【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(02/03付)、J. Cole / Bring Me The Horizon / Better Oblivion Community Center / Omar Apollo

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



J. Cole / MIDDLE CHILD

ノースカロライナ州出身のラッパー / プロデューサー、J. Cole(J・コール)。01/23(Wed)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2018年を席巻したアルバムのひとつ『KOD』が記憶に新しいなか、2019年最初のリリースとなった今作。タイトル「MIDDLE CHILD」を直訳すると「真ん中の子」ですが、ここで指している意味は「現在のヒップホップ・シーンにおけるミドルチャイルド・シンドローム」とのこと。リリックでは、先輩・Jay-Z、同世代・Drake、後輩・21 Savageなどを登場させ、自身をちょうど新旧ヒップホップの「真ん中の子」として表現。問題行動やゴシップ・ニュースで語られているラッパーばかりが話題になる現在のシーンにおいて、あまり注目されないと感じるだけでなく、もはやJ. Cole自身が違う土俵に立っているんだ、ということが綴られています。

また、自身が主宰するレーベル〈Dreamville〉では、先日アトランタで行われていた、コンピレーション・アルバム『Revenge Of The Dreamers III』のレコーディング・セッションが完了したとのこと。レーベル・メイト以外に、Big K.R.I.T.、Mike Will Made It、DJ Khaled、T.I、Rick Ross、9th Wonderなど錚々たるゲストが参加しており、すでに2019年において最も期待されているアルバムのひとつに数えられています。

そしてファンのあいだでは、J. Coleのニュー・アルバム『The Fall Off』ならびにミックス・テープ『The Off Season』のリリースが期待されており、いまだ詳細が明かされていないなか、さらなるアナウンスが待たれます。



Bring Me The Horizon / mother tongue

英サウス・ヨークシャー州シェフィールド出身のロックバンド、Bring Me The Horizon(ブリング・ミー・ザ・ホライズン)。01/30(Wed)にリリースされた待望のニュー・アルバム『amo』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

ポルトガル語で「愛」を意味する『Amo』では、離婚後に見つけたという新しい愛がテーマとのこと。アルバムを通じて、フロントマン・Oliver Sykes(オリヴァー・サイクス)が、2016年の南米ツアーで出会って結婚した、Alissa Salls(アリッサ・サルズ)からの影響を色濃く感じさせる内容となっています。なお、ポルトガル語の参照が多く含まれているのは、彼女の母国語から由来しているとのこと。

そんな「母国語」を意味する収録曲「mother tongue」とは、OliverからAlissaに捧げられたラブ・ソング。(Alissaは英語を話せないことから)2人に共通言語がなくても、特別なつながりによって強く結ばれているというアンセミックなリリックで描かれています。

また多方面から指摘されている通り、活動当初に見られたデスコア、メタルコアに、エレクトロ、ヒップホップ、グランジなどを取り入れたクロスオーバー・サウンドを今作では強く展開しており、バンド初の全英チャート1位を獲得。そして先日アナウンスされた通り、今年の「SUMMER SONIC 2019」に出演決定しており、新作のプレイが期待されます。



Better Oblivion Community Center / Dylan Thomas

LA出身のシンガーソングライター・Phoebe Bridgers(フィービー・ブリジャーズ)と、オマハ出身のシンガーソングライター・Conor Oberst(コナー・オバースト)によるニュー・プロジェクト、Better Oblivion Community Center(ベター・オブリヴィオン・コミュニティー・センター)がいよいよ始動。01/24(Thu)にサプライズ・リリースされたデビュー・アルバム(セルフ・タイトル)の収録曲が、チャートにランクインされました。

ライブ共演やアルバム制作を通じて、以前から親交が続いていたという2人。昨年末に、コンタクト用の電話番号が記載された正体不明のTwitterアカウントが開設されるや否やさまざまな噂が流布。その後アルバム・リリース日に出演した、米人気TV番組「The Late Show With Stephen Colbert」での初パフォーマンスで正体が明かされました。

