【トップ100・チャート】今週のピックアップ(04/26付)、THE SCOTTS(Travis Scott & Kid Cudi) / kZm / Fiona Apple / CIRRRCLE

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



THE SCOTTS(Travis Scott & Kid Cudi) / THE SCOTTS

Travis Scott(トラヴィス・スコット)、Kid Cudi(キッド・カディ)による新グループ、THE SCOTTS(ザ・スコッツ)。04/24(Fri)にリリースされた話題のデビュー・シングルが、チャートにランクインされました。

両者は、これまでリリースしたそれぞれの楽曲「way back」「through the late night」「Baptized in Fire」(2016年)、「STOP TRYING TO BE GOD」(2018年)でのコラボや、他アーティストの楽曲クレジットで共演していたほか、Travis Scott(トラヴィス・スコット)にとっては、Kid Cudi(キッド・カディ)の本名「Scott Mescudi(スコット・メスカディ)」のファーストネーム(Scott)を自身のステージネームに引用するほど、最も影響を受けたアーティストの1人としてリスペクトを表明していた間柄。

そんななか、04/24(Fri)~26(Sun)に、世界的マルチプレイゲーム「フォートナイト」で、Travis Scott(トラヴィス・スコット)のバーチャルライブが披露されたワンタイムイベント「Astronomical」が開催。本ニュー・シングル「THE SCOTTS」が初公開されたほか、同時接続プレイヤー数が過去最高の1,230万人を突破したことで話題となり、コロナ禍で多くの音楽活動が自粛を求められる昨今でライブ表現の新たな方向性を示したことでも注目を集めました。

また両者にとって今年初のシングルとなった本楽曲「THE SCOTTS」は、Travis Scott(トラヴィス・スコット)率いるレーベル〈Cactus Jack〉を通じてリリースされており、プロデューサーには、アルバム『ASTROWORLD』(2018年)を手がけた、Mike Dean(マイク・ディーン)を筆頭に、Daytrip(デイトリップ)、Dot da Genius(ドット・ダ・ジニアス)、Plain Pat(プレイン・パット)などが参加。リリックの一節では、ラップ・ゲームのアウトサイダーからポップ・スターの座に君臨しつづける両者の矜恃が、フォートナイトのプレイヤーに向けているかのように語られています。

そしてジャケット・アートワークは、米ニューヨークを拠点に活動する人気グラフィック・デザイナー・KAWS(カウズ)が担当しており、先日開催された「Astronomical」のダイジェストシーンを収めたMVも公開されています。さらに先日配信された両者のインスタライブで新曲と思われる楽曲の一部を披露しており、さらなる続報が期待されます。



kZm, Tohji / TEENAGE VIBE

東京・渋谷出身のラッパー、kZm。04/22(Wed)にリリースされたニュー・アルバム『DISTORTION』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2018年3月にリリースされた1stアルバム『DIMENSION』以来となる、およそ2年ぶりの新作に。ヒップホップ・クルー〈YENTOWN〉に所属する最年少ラッパーとして知られ、PETZ『COSMOS』(2019年)、Awich『孔雀』(2020年)、JNKMN『JNKMN NOW』(2020年)など、レーベルメイトのアルバムにゲストとして多数参加。また、2018年に日本初上陸した世界最大級のヒップホップ・フェス「Rolling Loud 2018」のほか、ダンスミュージック・フェスティバル『EDC JAPAN 2019』に出演し、Rae Sremmurd(レイ・シュリマー)ジャパン・ツアーのオープニングアクトを担当。アパレルでは、所属レーベル〈De-void*〉とグラフィックアーティスト・VERDYとのコラボ・ポップアップを開催したほか、FULL-BKとのコラボ・コレクションを発表するなど、幅広い活動が続いています。

本ニュー・アルバム『DISTORTION』には、リード・シングル「GYAKUSOU」「But She Crie」のリミックスに「鏡花水月」を含む全17曲が収録されており、前作『DIMENSION』に引き続きプロデューサー・Chaki Zulu(YENTOWN)がトータルプロデュースを担当。ゲストには、前作に引き続き、5lack、BIMが参加しているほか、野田洋次郎(RADWIMPS)、小袋成彬、MonyHorse(YENTOWN)、LEX、Daichi Yamamoto、Tohji、といった豪華客演陣が実現。プロデューサーには、VaVa、DISK NAGATAKIに加えて、米プロデューサー・Kenny Beats(ケニー・ビーツ)が参加しており、ラスト・トラック「Teenage Vibe」には、Bloc Party(ブロックパーティー)「Helicopter」(2004年)のベースラインがサンプリングされています(Tohjiによる楽曲解説がツイッターで公開)。

加えて収録曲「鏡花水月」を先行リリースした際に、今回のアルバム・リリースを決断するまでに多くの苦悩を抱えていたことを明かしており、「でもこんな状況だからこそ僕達表現者は止まってはいけないのかなと思いました。出来る事は限られるけど引き継ぎやりたい事をやらせてもらいます。」「こんな時不満が溜まった世の中だからこそ今は特に愛が大事なんじゃないかと思う。」(一部抜粋)とコメント。国内出身のラッパー初となる、Apple Musicの総合アルバム・チャート1位を記録(04/22時点)するなど快進撃が続いており、未聴のリスナーは自宅でぜひチェックを。



