline

米カリフォルニア州ロサンゼルス出身のバンド、HAIM(ハイム)。06/26(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『Women in Music Pt. III』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2017年7月にリリースされた2ndアルバム『Something to Tell You』以来となる、およそ3年ぶりの新作に。2019年には、ギターボーカルを務める次女・Danielle Haim(ダニエル・ハイム)が、Vampire Weekend(ヴァンパイア・ウィークエンド)『Father of the Bride』にボーカルとして広く参加したほか、Clairo(クライロ)『Immunity』の一部収録曲にドラマーとして参加。バンドとしては、今年2月に公開された、Thundercat(サンダーキャット)「Dragonball Durag」のMVで、3姉妹そろってカメオ出演したことも話題となりました。

またコロナウィルス感染拡大の影響を受けて、各地のデリを巡る全米ツアーならびに、本ニュー・アルバム『Women in Music Pt. III』リリースの一時延期を発表。その間、NPRによる人気ライブ・シリーズの自宅版「Tiny Desk (Home) Concerts」に出演したほか、アルバム・ジャケットの撮影地となっているデリ「Canter’s Deli」(3姉妹が初めてライブを行なった場所)からライブ・ショーを配信。さらにファンたちと一緒に楽曲にあわせて踊る、オンライン・ダンスレッスンを複数配信するなか、世界各地で拡がり続ける「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター / 黒人の命を軽んじるな )」について、ロサンゼルス市警署長の解任要求、抗議デモの参加寄付を呼びかけるなど、さまざまなアクションが続いていました。

本作のアルバム・タイトル『Women in Music Pt. III』について、Apple Musicに記載されたメモによれば「音楽業界にいる女性としての意見を問うことをやめてもらうための、遊び心あふれる”招待状”」とコメント。各収録曲のリリックでは、音楽業界のジェンダー・ギャップ改善を求めるメッセージのほか、3姉妹それぞれが抱えている、孤独、悲しみ、うつ病などのメンタルヘルスと向き合う様子も書かれており、なかでもアルバム・プロデュースを務めた1人であり、次女・Danielle Haim(ダニエル・ハイム)のパートナーでもある、Ariel Rechtshaid(アリエル・レヒトシェイド)が精巣ガンと闘病していた経験なども、本ニュー・アルバムに深く影響を及ぼしている模様です。

そして現在公開されているMV(コロナ禍前に撮影された)「Summer Girl」「Now I’m In It」「Hallelujah」「The Steps」のディレクションは、映画監督のポール・トーマス・アンダーソンが担当(3姉妹の母親は小学校の先生であり、監督の小学時代を担任したほか、現在まで家族ぐるみの親交が続いていることでも知られている)。あわせてぜひチェックを。



黒田卓也 / Do No Why – YonYon & MELRAW Rework

兵庫県出身、ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活躍しているトランペッター、黒田卓也。08/05(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『Fly Moon Die Soon』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2016年9月にリリースされたアルバム『Zigzagger』以来となる、およそ4年ぶりの新作に。その間、ニューヨークで活動する日本人ミュージシャンである、大林武司(Key)、中村恭士(Ba)、小川慶太(Dr, Per)、馬場智章(Ts)で構成されたグループ「J-Squad」として、現在まで2枚のアルバム『J-Squad』(2016年)、『J-Squad II』(2018年)をリリース。一方で、西口明宏(Ts, Ss)、宮川純(Key)、中林薫平(Ba)、柴田亮(Dr)とのプロジェクト「メガプテラス」としても、デビュー・アルバム『フル・スロットル』(2017年)をリリースするなど、多方面で活動。

ソロとしては、ニュースクール大学在学時から交流が続いている、Jose James(ホセ・ジェイムズ)との共作、DJ Premier(DJ・プレミア)とのライブ・セッション、cero「街の報せ Rework 黒田卓也」でのコラボ、MISIAのライブ・サポートなどを幅広く展開。2018年から、自身がホストを務める主宰イベント「aTak」を定期開催するなど、ボーダレスな活躍が続いています。

そして「絶対的な自然と人間の偉大なる卑猥さの妙」をテーマに、ビートを自らプログラミングし、生演奏との融合を実現したという、本ニュー・アルバム『Fly Moon Die Soon』。クレジットには「J-Squad」のメンバーを筆頭に、Corey King(Tb)、Rashaan Carter(Ba)、Solomon Dorsey(Ba)、Craig Hill(Ts)などを含む、長年親交の深いミュージシャンが多く参加。収録曲には、Ohio Players(オハイオ・プレイヤーズ)「Sweet Sticky Thing」、Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)「Tell Me A Bedtime Story」のカバーのほか、YonYon、MELRAWとの初コラボとなった「Do No Why (YonYon & MELRAW Rework)」が、日本盤ボーナストラックとしてコンパイルされています。

そんな初コラボの背景について、先日公開されたインタビューにて、YonYonと黒田ともに初対面だったことや「Do No Why」の原曲に込められたテーマ、コラボした感触、お互いのルーツの共通点などが語られており、あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(06/28付)、Beyoncé / South Penguin / Khruangbin / 空音

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Beyoncé / BLACK PARADE

米テキサス州ヒューストン出身のシンガーソングライター / プロデューサー、Beyoncé(ビヨンセ)。06/19(Fri)にサプライズ・リリースされた話題のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

システム化された人種主義への抗議運動「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター / 黒人の命を軽んじるな )」(以下、BLM)が、世界各地で歴史的な拡がりを見せている昨今、黒人奴隷解放記念日(ジューンティーンス)にあわせてリリースされた、本ニュー・シングル「BLACK PARADE」。リリックではさまざまなモチーフを引用し、インスタグラムを通じて「私たちの美しさ、強さ、力を忘れないでください」「”Black Parade”は、あなた、あなたの声、あなたの喜びを祝福します」(一部抜粋)とコメントしているように、黒人であることのルーツやアイデンティティをレペゼンしながら、黒人女性全体をエンパワーメントする内容が書かれています。

彼女のファンベースである「Beyhive」に語りかけるように、彼女自身の歴史(ヒストリー)が黒人女性たちにとっての物語(ストーリー)となっていること、母なる大地(アフリカ)や先祖から多くの恵みを授かっていることのプライドなどをラップしつつ、BLMのデモ行進を想起するかのように「私のパレードについてきて」と、人びとに連帯を呼びかけています。

またリリースに際して、本ニュー・シングル「BLACK PARADE」の楽曲収益は、彼女主宰の慈善団体「BeyGOOD」が設立したファンドを経由して、アフリカ系アメリカ人が経営する中小企業へのサポートにあてられることも発表。彼女のインスタグラム・アカウントに掲載されているリンク先には、アート、化粧品、ファッション、ライフスタイル、飲食店などを含む、多岐にわたる業種の中小企業がキュレーションされており、アフリカ系アメリカ人に向けた経済的支援、人権保障などを行なっている公民権団体「ナショナル・アーバン・リーグ」がファンド管理しているとのことです。