アルバムは、2018年の夏から秋にかけて制作とのこと。多くのゲストとともに、Conorによるプロジェクト・Bright Eyes(ブライト・アイズ)で長年コラボしている、Andy LeMaster(アンディー・レマスター)がプロデューサーに招致されています。

また、制作のラストに完成されたという「Dylan Thomas」は、39歳で亡くなったウェールズの詩人ディラン・トマスから由来。リリックの一節にある「正直でいることにうんざりだ、ディラン・トマスのように死ぬつもり」という描写は、重度のアルコール中毒に陥って晩年を過ごしたという、ディラン・トマス本人のエピソードから引用されています。

そして今月2月には、Phoebe Bridgersの初来日公演が決定。昨年から席巻している、boygenius(ボーイジーニアス)のメンバーとしても活躍する彼女のプレイを、ぜひお見逃しなく。



Omar Apollo / Trouble

インディアナ州ホバート出身、メキシコ系アメリカ人シンガーソングライター / プロデューサー・Omar Apollo(オマール・アポロ)。01/30(Wed)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

現在21歳という本名・Omar Velasco(オマール・ベラスコ)は、インタビューによると、11-12歳のころに手に入れたというアコースティック・ギターをきっかけに音楽に没頭。YouTubeのカバー動画やメキシコの叔父からのアドバイスを受けてギターを独学しつつ、SoundCloudで出会ったという、The Internet、Daniel Caesar、Sminoなどの影響から「Logic Pro」を導入したビート・メイキングを始めたとのこと。

その後、SoundCloudにアップし続けていた音源から火がつき、Spotifyのプレイリストでフックアップされたことで広く知られるように。そして、2018年にリリースされたデビュー・EP「Stereo」のブレイクにより、現在急成長中のチカーノ・ミュージシャンとして注目を集めています。

今作は、制作が噂されている新作EP(タイトル未定)からのリード・シングルとのこと。プロデューサーにBlake Slatkin、Teo Halm、そしてApollo自身を加えて制作されており、これまでと比べてより深く内省的なボーカルとギターが印象的なサウンドに。そして、Aiden Cullenが監督したMVでは、Apolloと彼の甥っ子との密接な関係性について描かれています。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100(グローバル)

【トップ100・チャート】今週のピックアップ(01/27付)、Nulbarich / Normcore Boyz / EGO-WRAPPIN’ / tofubeats

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Nulbarich / Sweet and Sour

2016年のデビュー以降、ますます支持を広げているバンド・Nulbarich(ナルバリッチ)。02/06(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『Blank Envelope』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

2018年3月にセカンド・アルバム『H.O.T』をリリースし、11月にはバンド初となる武道館ワンマン公演を成功。CMタイアップや各地フェス出演が続くなか、韓国、中国でのライブも盛況を収めるなど、アジア各国にも活躍の幅を広げた1年となりました。

前作からおよそ1年ぶりにリリースされる今回のニュー・アルバムには、すでに公開されているリード・シングル「VOICE」「Kiss You Back」を含めた全13曲が収録。なかでも「Sweet and Sour」は、テレビ東京の1月クール木ドラ25枠(毎週木曜深夜1時)『デザイナー 渋井直人の休日』のエンディング・テーマとしてオンエア中。MVは、Nulbarichの作品ではお馴染みのイギリス在住の映像作家・木村太一がディレクションを担当。「偶然の景色」をテーマに、グラフィック・ベースの映像作品に仕上がっています。

そして、今年3-4月にかけて全国9公演を巡るリリース・ツアー「Nulbarich ONE MAN TOUR 2019」が予定されており、お近くのファンはぜひ足を運んでみては。



Normcore Boyz / Canada

お台場出身の注目の若手ヒップホップ・クルー、Normcore Boyz(ノームコア・ボーイズ)。01/11(Fri)にリリースされた、ビートメイカー・ZOT on the WAVEとのコラボ・EP『Normcore on the WAVE』の収録曲が、チャートにランクインされました。