Fiona Apple / Shameika

米ニューヨーク出身のシンガーソングライター、Fiona Apple(フィオナ・アップル)。04/17(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『Fetch The Bolt Cutters』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2013年のグラミー賞最優秀オルタナティブ・アルバム賞にノミネートされた4thアルバム『The Idler Wheel…』(2012年)以来となる、およそ8年ぶりの新作に。2017年に米ワシントンで行われたウィメンズ・マーチのためにシングル「Tiny Hands」を書き下ろしたほか、2019年には自身の2ndアルバム『When the Pawn…』(1999年)の収録曲「I Know」を、King Princess(キング・プリンセス)がカバーしたコラボ・シングル「I Know (feat. Fiona Apple)」がリリースされるなか、同年3月にSNSを通じてニュー・アルバムがレコーディング中であることを表明していました。

その後のインタビューによれば、2012年からアルバムの構想が始まり、2015年からバンドメンバーとともにリハーサルを開始。自身のホームスタジオの周辺で泥まみれのオイル缶や海の藻屑などの音をフィールドレコーディングし、愛犬・ジャネットの遺骨も楽器として使用するなど、パーカッシブな曲作りが進行した模様。2019年7月から今年1月にかけてミキシングが行われた末、今年3月に自身のファンサイト「Fiona Apple Rocks」に公開した動画「5」で「M-Y-R-E-C-O-R-D-I-S-D-O-N-E」(私のレコードが完成した)と手話で報告していました。

本ニュー・アルバム『Fetch The Bolt Cutters』のタイトルは、イギリスの人気サスペンス・ドラマ『THE FALL 警視ステラ・ギブソン』で、ジリアン・アンダーソン演じる主人公のセリフ「ボルトカッターを持ってきて」を引用したもの。性犯罪捜査官の主人公が、暴行を受けて監禁された少女を救うために発したセリフであり、引用した意図について「本当に何を意味するかというと、発言することを恐れないということ」とコメント。#MeToo ムーブメントとリンクしたアルバムともなっており、自由になるための解放の道具(ボルトカッター)を手に入れようとするメッセージが込められています。

そしてミュージシャンには、ドラマー・Amy Wood(エイミー・ウッド)、サウンドエンジニア・John Would(ジョン・ウッド)、ベーシスト・Sebastian Steinberg(セバスチャン・スタインバーグ)、ギタリスト・David Garza(デイヴィッド・ガルサ)が参加しているほか、収録曲「Newspaper」には実姉・Maude Maggart(モード・ マッガート)、タイトルトラック「Fetch The Bolt Cutters」には女優 / モデル・Cara Delevingne(カーラ・デルヴィーニュ)がコーラスを担当しています。未聴のリスナーは自宅でぜひチェックを。



CIRRRCLE / Under Pressure

東京・ロサンゼルスを拠点に活動しているヒップホップ・クルー、CIRRRCLE。04/22(Wed)にリリースされたニュー・EP『BESTY』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・EPとしては、2018年にリリースされた3rd EP『Fast Car』以来となる、およそ1年8ヶ月ぶりの新作に。2019年には、K-POPシーンで人気を集めるシンガーソングライター・MRSHLL(マーシャル)をフィーチャーした初のリミックス・シングル「Petty(Remix)feat.MRSHLL」を公開したほか、毎月新曲をリリースするプロジェクト「HAPPY Wednesdays」を通じてシングル「Too Fragile」「Mental Health」「Love Me Baby Always」「In The Sky」などを連続リリース。さらに同年に開催された都市型音楽フェス「Red Bull Music Festival」で、アジアン・カルチャーを発信するメディア・プラットフォーム〈88rising〉とのコラボイベント「Japan Rising」に出演したほか、大阪、ロサンゼルスでのイベント出演を経て、米シアトルを拠点に活動しているプロダクションチーム・The Flavr Blue(ザ・フレイヴァー・ブルー)とのコラボ・シングル「Like I’m Home」を発表するなど、ボーダーレスな活動が続いています。

キャリア初となる全国流通盤として、SIRUP、Chocoholicなどを擁するレーベル〈Suppage Records〉からリリースされた、本ニュー・EP『BESTY』。リード・シングル「TYO」「Under Pressure」を含む全6曲が収録されており、R&Bをルーツに持つシンガー・Amiide(アミイデ)、元ドラマーでパンクロックから影響を受けたラッパー・Jyodan(ジョーダン)、ファンク、ディスコ、シカゴ発のヒップホップをメインとするDJをしていたプロデューサー・A.G.O(アゴ)のバックグラウンドを幅広く注入。「ハッピー・ヒップホップ」を掲げるクルーならではのバラエティ豊かなサウンドが展開されており、ジャケット・アートワークは、これまでと同様に米ニューヨークを拠点に活動しているグラフィッ クデザイナー・Sho Hanafusaが担当しています。

そして初のフェス出演として、今年7月に福井県で開催予定の音楽フェスティバル「ONE PARK FESTIVAL 2020」への出演が決定(04/26時点)。さらに先日放送された、NACK5「Hit! Hit! Hit!」(04/24放送回)でのコメント出演によれば、自身のYouTubeチャンネルで以前公開したライブ企画「Tiny Apt Concert」の配信を、今後予定している模様。毎週土曜にメンバーのセレクトが更新されるSpotifyプレイリスト「OMAKASE SATURDAY」とあわせて、自宅でぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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