なお先日リリースされた、Megan Thee Stallion(ミーガン・ジー・スタリオン)とのリミックス・シングル「Savage (Remix) [feat. Beyoncé]」では、地元・ヒューストンで新型コロナウィルスに関連した救済活動に携わる非営利団体「Bread of Life, Inc.」へのサポートに、楽曲収益を寄付することも発表していました。

そして、06/08(Mon)にはYouTube主催のオンライン卒業式「Dear Class of 2020」に出席し、全世界の卒業生に向けて、約10分間のスピーチを披露。長年続く人種差別、エンターテイメント業界での男女格差に触れつつ、彼女自身の成功および失敗体験を織り交ぜながら、卒業生たちに激励のメッセージを送っています。あわせて注目を。



South Penguin, NTsKi / bubbles

東京を拠点に活動しているバンド、South Penguin。06/17(Wed)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2014年当初に4人組バンドとして結成され、オリジナル・メンバーであるアカツカ(Gt,Vo)を中心に、サポート・メンバーを迎えながら活動している、South Penguin。2016年に1st EP『alaska』をリリースすると「FUJI ROCK FESTIVAL’16」(ROOKIE A GO-GO)出演を機に、ライブ活動を本格化。2017年に台湾で行なった初海外公演から現1人体制となると、その後、2nd EP『house』をリリース。2018年には、中国を代表する野外フェス「Taihu Midi Festival」を含む中国ツアーを、2019年には、台湾最大級の野外フェス「覺醒音樂祭 WAKE UP FESTIVAL 2019」を含む台湾ツアーをそれぞれ敢行。同年には、各方面から高評価を集めた1stアルバム『Y』をリリースし、Dos Monos、No Buses、篠田ミル(yahyel)を招いたリリース・パーティーを開催するなど、さまざまな活動が続いていました。

そんななか、バンド初の7インチ・アナログとしてリリースされた、本ニュー・シングル「bubbles / mad love」。ゲストには、京都出身のシンガーソングライター / プロデューサー・NTsKiをフィーチャーしており、サポート・メンバーには、前作『Y』に参加していた、額賀涼太(Ba)、ニカホヨシオ(Key / LADBREAKS)、宮田泰輔(Gt / メロウ・イエロー・バナナムーン)、礒部拓見(Dr / メロウ・イエロー・バナナムーン)、宮坂遼太郎(Per / 超常現象、折坂悠太(合奏))に加えて、奥住大輔(Sax)が新たに参加。レコーディング / ミックスは、岡田拓郎葛西敏彦(studio ATLIO)、マスタリングは、PADOKがそれぞれ担当しており、ジャケット・アートワークはバンドにとってお馴染みのイラストレーター・マチダヒロチカが手がけています。

また先日から、稲葉航大(Ba / Helsinki Lambda Club)がサポート・メンバーとして新加入しており、真栄田俊介が撮影した新しいアーティスト写真も公開。さらに、SNSを通じて川谷絵音がバンドを絶賛していることも話題になっており、未聴のリスナーはぜひチェックを。



Khruangbin / Pelota

米テキサス州ヒューストン出身のバンド、Khruangbin(クルアンビン)。06/26(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『Mordechai』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2018年にリリースされた2ndアルバム『Con Todo El Mundo』以来となる、およそ2年5ヶ月ぶりの新作に。世界各地で年間150公演ほどライブを行なうなか、2019年には、フィジカル未収録曲やカバー曲をコンパイルした日本独自の企画盤『全てが君に微笑む』に加えて、2ndアルバムのダブ・バージョンとなる企画盤『Hasta El Cielo』をリリース。さらに、初来日でソールドアウトを果たした東阪ツアーおよび「FUJI ROCK FESTIVAL’19」(FIELD OF HEAVEN)最終日でのトリ出演など、日本でも高い人気を集めています。

今年に入ると、同じくテキサス州出身のシンガーソングライター・Leon Bridges(リオン・ブリッジズ)とのコラボ・EP『Texas Sun』をリリースし、約10年越しのデビュー・アルバムとして広く話題となった、Jay Electronica(ジェイ・エレクトロニカ)『A Written Testimony』で、自身の楽曲「A Hymn」がサンプリングされるなど、ひきつづき多くの注目を集めています(なお、プロデュースを務めたJay-Zはバンドの全レコードを所有している模様)。

本ニュー・アルバム『Mordechai』ついて、インタビューによれば、多忙なツアー生活が続いて疲労困憊になっていたというベーシスト・Laura Lee(ローラ・リー)が休暇中に経験した、友人・Mordechai(モルデカイ)の家族と過ごしたテキサスでのハイキングから、インスピレーションを受けているとのこと。あっという間に人生が過ぎることにナーバスを感じていたなか、友人からのアドバイスや、ハイキングで行なった滝へのダイビングを経て「旅は人生であり、目的地は死である」という悟りを経験。自身を救ってくれた友人へのリスペクトをアルバム・タイトルに込めているほか、彼女が日記に残したという100ページ分のアイディアは、収録曲の一部モチーフとして生かされているようです。

そして、リード・シングルとして公開されていた「Time (You and I)」「So We Won’t Forget」「Pelota」は、それぞれMVとしても現在公開中。未聴のリスナーはあわせてぜひチェックを。



空音 / Fight me feat. yonkey

2001年生まれで兵庫県尼崎市出身のラッパー、空音。06/24(Wed)にリリースされた注目のニュー・アルバム『19FACT』の収録曲が、チャートにランクインされました。

小学2年生から始めたダンスや、音楽好きの両親からの影響で、学生時代から国内外のさまざまな音楽を愛聴していたという、空音。その後、中学生のころからブームとなっていた「BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権」や、唾奇×Sweet William『Jasmine』との出会い、作曲意欲の高まり、地元でサイファーを続けていたことなどから、高校時代からフリースタイル・ラップに没入することに。2018年に開催された「BAZOOKA!!! 第14回高校生RAP選手権」出演を経て、アーティスト活動を本格化させていくと、YouTubeに公開したシングル「planet tree」が、早くも話題に。

高校卒業後、2019年7月に1st EP『Mr.mind』をリリースしたほか、クリープハイプ「愛す」、ゴスペラーズ「ひとり」のリミックスを手がけ、BASI、EAGLEYE、SHIBUYAMELTDOWN、などのアルバムに一部参加。同年12月に発表した1stアルバム『Fantasy club』では、収録曲「Hug feat. kojikoji (Album ver.)」のMV総再生回数660万回以上(06/28時点)を記録し、今年2月に行なったリリース・ツアーは全公演ソールド・アウトを記録するなど、すでに多方面から大きな注目を集めています。