2016年にお台場で生まれ育った幼馴染5人組で結成され、メンバーは、Night Flow Mike、Young Dalu、Spada、OSAMI、Gucci Prince。東京を拠点とする〈TOKYO YOUNG VISION〉からリリースされたデビュー・EP『Normcore No More』を皮切りに、ミックス・テープ『TOKIO TELEPORT』、作年末に公開されたEP『Cityman’s Gift』などを含めて、2018年を通して多くの作品がハイペースにリリースされました。

2019年最初のリリースとなった今回のコラボ・EPは、ZOT on the WAVEがプロデュースする全6曲が収録。2曲目に収録されている「Canada」のリリックでは、OSAMI、Night Flow Mike、Young Dalu、3人のキャラクターが感じられる内容に。そして、富士山の麓付近でドライブしながら撮影されたというMVは〈Tokyo Young Vision〉の映像を多く手がけている、Ken Harakiがディレクションを担当しています。

また、Normcore Boyzがメインパーソナリティーを務めるラジオ番組「ODC CLUB」が、毎週火曜日20時からヒップホップ専門ラジオ局「WREP」にてオンエア中。2019年も多くのリリースやコラボが予想され、さらなる飛躍を感じさせます。



EGO-WRAPPIN’ / 裸足の果実

1996年の結成以来、エゴ独自の世界観を築き上げ続けている・EGO-WRAPPIN’(エゴ・ラッピン)。01/11(Fri)にリリースされた待望のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

今作は、リリースとあわせて放送開始されている、テレビ東京系ドラマ 24「フルーツ宅配便」のオープニング・テーマ。番組側からのオファーを受けて、ドラマのテーマに合わせて新たに書き下ろされました。

現在、ビッグコミックオリジナルにて連載されている「フルーツ宅配便」(原作・鈴木良雄)は、ひょんなことからデリヘルの店長になったごく普通の男・咲田真一を主人公に、デリヘルで働くワケあり女子の人間ドラマを描いた作品。そのストーリーを受けて制作された「裸足の果実」は、誰もが経験する人生の苦難を乗り越えようとする、女性たちの背中を力強く押すようなリリックが印象的な楽曲となっています。

またBサイドには、すでに昨年のライブから披露されている新曲「Arab no Yuki」が収録。「アラブに雪は降るのか?」のフレーズが繰り返され、サウンドから中東のエッセンスが漂う楽曲となっています。

そして昨年に引き続き、今年4月にワンマンライブ「HALL LOTTA LOVE ~ホールに溢れる愛を~」が開催決定。東京、大阪に加えて、今年は名古屋でも初開催が予定されており、気になるファンはぜひチェックを。



tofubeats / Plastic Love

神戸在住のトラックメイカー / DJ / プロデューサー・tofubeats(トーフビーツ)。01/23(Wed)にリリースされたカバー・シングルが、チャートにランクインされました。

今作は、現在進行形で世界的なカルト・クラシック化が進んでいる、竹内まりやの代表曲「Plastic Love」のカバー。昨今では、インターネット発のサブジャンルであるヴェイパー・ウェイブの隆盛や、70-80’s シティ・ポップ / 和モノ・レアグルーヴの再評価が波及。それらの波を受けて、Future Funkプロデューサー・Night Tempo、若手ソウル・シンガー・9m88、そして新鋭R&Bシンガー・Friday Night Plansなど、主にアジア出身のアーティストによる同曲カバーが続いていました。

そんななかリリースされたtofubeatsによるカバーは、01/16(Wed)に「試聴音源ブッコ抜いてfuturefunk作られる前にやっておきました」というツイートと「PLA棒愛」のタイトルとともに、Soundcloud(別バージョン)でも公開。tofubeatsならではのFuture Funkアレンジとなっており、「6:41」という曲長はオリジナルの12インチ・シングル(1985年リリース)を想起させるボリューム感となっています。

