【トップ100・チャート】今週のピックアップ(09/20付)、Janelle Monáe / あいみょん / slowthai / 池田智子

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Janelle Monáe / Turntables (from the Amazon Original Movie “All In: The Fight for Democracy”)

米カンザス州カンザスシティ出身のシンガーソングライター / パフォーマー / 俳優、Janelle Monáe(ジャネール・モネイ)。09/08(Tue)にリリースされた待望のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナルとしては、2018年4月にリリースされた3rdアルバム『Dirty Computer』以来となる、およそ2年4ヶ月ぶりの新曲に。本ニュー・シングル「Turntables」は、09/09(Wed)に米国で上映され、09/18(Fri)からAmazonプライムで配信されている、ドキュメンタリー映画「All In: The Fight For Democracy(すべてをかけて:民主主義を守る戦い)」の挿入歌として書き下ろされました。

今年11月にアメリカ大統領選挙が行われるなか、このドキュメンタリー映画では現在も根深く残り続けている、黒人有権者に対する政治的抑圧、公民権侵害の問題を露わに。監督 / プロデュースを担当した、Liz Garbus(リズ・ガルバス)、Lisa Cortés(リサ・コルテス)それぞれの視点や、システム化された人種主義への抗議運動「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター / 黒人の命を軽んじるな )」(以下、BLM)などを考慮しつつ、腐敗した民主主義の実情を映し出したドキュメンタリー映画となっています。

今回のコラボについて、Beats 1(Apple Music)の看板DJ・Zane Lowe(ゼイン・ロウ)とのインタビューにて「この曲は、私がリーダーであることを意味しているわけでもなく、何をすべきか、どうやって物事を解決するのかを示しているわけでもありません。私はただ見ているだけであり、民主主義のために戦い、人種間不平等と戦い、白人至上主義と戦い、構造的人種主義の抑圧と戦っている最前線にいる人々に光を当てたいと思っています」(一部抜粋)とコメント。別のインタビューによれば、長年のコラボレーター・Nate “Rocket” Wonder(ネイト・ロケット・ワンダー)とともに読んでいたいう、イブラム・X・ケンディの著書「How to Be an Antiracist」を参考にしたことを明かしており、先述した人々のエネルギーにならなければならないと気づいたとのことです。

先日公開されたMVでは、黒人に対する警察の残虐行為、BLMのムーブメントの様子、ブラックパンサー党などを映し出すとともに、全体を通して黒人の強さを表現。あわせてぜひ注目を。



あいみょん / マシマロ

兵庫県出身のシンガーソングライター、あいみょん。09/09(Wed)にリリースされた待望のニュー・アルバム『おいしいパスタがあると聞いて』の収録曲が、チャートにランクインされました。

オリジナル・アルバムとしては、2019年2月にリリースされた2ndアルバム『瞬間的シックスセンス』以来となる、およそ1年7ヶ月ぶりの新作に。収録曲は、これまでにリリースしたシングル「ハルノヒ」「さよならの今日に」「裸の心」「空の青さを知る人よ」「真夏の夜の匂いがする」などを含む全12曲。これまでと同様、日々書き続けてストックされているという400曲から今一番いいと思える曲をピックアップ。2019年末に制作したという「さよならの今日に」のほか、2017~2018年ごろに制作した楽曲中心に構成されている模様です。

アルバム・タイトル『おいしいパスタがあると聞いて』について、アルバム特設サイトに掲載されているオフィシャル・インタビューによれば、スマホのメモ帳に書き留めていたものからほぼ直感で決めたとのこと。これまでリリースした2枚のアルバム『青春のエキサイトメント』『瞬間的シックスセンス』と共通して14文字となっており、言葉のリズムの良さもありながら、タイトルに意味が後付けされていくものと考えているようです。

各収録曲の編曲は、これまでの作品にも携わってきた、田中ヨウスケ、関口シンゴ、トオミ ヨウ、會田茂一、立崎優介、近藤隆史、が引き続き参加。収録曲「空の青さを知る人よ」のストリングス・アレンジは、岡村美央。ドラムおよびパーカッションは、坂田 学(「黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を」「空の青さを知る人よ」)、白根賢一(「ハルノヒ」)、今村慎太郎(「シガレット」)、恒岡 章(「さよならの今日に」)、御木惇史(「朝陽」)、朝倉真司(「裸の心」)、河村吉宏(「マシマロ」)、みどりん(「真夏の夜の匂いがする」)、神谷洵平(「ポプリの葉」)がそれぞれ担当しています。

そして初回限定盤特典には、音楽制作の拠点としている一軒家のスタジオ「POTATO STUDIO」でレコーディングされた弾き語りCD「風とリボン – POTATO STUDIO, June, 2020」が付属。3週間にわたってプレミア公開されていた、弾き語りのレコーディング風景を収めたメイキング映像(DAY1DAY2DAY3)は、YouTubeにて現在アーカイブ公開されています。あわせてぜひチェックを。



slowthai / feel away (feat. James Blake & Mount Kimbie)