本ニュー・アルバム『19FACT』のゲストに、SUSHIBOYS、kojikoji、NeVGrN、yonkeyをフィーチャーしているほか、Shun Maruno、RhymeTube、jaff、春野などをプロデューサーとして招致。インタビューによれば、先述したリリース・ツアー後からアルバムのレコーディングを始め、リリックには、19歳のパーソナルな心境変化を綴ったとのこと。「誰も傷つけたくない」というマインドのもと、これまでと同様にポジティブなメッセージを込めつつ、音楽活動を続けるなかでの葛藤、新たな自分にアップデートしていくこと、家族へのメッセージなど、これまで以上にリアルな気持ちが書かれています。

そして現在、収録曲「You GARI feat. SUSHIBOYS」「Girl feat. kojikoji」のMVが公開中。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(06/21付)、Teyana Taylor / m-flo, chelmico / Anderson .Paak / Rin音

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Teyana Taylor / Boomin (feat. Missy Elliott & Future)

米ニューヨーク州ハーレム地区出身のシンガーソングライター / 女優 / ダンサー、Teyana Taylor(テヤナ・テイラー)。06/19(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『The Album』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2018年にリリースされた2ndアルバム『K.T.S.E.』以来となる、およそ2年ぶりの新作に。当時、Kanye West(カニエ・ウェスト)プロデュース作として話題となった『K.T.S.E.』について、その後に公開されたインタビューによれば、クリアランスの影響によって不完全なままリリースされたことに不満を感じていたことや、デラックス・バージョンとして再リリースするプランがあったことなどをコメント(のちにプラン自体のキャンセルを発表)。同時に「自ら行なうこと全てに110%の説明責任を取る」という妥協のないビジョンのもと、ニュー・アルバム制作に取り組んでいることを明かしており、2018年から「How You Want It?」「Morning」「We Got Love」を含む、計6曲のリード・シングルを公開していました。

さらに、2019年には、地元・ハーレムで子供への教育支援を行なう、NPO法人施設「The Dunlevy Milbank Center(ダンレヴィー・ミルバンク・センター)」で行われた、マクドナルド主宰のチャリティライブ「Beat of My City」で、凱旋パフォーマンスを披露。加えて、ニューヨークで開催された「Red Bull Music Festival New York」において、プロダクション・カンパニー「The Aunties」を共同設立したクリエイティブ・パートナー、Courtney “Coco” Gilbert(コートニー・“ココ” ・ギルバート)とともに、多くのダンサーを率いたライブ・ショー『House of Petunia』をプロデュースならびに出演するなど、多岐にわたる活動が続いていました。

そんななか、2019年12月からのリリース延期を経て、06/19(Fri)の黒人奴隷解放記念日(ジューンティーンス)に公開された、本ニュー・アルバム『The Album』。ゲストとして、 Big Sean(ビッグ・ショーン)、Erykah Badu(エリカ・バドゥ)、Kehlani(ケラーニ)、Lauryn Hill(ローリン・ヒル)、Future(フューチャー)、Rick Ross(リック・ロス)、Quavo(クエイヴォ)、Missy Elliot(ミッシー・エリオット)に加えて、NBA選手かつ夫である、Iman Shumpert(イマン・シャンパート)や娘などをフィーチャーしており、アルバム全体を、スタジオ「A(ラブソング)」「L(セクシュアリティ)」「B(自尊心)」「U(脆弱性)」「M(勝利)」の5セクションで構成した、全23曲が収録されています。

ニュー・アルバムのテーマについて、すでに公開されているインタビューによれば、彼女自身や友人たちが身の回りで経験した出来事からインスパイアされていることや、現在のハッピーな生活、人生の苦労、世界で起こっている現実などを描いている、とコメント。アルバム・リリース直前に公開したMV「Wake Up Love」を通じて第二子妊娠を発表したことも話題となっており、未聴のリスナーはあわせてチェックを。



m-flo, chelmico / RUN AWAYS

VERBAL(MC)、☆Taku(DJ, Trackmaker)、LISA(Vo)によるプロデュース・ユニット、m-flo。06/12(Fri)にリリースされた注目のコラボ・シングルが、チャートにランクインされました。

今年3月にリリースし、Sik-K、eill、向井太一をフィーチャーしたシングル「tell me tell me」に次ぐ3ヶ月ぶりの新曲であり、約12年ぶりに再始動した「“loves”プロジェクト」第2弾として発表された、本コラボ・シングル「RUN AWAYS」。今回は、Rachel、Mamikoからなるラップ・ユニット、chelmicoを迎えており、LISA、VERBALを加えた4人のマイク・リレーが実現。コラボの背景について、06/12(Fri)に生配信された『m-flo「mortal portal radio」LIVE!!! ♡ chelmico “RUN AWAYS” リリーススペシャル!!!』によれば、以前からフェス、イベント、テレビ番組などの現場で交流が生まれ、お互いにリスペクトし合っていたことや、楽曲制作のディスカッション当初では、曲調をアッパー系にするかしっとり系にするか模索していたことなども明かしていました。

☆Taku Takahashiが制作したトラックでは、ボイスパーカッションから始まり、緩急をつけたドラムンベースやアップテンポな4つ打ちなど、多彩なリズム・チェンジが展開。各バースのリリックには、4人それぞれのキャラクターが反映されているほか(LISAのバースはVERBALが作詞)、先日公開されたインタビューによれば、フックの「BAIL!」には、この現状から明るく理想的な未来に駆け出そう(エスケープしていこう)という意味が込められているとのことです。

また、メンバー5人が宇宙飛行士に扮したイラストが描かれたジャケット・アートワークは、m-floが不定期生配信しているポッドキャスト番組「モータルポータルラジオ」のキャラと、人気コミック「とんかつDJアゲ太郎」の作者・小山ゆうじろうが書き下ろしたchelmicoのキャラがコラボしています。

そしてリリース当日には、ごく少数のスタッフと最低限の撮影機材のみ準備して“3密”を避けながら撮影したという「m-flo loves chelmico RUN AWAYS コラボムービー」が公開。加えて、06/19(Fri)からMVも公開されており、ジャケット・アートワークで描かれている両キャラが、映画「2001年宇宙の旅」に登場するモノリスに導かれながら、とあるミッションに挑んでいくロードムービーとなっています。あわせてぜひチェックを。



Anderson .Paak / Lockdown

米カリフォルニア州オックスナード出身のシンガーソングライター / ドラマー / プロデューサー、Anderson .Paak(アンダーソン・パーク)。06/19(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

今年4月に劇場公開およびストリーミング配信されたアニメーション映画「Trolls World Tour」(邦題:トロールズ ミュージック☆パワー)のサウンドトラックとして書き下ろされた、Justin Timberlake(ジャスティン・ティンバーレイク)とのコラボ楽曲「Don’t Slack」に次ぐ新曲となった、本ニュー・シングル「Lockdown」。新型コロナウィルス感染拡大によるロックダウンが続くなか、05/25(Mon)に米ミネソタ州ミネアポリスで発生したジョージ・フロイド氏の暴行死事件を発端として、抗議運動「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター / 黒人の命を軽んじるな )」が国際的に再燃。システム化された人種主義へのプロテスト・ソングとして、先述した、黒人奴隷解放記念日(ジューンティーンス)にリリースされました。