そしてアートワークには、もはや象徴化されている「SWEETEST MUSIC」の竹内まりやをイメージした、tofubeats本人が登場。30年以上が経った現在でも全く色あせない名曲を、今回のカバーとともにぜひお聞き逃しなく。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(01/25付)、Vampire Weekend / James Blake / Maggie Rogers / Little Simz

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Vampire Weekend / Harmony Hall

ニューヨークシティを拠点とする、Vampire Weekend(ヴァンパイア・ウィークエンド)が、いよいよカムバック。今春におよそ5年ぶりのリリースが予定されている待望のニュー・アルバム『The Father of the Bride』からの両A面リード・シングルが、チャートにランクインされました。

1/17(Thu)に投稿された、フロントマン・Ezra Koenig(エズラ・クーニグ)のインスタグラムの一節によれば「アルバム・タイトルを『Mitsubishi Macchiato』から『FOTB』に変更し、2019年に18曲収録のダブル・アルバムとしてリリースする」ことを明らかに。01/22(Tue)に公開されたティザー映像「120 Minutes of Harmony Hall Guitars」のあと、01/24(Thu)に復帰シングル「Harmony Hall / 2021」が公開されました。

「Harmony Hall」というタイトルは、メンバー3人の母校であるコロンビア大学の学生寮を示唆。リリックの一節では、アメリカの上流大学のキャンパス内でエコーチャンバー化された白人至上主義者のヘイト活動に対して、そこから離れてよりよい方向へ自分を変えていくことを表明する前向きなメッセージを暗示させています。かねてからパンク・ロックからの影響について言及しているEzraですが、「Harmony Hall」は、トランプ政権以降に強まる白人至上主義運動へのプロテスト・ソングという見方もされているようです。

また「2021」では、すでに話題になっている通り、無印良品20周年記念オムニバス・アルバム『MUJI BGM1980-2000』に、細野晴臣が提供した「TAKING -BGM ver.-」(もともとは細野晴臣のカセットブック「花に水」の収録曲)がサンプリング。「Beats 1」でのインタビューによれば、細野晴臣のこの曲に感銘を受けたEzraが、繰り返し聴きながら「2021」を書いたことを語っています。

そして、アルバム・リリースまでの3ヶ月に渡って、各月2曲ずつニュー・シングルを公開することも明らかに。ファンにとって待ちに待った1年となりそうです。



James Blake / Mile High

ロンドン出身、ポスト・ダブステップを代表するシンガーソングライター / プロデューサー・James Blake(ジェイムス・ブレイク)。01/18(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『Assume Form』の収録曲が、チャートに多数ランクインされました。

今回のニュー・アルバムの背景について、Blakeのツイートでも示されているように、2015年ごろから交際が続いているとされている女優・Jameela Jamil(ジャメーラ・ジャミル)からの影響を色濃く受けているとのこと。

ガールフレンドとの「マイル・ハイ・クラブ(フライト中での性行為)」について書かれた「Mile High」では、Travis Scott(トラヴィス・スコット)、Metro Boomin(メトロ・ブーミン)をゲストに招致。昨今では、多くのヒップホップ重要作にトラックメイカーとして参加していることから、アルバムを通じてトラップの文脈を取り入れた多彩なビート・メイキングが散見されます。

その他のゲストには、André 3000(アンドレ・3000)、Moses Sumney(モーゼス・サムニー)、ROSALÍA(ロザリア)などを招致。2019年の代表するアルバムのひとつとして大きな注目を集めており、未聴のリスナーはぜひ一聴を。



Maggie Rogers / Burning

メリーランド州イーストン出身、現在はブルックリンを拠点に活動しているシンガーソングライター / プロデューサー、Maggie Rogers(マギー・ロジャース)。01/18(Fri)にリリースされた待望のデビュー・アルバム『Heard It In A Past Life』の収録曲が、チャートにランクインされました。