英ノーサンプトン出身のラッパー、slowthai(スロータイ)。09/15(Tue)にリリースされた注目のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナル・シングルとしては、今年に入ってリリースされた「Enemy」「Magic」「BB (Bodybag)」などに次ぐ新曲に。2019年にリリースしたデビュー・アルバム『Nothing Great About Britain』以降、客演ゲストとして、Tyler, the Creator(タイラー・ザ・クリエイター)、BROCKHAMPTON(ブロックハンプトン)、Aminé(アミーネ)、Mura Masa(ムラ・マサ)、Gorillaz(ゴリラズ)などの楽曲に参加。現在まで多くのコラボが続くことに。先日リリースされた、Disclosure(ディスクロージャー)のニュー・アルバム『Energy』の収録曲「My High」では、Aminé(アミーネ)とともにフィーチャーされるなど、国内外で大きな注目を集めています。

本ニュー・シングル「feel away」では、ボーカル / プロデューサーとして、James Blake(ジェイムス・ブレイク)。プロデューサーとして、Mount Kimbie(マウント・キンビー)をそれぞれフィーチャーしており、トラックの一部には、Mariah Carey(マライア・キャリー)「Dreamlover」がサンプリングされています。

リリース前日にポストされたインスタグラムによれば、筋ジストロフィーを患いながら1歳の誕生日を迎えた直後に亡くなってしまったという弟、Michael Johns(マイケル・ジョーンズ)に捧げたものであることを表明。リリース当日は弟の命日であることに触れながら「今日は私と私の家族にとって1年で最も大きな日の1つ。心を込めて言えるのは、弟ほど誰かを恋しく思ったことはない。毎日、弟が笑顔で私たちを見守ってくれていることを知っている。弟のために生きて、弟が誇りに思ってもらえるように、私は全力を尽くしているよ…」と明かしています。

そして現在、Oscar Hudson(オスカー・ハドソン)がディレクションしたMVが公開中。病院の分娩室を舞台に、さまざまな立場に主観が切り替わる映像が展開されており、「この曲は、友人関係でも、パートナーでも、家族でも、私たちが抱えている疑問についての曲です。相手の立場になって、状況をよりよく理解できるようにするための曲だよ」とコメントしています。あわせてぜひチェックを。



池田智子 / walkin’

2019年に解散したバンド「Shiggy Jr.」のボーカルを務めていた、池田智子。09/09(Wed)にリリースされた初のソロ・シングルが、チャートにランクインされました。

先述したバンド解散から約1年の休止期間を経て、ソロとして再び音楽活動をスタートした、池田智子。活動を始めたきっかけについて、先日公開されたインタビューによれば、また歌いたいと思えたこと、まだ音楽でやってみたいことがあるとすんなり思えた瞬間があったとのこと。先日ゲスト出演した、KBCラジオ「ドォーモ×ラジオ」(09/18放送回)でもソロ・デビューに至るまでの経緯について触れており、音楽をやるかどうか迷っていたなか、外出制限期間に突入したことを機に宅録機材を購入し、社会のために出来ることを考えて少しずつ歩み始めたことなども、活動再開に向けたエンジンとなっていたようです。

加えて活動再開のアナウンスとともに、全ての運営・プロデュースを自身でクリエイションしていく自主レーベル〈tiny_mou〉(タイニームー)も本格始動。楽曲制作、プロデュースと並行して、外部プロジェクトへのゲスト・ボーカル参加なども、今後展開されていく模様です。

池田智子が初めて作詞したソロ・シングル「walkin’」は、レコーディング・スタジオ〈Pistachio Studio〉に所属するDJ / ビートメイカー・TOSHIKI HAYASHI(%C)がプロデュース。ベース、ギター、キーボードなどは、STUDIO BRIDGEが入れているとのこと。インスタグラムにて「人が生きているなかで抱く感情は、0か1、白か黒、正解か不正解、そんな風にはっきりと仕分けられる感情ばかりではなくて、こうあるべきだと何となく押し付けられている常識や決められた速度のなかからこぼれ落ちてしまうような瞬間が、きっと誰にでもあるのだと思います。そんなときに、何にも縛られることなくきちんと絶望したりきちんと幸福になれたりする、そういう場所をこの曲の中に作りたいと思いました」とコメントしています。

そしてジャケット・アートワークは、新しいアーティスト写真を担当したフォトグラファー・堀内彩香が写真を撮影しており、アートディレクションならびにデザインは、グラフィック・デザイナー・峯山裕太郎が担当。映像ディレクター / フォトグラファー・Shin Ishiharaが手がけたMVのティザー映像も現在公開されており、フル・バージョン発表のほか、ブックレットの販売、グッズの受注、ファンクラブの開設など、今後さらなる続報が待たれます。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato

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