リリックでは、現在も色濃く残る、黒人奴隷制度にまつわる負の連鎖を断ち切りたいのに、デモ隊に対して催涙弾やゴム弾を使って抵抗する警察や、大部分を占める平和的抗議活動よりも略奪や暴動行為ばかりを取り上げるメディアに加えて、全米でパンデミックが広がってから失業者が4000万人を超えていることなど、黒人の命がペーパータオルのように軽んじられている現状を主張。さらに、MV1:26からドロップされる、Jay Rock(ジェイ・ロック)のバース(楽曲未収録)では、繰り返される黒人への暴行から目を逸らすことができないこと、企業は理解するフリをしていること、革命の準備ができていること、などを内省的にラップしています。

また、リリース前日に公開された2枚のアートワークについて、1枚目には、Anderson .Paak(アンダーソン・パーク)がマスクを装着し「THE PEOPLE ARE RISING」と書かれたプラカードを持つ姿が写し出されており、ジョージ・フロイド氏、レイシャード・ブルックス氏、ブリオナ・テイラー氏、アマード・アーベリー氏など、警官の不当な暴力行為によって殺害された、多くのアフリカ系アメリカ人の名前が記載。2枚目には、Syd(シド)、Jay Rock(ジェイ・ロック)、Andra Day(アンドラ・デイ)、Dominic Fike(ドミニク・ファイク)、SiR(サー)、Dumbfoundead(ダムファウンデッド)など、MVにカメオ出演した仲間たちが、スペシャル・サンクスとしてまとめられています。未聴のリスナーはあわせて注目を。



Rin音, 空音, クボタカイ, Shun Maruno / Summer Film’s

福岡県宗像市出身のラッパー、Rin音。06/10(Wed)にリリースされた注目の1stアルバム『swipe sheep』の収録曲が、チャートにランクインされました。

父親からの影響で小学生のころから、RIP SLYME、AIRなどを愛聴し、YouTubeで見ていたラップバトル動画や「フリースタイルダンジョン」をきっかけに、高校3年生からラップを始めたという、Rin音。独学でラップスキルを磨いていき、福岡周辺で開催されていたMCバトルイベント「天神U20MC battle」「チュリトリスワールド」で優勝を果たしたことや「戦極MCBATTLE」への出場を通じて、シーンから注目を集めることに。福岡を拠点に活動しているトラックメイカー・Shun Marunoとの楽曲制作や、福岡近郊および他県でのライブ出演なども増えていくなか、2019年にプロデューサー・maeshima soshiがリリースしたシングル「36.5°C」にフィーチャーされました。

今年1月に、クボタカイ、空音、uyuni、などを招いた1st EP『film drip』をCDリリースしたのち、2月に発表したシングル「snow jam」が、TikTokで大きな話題となり、Spotify国内バイラルチャート1位に加えて、YouTube総再生回数600万回以上(06/21時点)を記録したことで、一気に存在が知られることに。その後、ニューリー、4s4ki、maeshima soshiなどの新作に一部参加するなど、1998年生まれの新世代ラッパーとして大きな注目を集めています。

本アルバム『swipe sheep』には、前述したシングル「snow jam」や、リード・シングル「Cherry Blossom」「earth meal」などに加えて、7インチ・アナログでも発表されている「sleepy wonder」「SNSを愛してる」、ライブで披露していた「Sweet Melon」などを含む、全13曲が収録。ゲストには、クボタカイ、空音、ICARUS、asmiをフィーチャーし、プロデューサーとして、Shun Maruno、maeshima soshi、RhymeTube、ニューリー、Pri2m、T.K Henry、Taro Ishida、などが参加しています。インタビューによれば、これまでの楽曲のモチーフとしていた「インターネット」「睡眠」を、アルバム・タイトル『swipe sheep』として反映させ、日本の四季に沿った自身の環境や感情などをコンセプトに制作した模様です。

そして、06/19(Fri)に放送されたテレビ朝日「ミュージックステーション」へ初出演(地上波初登場)し、代表曲「snow jam」を披露したことも大きな話題に。今後さらなる注目が集まります。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(06/14付)、Meek Mill / 星野源 / Hinds / YOHLU

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Meek Mill / Otherside Of America

米ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のラッパー、Meek Mill(ミーク・ミル)。06/05(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

05/25(Mon)に発生したジョージ・フロイド氏の暴行死事件を発端に、国際的に再燃している抗議活動「Black Lives Matter(ブラック・ライヴス・マター / 黒人の命も大切だ )」の最中にリリースされた、本ニュー・シングル「Otherside Of America」。2019年からAmazon Primeで独占配信されているドキュメンタリー「#FreeMeek」でも語られているように、Meek Mill(ミーク・ミル)自身、2007年ごろ(当時19歳)に銃器と薬物所持などの微罪容疑で警察官から暴力的に逮捕されたことをきっかけに、裁判所からの過度な取り締まりによって10年以上もの保護観察期間を受けていたことでも知られており、違反が言い渡されるたびに合計3度も拘留されるなど、2019年8月に全ての容疑が取り下げられるまで裁判が続きました(2018年には司法制度改革を進めるための財団法人「Reform Alliance」を設立)。

リリックでは、ゲットーで経験した過酷な状況を語っているほか、アフリカ系アメリカ人である自分自身や仲間に対して、警察、弁護士、刑務所ですら守ってくれないことへの怒りを、孤独で最悪な状況(逆側のアメリカ)にいる視点から主張。イントロでは、ドナルド・トランプ米大統領が行なったスピーチの一節「(この国に住むアフリカ系アメリカ人全員に問いたい。)あなたたちに失うものなんてないでしょう?貧困地域に住んで、学校も良くないし、仕事にも就けない。黒人の若者の58%は無職だってのに、これ以上なにを失わなければならないんだ?」をサンプリング。それに対するアンサーとして、幼いころに両親を亡くしたことで殺し屋たちの手下となって金を稼ぎながら生死と隣り合わせの毎日を過ごしたことを明かしつつ、ラッパーとして成功したあとも仲間たちが次々と殺されていくこの状況を抜け出すために、現在も戦い続けていることを訴えています。

アウトロでは、2018年にCNNの人気番組「スマーコニッシュ」に出演した際のインタビューが一部サンプリングされており「わたしたちは殺人に囲まれ、殺人を目の当たりにする酷すぎる環境で育った。1週間で7人も死ぬんだ、そんな状況ならあなただって銃を持ち歩くでしょう?」という、Meek Mill(ミーク・ミル)が代弁する声なき若者たちの声を受けて、番組司会者の「ああ、わたしもきっとそうするでしょう。」という返答で締められています。あわせて注目を。



星野源 / うちで踊ろう (Potluck Mix)

国内外で幅広い人気を誇るミュージシャン / 俳優 / 文筆家、星野源。06/12(Fri)に配信リリースされた楽曲が、チャートにランクインされました。

新型コロナウイルス感染拡大によって外出自粛の要請が出されていた当時、04/03(Fri)に「家でじっとしていたらこんな曲ができました」「誰か、この動画に楽器の伴奏やコーラスやダンスを重ねてくれないかな?」というコメントを添えて、弾き語り動画として発表された「うちで踊ろう」。さまざまなフォロワーがボーカル、楽器、ダンス、動画などでコラボレーションした様子をSNSにアップしたことで、ハッシュタグ「#うちで踊ろう」が世界中に拡散され、インスタグラムだけで約7万3千ポスト(06/14現在)を超えるほど、大きな社会現象へと発展することに。家だけでなく、職場や電車のなかにいる人でも「心の内(うち)側」で踊れるよう、何も考えなくてもいい楽しい時間(空間)を作りたいという思いとともにハッシュタグが広がり続けるなか、新たなコラボレーション楽曲が公開されました。

本楽曲「うちで踊ろう (Potluck Mix)」は、星野のライブバンドメンバーである、河村”カースケ”智康(Dr)、ハマ・オカモト(Ba)、武嶋聡(Flute, Clarinet)が投稿した「#うちで踊ろう」コラボ動画の該当パートを抽出し、長岡亮介(Gt, Cho)、石橋英子(Cho)、櫻田泰啓(Key)に星野の再録ボーカルを加えて、レコーディングエンジニア・渡辺省二郎がミックスしたもの。05/25(Mon)にNHK総合で放送された音楽トーク番組「おげんさんと(ほぼ)いっしょ」で、おげんさんファミリーとともに上記メンバーが参加したバージョンが披露されたのち、05/29(Fri)には星野のインスタグラム・アカウントで「Potluck Mix」バージョンとして公開。05/31(Sun)からは特設サイトより無料配信が開始されています。なお「Potluck(ポットラック)」とは「持ち寄り」を意味する英単語であり、各ライブバンドメンバーが集まって演奏を持ち寄っているかのような、軽快な聴き心地となっています。

そして、ニッポン放送「星野源のオールナイトニッポン(ANN)」(06/09放送回)にて、綾野剛とのW主演を務めるTBS系連続ドラマ『MIU404』(毎週金曜 後10:00)が撮影再開したことや、06/26(Fri)に初回放送を迎えることを報告。TBS系連続ドラマ「アンナチュラル」以来となる、脚本・野木亜紀子、監督・新井順子、原あゆ子の再タッグが実現することからも、ひきつづき多くの注目が集まります。



Hinds / Burn

スペイン・マドリード出身のインディーロック・バンド、Hinds(ハインズ)。06/05(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『The Prettiest Curse』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2018年4月にリリースされた2ndアルバム『I Don’t Run』以来となる、およそ2年2ヶ月ぶりの新作に。同年には、2度目の来日となる「FUJI ROCK FESTIVAL’18」への出演に続き、東京大阪を巡るリリース・ツアーを行なったほか、シングル『British Mind』を公開。2019年は、スペインで開催されたフェスティバル「Tomavistas 2019」「Boaty Weekend 2019」「Fest Ciutat 2019」などに多数出演したほか、ファッション・マガジン「VOGUE SPAIN」ではバンドのフォトグラフが掲載。また、ロサンゼルスでワンマン・ライブを行なったほか、ニューヨークではDJセットおよび、The Strokes(ザ・ストロークス)が開催したカウンドタウン・ライブに、Mac DeMarco(マック・デマルコ)とともにサポート・アクトを務めるなど、ボーダーレスな活躍が続いています。

そんななか、新型コロナウィルス感染拡大の影響によって、およそ2ヶ月のリリース延期を経て公開された本ニュー・アルバム『The Prettiest Curse』。リード・シングル「Good Bad Times」「Riding Solo」「Just Like Kids (Miau)」を含む全10曲が収録されており、プロデューサーとして、Jennifer Decilveo(ジェニファー・デシルヴェオ)が参加しています。インタビューによれば、ツアー中に制作した前作『I Don’t Run』とは異なり、ゆっくりと時間をかけてレコーディングしたことを語っており、2019年に訪れたという、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク(ブルックリン)で進められたとのこと。なかでも、スペインのバラード・ロマンスを歌ったという収録曲「Come Back and Love Me」のリリックの一節は、意外にもキャリア初となる、母国語であるスペイン語が用いられています。

そして、3月中旬から続いているマドリードでのロックダウン期間中には、各メンバーの自宅からFaceTimeを繋いで行なった「Good Bad Times」「New for You」「Come Back and Love Me」のセッション・パフォーマンスを公開。さらに、アルバムのリリース・ツアー延期を受けて新たに企画された、世界各国にあるインディレコード・ショップのSNSアカウントを通じて収録曲をパフォーマンスする「Virtual Indie records store in-store」が展開されており、日本からは「FLAKE RECORDS」(大阪)のインスタグラム・アカウントにて「Boy」のアコースティック・セッションが公開されています。あわせてぜひチェックを。



YOHLU / FLIGHT LIGHT – Prod.Peach Boi

福岡を拠点に活動しているフューチャー・ソウル・ユニット、YOHLU。06/03(Wed)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2018年に結成され、メンバーそれぞれがフォトグラファー、コンポーザー、ビートメイカーとしても活躍する、KENTO(Vo)、ZMI(Trackmaker)、BOKEH(Trackmaker)の3名で構成された、YOHLU。ソウル、R&B、ヒップホップなどに影響を受けながら、2019年にかけてシングル6曲をリリース。同年には、goe(Ba)、Ryujin(Dr)を迎えたバンド編成で、ユニット初となるライブ・パフォーマンスを韓国・ソウルで行なったほか、福岡を拠点とするクリエイティブ・クルー〈BOAT〉の中核として、恵比寿Baticaで開かれたクルー主催のパーティーでもライブを披露。また、メンバーのバックグラウンドを生かしてアートワークやMVを自主制作しているほか、ZMIのソロ・ワークとして、SHE LOVES THAT「free me sun」をリリースし、New oil deals「夜はレコードのようにREMIX feat.ZMI」に参加するなど、メンバー個人でもさまざまな活動が続いています。

そんななか、06/10(Wed)にはユニット初となるEP『YET YONDER YEARNING』がリリース。結成当初から発表している全シングル「SKIRT」「SEASON」「SHEEP」「KNOWU」「SONIC」「&I」の6曲が収録されており、クリエイティブ・クルー〈BOAT〉の新メンバーである、Osamu Fukuzawa(Key)が手がけた「SHEEP(REMIX)」も、CD特典としてコンパイルされています。加えて、EP『YET YONDER YEARNING』未収録であるニュー・シングル「FLIGHT LIGHT」は、関口シンゴ(Ovall)との共作曲であり、名古屋出身のトラックメイカー・Peach Boiがプロデュース。goe(Ba)が参加しているほか、諏訪内 保(Wax Alchemy)がマスタリングを担当しています。

そして先日から公開されているMV「FLIGHT LIGHT」は、フォトグラファーとしても活動している、BOKEHKENTOが撮影した福岡の街中写真をベースに、福岡在住のイラストレーター・イケダケンタルーが手がけたアニメーションが合成。さらに、07/08(Wed)にリリースされるクリエイティブ・クルー〈BOAT〉のミックステープ『電影港湾地区』には、JR九州のCM楽曲に使用された、ari「雨上がり」のカバーに加えて、ZMI「don’t worry my baby(BOATCUT)」などが収録予定になっているとのこと。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(06/07付)、Run The Jewels / KID FRESINO, カネコアヤノ / Terrace Martin / Kroi

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Run The Jewels / JU$T (feat. Pharrell Williams & Zack de la Rocha)

Killer Mike(キラー・マイク)、El-P(エル・P)によるスーパー・デュオ Run The Jewels(ラン・ザ・ジュエルズ)。予定より2日前倒しである、06/03(Wed)にサプライズ・リリースされたニュー・アルバム『Run The Jewels 4』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2016年12月にリリースされた『Run the Jewels 3』以来となる、およそ3年半ぶりの新作に。予定より2日前倒しでリリースされた背景には、05/25(Mon)に発生した黒人差別にまつわる2つの事件を発端に、長年続く構造的な人種主義の撤廃を訴える抗議活動「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター / 黒人の命も大切 )」が再燃していることを受けて公開されました。

1つ目の事件は、午前中のニューヨークのセントラルパークでリードを繋がず犬を散歩させていた白人女性のエイミー・クーパー氏が、自身に注意を促したアフリカ系アメリカ人のクリスチャン・クーパー氏(同性ではあるが他人)を「黒人男性に脅かされた」として警察に通報したこと。もう1つの事件は、米ミネアポリス近郊でアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド氏が偽札の使用容疑をかけられた際、白人警官のデレク・ショーヴァンが頸部に膝を(8分46秒)押さえ続け、無抵抗のフロイド氏を窒息死させた事件であり、どちらの模様もSNSを通じて広く拡散され、全米各地にとどまらず欧米各国でも大規模な抗議活動が続いています。

今回のリリースについて「ふざけるな、もう待てない。世界はデタラメばかりだ。だから、それらに取り組むときに聴くべき、生々しいものを送るよ。」(一部抜粋)とコメントを寄せている、本ニュー・アルバム『Run The Jewels 4』。ゲストとして、Greg Nice(グレッグ・ナイス)、DJ Premier(DJプレミア)、2 Chainz(2チェインズ)、Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)、Zack de la Rocha(ザック・デ・ラ・ロッチャ)、Mavis Staples(メイヴィス・ステイプルズ)や、Queens of the Stone Age(クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ)のフロントマン・Josh Homme(ジョシュ・ホーミ)などが参加しており、リード・シングル「Yankee and the Brave (Ep. 4)」「Ooh La La」などを含む全11曲が収録されています。

また前作に続いて、本ニュー・アルバム『Run The Jewels 4』もオフィシャルサイトで無料ダウンロードで公開されていることに加えて、全米法律家ギルド(National Lawyers Guild)による、社会変革を促すムーブメントを法的にサポートする慈善団体・The Mass Defense Committee(MDC)への寄付が薦められており、El-P(エル・P)本人のツイートによれば、リリースから15時間で50,000ドル以上もの寄付金が集まった模様です。

そして、05/29(Fri)にアトランタ市長・Keisha Lance Bottoms(ケイシャ・ランス・ボトムズ)との記者会見で行なったスピーチにて、ジョージ・フロイド氏の死と各地で発生している一部の破壊行動、アトランタが公民権運動の歴史的な中心地であることに触れながら「警官1人が逮捕されればいいのではなく、4人の警官全員が起訴されて、判決を受けてほしい。私たちはお店を燃やしたいのではなく、システムによって体系化された差別が燃やし尽くされることを求めてる。」(一部抜粋)と語っています。未聴のリスナーは、あわせて注目を。



KID FRESINO / Cats & Dogs (feat. カネコアヤノ)

埼玉県出身のラッパー / トラックメイカー / DJ、KID FRESINO。05/29(Fri)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナルとしては、2018年11月にリリースされたアルバム『ai qing』以来となる、およそ1年半ぶりの新作に。2019年には東名阪ならびに福岡を巡るリリース・ツアーを開催したほか、アルバムに参加したミュージシャンたちを交えたバンドセットで「FUJI ROCK FESTIVAL ’19」への出演や、東京と沖縄でのワンマンライブなども行なっています。さらに、ドラマー・石若駿が中心となって活動しているプロジェクト「Answer to Remember」のデビュー・アルバムに収録されている楽曲「RUN feat. KID FRESINO」や、Daichi Yamamotoのアルバム『Andless』の収録曲「Let It Be feat. Kid Fresino」などにフィーチャーされるなど、さまざまな活動が続いています。

本ニュー・シングル「Cats & Dogs」は、同い年(1993年生まれ)の敬愛するシンガーソングライター・カネコアヤノに楽曲制作を依頼し、およそ1年の歳月をかけて完成させたもの。ゲスト・ミュージシャンとして、自身のバンドセットに参加している、斎藤拓郎(Gt)、石若駿(Dr)、佐藤優介(Key)に加えて、本村拓磨(Ba)を迎えているほか、The Anticipation Illicit Tsuboiがミックス、Randy Merrill(ランディ・メリル)がマスタリングを担当しています。リリックは、KID FRESINOとカネコアヤノが共作詞しているほか、ジャケット・アートワークは、仲野太賀が写真、須山悠里がアート・ディレクションを手がけています。

そしてリリースにあわせて公開されているMVは、2018年のMV「Coincidence」に続いて映像作家・山田智和がディレクションを務めており、新型コロナウィルスの感染拡大による緊急事態宣言発令前の「としまえん」(2020年8月末から段階的に閉鎖予定)を貸し切って撮影されたとのこと。KID FRESINOとカネコアヤノ、ゲスト・ミュージシャンの佐藤と本村を交えた4人で園内を佇んだり満喫する様子なども収められており、あわせてぜひチェックを。



Terrace Martin / Pig Feet (feat. Denzel Curry, Daylyt, Kamasi Washington & G Perico)

米カリフォルニア州ロサンゼルス出身のプロデューサー、Terrace Martin(テラス・マーティン)。06/01(Mon)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

本ニュー・シングル「Pig Feet」は、先述したジョージ・フロイド氏の暴行死事件などを発端に、各地で再燃している抗議活動「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター / 黒人の命も大切 )」の最中、システム化された人種主義に対するプロテスト・ソングとしてリリースされたもの。LAジャズ・シーンを象徴するサックス・プレイヤーである、Kamasi Washington(カマシ・ワシントン)を迎え、曲中のバースには、Denzel Curry(デンゼル・カリー)、Daylyt(デイライト)、G Perico(G・ペリコ)の3人のラッパーが参加しており、今回のリリースについて「誰かが私に尋ねた、どう感じているのか?と。私は、彼らによって傷つき、恐れを知らず、怒り、認識し、そして家族、仲間全員を守るための準備が完全にできていると答えました。」「私は同じように感じている黒人男性と集まって、真実の作品を作りました。」と、Terrace Martin(テラス・マーティン)がコメントしています。

タイトル「Pig Feet」に、警官を侮蔑的に示したスラング「Pig(ブタ)」がつけられているように、アフリカ系アメリカ人に多くの残虐行為を続ける警官への怒りが曲中に込められており、銃声やサイレンなどが随所にサンプリング。なかでも、Denzel Curry(デンゼル・カリー)によるバースの一節には、Dr. Dre(ドクター・ドレ)「Lil’ Ghetto Boy」(1992年)でフィーチャーされている、Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)のラインを引用しながら、刑務所ですら殺人行為から黒人を守ってくれない腐敗したシステムであることを告発。2014年には、テーザー銃と催涙スプレーをともなう警官からの暴力によって弟である、Treon Johnson(トレオン・ジョンソン)を亡くしており、差別に直面する当事者の1人としてラップしています。

そしてリリース当日から公開されている2つのMVには、映像冒頭のメッセージ「THE VIDEO TO THIS SONG IS HAPPENING RIGHT OUTSIDE YOUR WINDOW」(この曲のビデオは、あなたの窓の外に広がっている真実である)の通り、全米各地で起こっているさまざまな抗議活動の様子が収録。MVのエンドロールには、警官からの暴力によって亡くなった黒人たちの名前が、無音のまま数分間に渡って表記されています。未聴のリスナーは、あわせて注目を。



Kroi / Bug

東京を拠点に活動しているバンド、Kroi。05/27(Wed)にリリースされた注目のニュー・EP『hub』の収録曲が、チャートにランクインされました。

ヒップホップ、ファンク、ソウル、R&Bなど、あらゆるブラック・ミュージックに影響を受けているという、内田怜央(Vo)、長谷部悠生(Gt)、関将典(Ba)、益田英知(Dr)、千葉大樹(Key)の5人で構成され、2018年2月に結成された、Kroi。バンド名「Kroi(黒い)」には、ルーツであるブラック・ミュージックの「黒」や、あらゆるジャンルの色が混ざったミクスチャーな音楽性としての「黒」などが込められており、結成当初から海外進出を視野に入れた活動が続いています。

結成8ヶ月後にバンド初のシングル「Suck a Lemmon」を配信リリースすると、2019年には約3,900組が応募したオーディション「出れんの!?サマソニ!? 2019」をくぐり抜けて「SUMMER SONIC 2019」へ出場したことも話題に(インタビューによれば、2018年当時もオーディション最終審査まで残ったとのこと)。同年には、1st EP『Polyester』(フィジカル盤)ならびに2ndシングル『Fire Brain』をリリースし、それまでサポート・メンバーとして参加していた千葉が、12月から正式加入したことで現体制に。今年に入って3rdシングル「Network」をリリースし、1st EP『Polyester』も配信開始されるなかで注目のニュー・EP『hub』が公開されました。

本ニュー・EP『hub』には、先行リリースしていたシングル「Network」や、ライブで披露していた「Shincha」を含む全5曲が収録されており、アレンジ、レコーディング、ミックスまでセルフプロデュースで制作した模様。ジャケット・アートワークは、コラージュ作家・ワダミナコが手がけており、CDとストリーミングで異なるデザインが施されています。またリリース直前に、YouTubeでライブ配信されたトークの模様もアーカイブされており、メンバー5人のゆるやかなビデオ通話が約1時間に渡って続いています。

そして現在、バンドのオフィシャルYouTubeチャンネルにて、過去のライブ映像がアーカイブ公開されており、本ニュー・EP『hub』以外の人気曲も複数アップされています。さらに開催が延期されている「RECORD STORE DAY」限定のタイトルとして、バンド初のアナログ盤となる「Fire Brain / Suck a Lemmon」の7インチ・リリースが予定されています。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(05/31付)、ROSALÍA / eill / 박혜진 Park Hye Jin / betcover!!

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



ROSALÍA / TKN (feat. Travis Scott)

スペイン・バルセロナ出身のシンガーソングライター、ROSALÍA(ロザリア)。05/28(Thu)にリリースされた話題のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

スペインの伝統芸能・フラメンコをラテン・ポップにアップデートさせた2ndアルバム『El mal querer』(2018年)が、第62回グラミー賞(最優秀ラテン・ロック、アーバン、オルタナティヴ・アルバム賞)を受賞したことで、世界的なポップ・スターとして一躍注目を集めている、ROSALÍA(ロザリア)。

2019年にリリースした自身のシングル「Aute Cuture」「Milionària」に加えて、 J Balvin(J.バルヴィン)、El Guincho(エル・グインチョ)とのコラボ・シングル「Con Altura」や、Ozuna(オズナ)とのコラボ・シングル「Yo x Ti, Tu x Mi」のいずれもが、スペインのシングル・チャートで1位を獲得。また同年には、James Blake(ジェイムス・ブレイク)のアルバム『Assume Form』や、世界的テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のコンピレーション・アルバム『For the Throne: Music Inspired by the HBO Series』に参加したほか、Travis Scott(トラヴィス・スコット)率いるレーベル〈Cactus Jack〉によるコンピレーション・アルバム『JackBoys』の収録曲「Highest in the Room (Remix)」に、 Lil Baby(リル・ベイビー)とともにフィーチャーされるなど、メインストリームを中心にボーダレスな活躍が続いています。

そんななか前述した「Highest in the Room (Remix)」での共演以来、Travis Scott(トラヴィス・スコット)と2回目のコラボを果たした、本ニュー・シングル「TKN」。プロデューサーには、Sky Rompiendo(スカイ・ロンピエンド)、Tainy(タイニー)、El Guincho(エル・グインチョ)など、レゲトン・シーンのトップ・プロデューサーたちを迎えており、タイトル「TKN」は、人気アクションゲーム・シリーズ「鉄拳」の略称とされています。リリックMVでは、コラボする2人がギャングの夫婦役を演じており、シチリア・マフィアにおける「血の掟」(Omertà)やアルゼンチン出身の映画監督・Gaspar Noé(ギャスパー・ノエ)を引用しながら、Travis Scott(トラヴィス・スコット)にとって初となるスペイン語でのラップが披露されています。

そして現在3枚目のニュー・アルバム制作に取り組んでいることを明かしているほか、Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)とのコラボレーションが完成に近づいていること、今年6月にリリースが予定されている、Arca(アルカ)のニュー・アルバム『KiCk i』への一部参加で大きな注目が集まっており、今後の活動とあわせてぜひチェックを。



eill / FAKE LOVE

東京都出身のシンガーソングライター、eill(エイル)。05/20(Wed)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナルとしては、2019年11月にリリースしたデビュー・アルバム『SPOTLIGHT』に次ぐ、およそ半年ぶりの新曲に。同年には、キャリア初となるワンマン・ツアー「BLUE ROSE 2019」を東名阪で開催したほか「LOCAL GREEN ROOM FESTIVAL」「りんご音楽祭2019」を含むイベントにも幅広く出演。また、韓国発のガールズグループ・EXID(イェクスアイディ)「Bad Girl For You」(2019年)や、NEWS「STAY WITH ME」(2020年)の作詞・作曲を手がけ、中国系オーストラリア人の人気YouTuber・Wengie(ウェンジー)のシングル「TALK TALK (Japanese Version)」にフィーチャーされたほか、m-floが再始動させている「loves」プロジェクトの第1弾シングル「tell me tell me」に、向井太一、Sik-Kとともに参加するなど、多くのコラボが続いていました。

本ニュー・シングル「FAKE LOVE」について、eill本人の「私を振ったあの人はきっと後悔する。失恋した、悲しみをパワーにかえて、強く堂々とした新しい私に。悔しいことがあった時や、なにかを成し遂げたい時など、感情が爆発する瞬間に寄り添いたい曲です!」というコメントから、失恋したひとへのエンパワーメント・ソングとなる1曲に。また共同プロデューサーとして、前作『SPOTLIGHT』の一部収録曲を作曲したミュージシャン・宮田’レフティ’リョウを迎えており、マスタリングには数々のヒット・ソングを手がけた世界的エンジニア・Randy Merrill(ランディ・メリル)が担当しています。

そしてリリース当日から、加藤秀仁(Hidehito Kato)が監督を務めたMVが公開されているほか、先日からMV撮影の舞台裏を収めたメイキングビデオも公開。さらに、MVのお気に入りYouTubeサムネイルを選ぶ投票企画がスタートしており、5種類のサムネイルから1番人気のものをファンからの投票で決定するとのこと(投票期限:06/04 23:59まで)。気になるリスナーは、あわせてチェックを。



박혜진 Park Hye Jin / Like this

韓国・ソウル出身、米ロサンゼルスを拠点に活動しているシンガー / ラッパー / DJ / プロデューサー、박혜진 Park Hye Jin(パク・へジン)。06/26(Fri)にリリースされる待望のニュー・EP『How can I』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

2018年の活動当初から、ソウル(梨泰院)の人気ベニュー「Pistil Dance Club」のレジデントDJや、オンライン・ラジオステーション「Seoul Community Radio」へのレギュラー出演で注目を集め、同年12月にレーベル〈clipp.art〉を通じてリリースしたデビュー・EP『IF U WANT IT』が大きな話題に。なかでも、ハウス、ヒップホップ、テクノ由来のアンダーグラウンドな4つ打ち、英語と韓国語を交えたボーカルが響き渡る収録曲「I DO N’T CARE」がボーダレスに聴かれ、2019年から、独ベルリンの「Berghain / Panorama Bar」や、イビサ島にある「DC10」などのナイトクラブ、香港で開催された「Sónar Hong Kong 2019」や、スペイン・バルセロナで毎年開催される「Primavera Sound」を筆頭に、欧米中心とした多くのイベントにDJ出演。また、英ロンドンにあるベニュー「The Cause」で開催されたオールナイトイベントで、Jamie xx(ジェイミー・エックス・エックス)と共演したほか、米ニューヨークを拠点とするプロデューサー / DJ、Baltra(バルトラ)のデビュー・アルバム『Ted』にも一部ボーカル参加するなど、多方面での活躍が続いています。

レーベル〈Ninja Tune〉を通じてリリース予定のニュー・EP『How can I』には、本リード・シングル「Like this」を含む全6曲が収録予定となっており、2019年に彼女が初めて旅したという、ヨーロッパ、北米、オーストラリアのトランジットの合間に多く制作されたとのこと。EPのリリースに際して「明日死ぬかどうかは誰にもわからないけど、もしそうなってもこれをリリースできたし、幸せに死ねる。今まで待っていてくれてありがとう。」とコメントを寄せており、およそ1年半ぶりに発表する自信作であることが伺えます。

そして先日から、本リード・シングル「Like this」のMVが公開されており、屋内外さまざまな場所にてスマートフォンで撮影された彼女のダンス・ムービーがスタイリッシュに展開。未聴のリスナーは、あわせてぜひチェックを。



betcover!! / Love and Destroy

東京都多摩地区出身のシンガーソングライター・ヤナセジロウによるソロ・プロジェクト、betcover!!。07/01(Wed)にリリースされる注目のニュー・アルバム『告白』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

当時16歳で、2016年に開催されたコンテスト「RO69JACK」で優勝を飾ると、高校中退後の2017年末に1st EP『high school !! ep.』を、2018年には2nd EP『サンダーボルトチェンソー』をリリース。同年には、両A面シングル「海豚少年/ゆめみちゃった」を配信限定でリリースしたほか、サニーデイ・サービス『the SEA』の収録曲「熱帯低気圧 (betcover!! Remix)」や、Sawagi「Boogieman – betcover!! vocal mix」を手がけたことでも話題に。2019年3月に初の単独公演「襲来!ジャングルビート’19」を開催すると、同年7月にレーベル〈avex/cutting edge〉を通じて1stアルバム『中学生』をリリースし、それまでの活動の到達点となる作品として知られるように。さらに今年に入って、クリープハイプによるリミックス企画の一環として制作した「愛す (betcover!! Remix)」が各方面から評判を呼ぶなど、独自の活動が続いています。

今年7月にリリースされるニュー・アルバム『告白』について、4月から公開されているリード・シングル「NOBORU」を含む全10曲が収録予定となっており、悲しさや絶望をも愛と音楽で乗り越えようとする力強いアルバムになっている模様。なかでも本リード・シングル「Love and Destroy」は、現在ロンドンを拠点に活動しているプロデューサー・小袋成彬を迎えて制作しており、betcover!!オフィシャルアカウントのツイートでは「Love and Destroy そのまま愛と破壊ですが、愛にも破壊にも様々な思いと受け方があります。僕はこういう音楽や体験からそれぞれの意味を考察しています。」とコメントしています。

そして、リード・シングル「Love and Destroy」のリリースにあわせて、映像作家・吉岡美樹がアニメーションを手がけたMVならびに、制作にインスピレーションを与えた楽曲などがまとめられたプレイリスト「Love and Destroy inspo」が現在公開されています。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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