今回のアルバムには、2017年にリリースされたデビュー・EP『Now That The Light is Fading』から、代表曲「Alaska」「On + Off」を含めた全12曲が収録。2016年、大学のマスター・クラスで、Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)からの賛辞を受けてバイラル・ヒットを記録してから、現在に至るまでのRogersの心境をメインに綴られているとのこと。

そのような背景を含めて、アルバム・タイトル「Heard It In A Past Life」には、これまでのソロ活動のなかで生まれた多くの出来事に想いを馳せてほしいというメッセージが込められているとのこと。なかでも「Burning」では、かつて1年半ほど交際していたであろう恋人との、燃えるような恋愛模様について描かれています。

そして今年2月からは、アルバム・リリースにともなう世界ツアーが予定されており、04/13,20(Sat)には「Coachella 2019」にも出演決定。2019年もさらなる飛躍を予感させます。



Little Simz / Selfish feat. Cleo Sol

北ロンドン・イズリントン出身のラッパー / 女優、Little Simz(リトル・シムズ)。03/01(Fri)にリリースされる待望のニュー・アルバム『GREY Area』から、ロンドン出身のR&Bシンガー・Cleo Sol(クリオ・ソル)を迎えたリード・シングルが、チャートにランクインされました。

ナイジェリア出身の両親のもとで生まれ育ち、9歳のころからラップを始めたという、Simz。大学在学中から音楽活動を開始し、自身が主催するレーベル〈Age 101 Music〉からミックステープ、EPなどを多数リリース。2015年にデビュー・アルバム『A Curious Tale Of Trials + Persons』、2016年にセカンド・アルバム『Stillness in Wonderland』をリリース。2017年には、Gorillaz「Garage Palace」でフィーチャーされ、その後のツアーにも参加するなど、欧米を中心に存在感が強まっている注目のラッパーです。

今回のニュー・アルバムには、すでに公開されているリード・シングル「Offence」「Boss」「101 FM」を含めた全11曲(ボーナストラック1曲)が収録。アルバムのテーマは、20代半ばに突入したSimz自身のパーソナルなストーリーがメイン。『GREY Area』というタイトルには、普段から感じている大変さ、混乱した状況など、Simz自身が白黒はっきりしないグレーな場所に置かれていることが由来とのこと。また、これまで公開されているアートワークは全て、Simz本人が撮影しているようです。

そして、2017-18年には2年連続で来日公演が実現し、国内でも人気が高まるなか、およそ3年ぶりにリリースされるニュー・アルバムに期待が高まります。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100(グローバル)

【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(01/13付)、D’Angelo / Lizzo / Chaka Khan / Radiohead

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



D’Angelo / Unshaken

ヴァージニア州リッチモンド出身、ネオ・ソウルを象徴するシンガーソングライター / プロデューサー、D’Angelo(ディアンジェロ)。およそ4年ぶりにリリースされた待望のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

90年代から現在に至るまで、ブラック・ミュージックを中心にジャンルを超えた多くの熱狂的支持を集めるカリスマ的存在。1995年のデビュー・アルバム『Brown Sugar』、2000年のセカンド・アルバム『Voodoo』そして、2014年末にサプライズ・リリースされた『Black Messiah』など、寡作ながら常に新たな音楽性を示す歴史的名盤を生み出し続けています。

今回のニュー・シングルは、全エンタメ史上最高売上を記録した大人気シリーズ最新作「レッド・デッド・リデンプション 2(Red Dead Redemption 2)」のゲーム・サウンドトラックのひとつとして書き下ろされた楽曲。ゲーム発売当初から、D’Angeloの新曲としてになっていたものの、ロックスター・ゲームスからの公式声明のあと、01/04(Fri)に正式リリースされました。リリックでは、西部劇の世界を生きる主人公・アーサーの心情や生き方にまつわる言及がなされています。

長い延期の末にようやく公開されたオープンワールド傑作とともに、待望のカムバック・シングルもぜひチェックを。



Lizzo / Juice

ミネソタ州ミネアポリスを拠点に活動している、ラッパー / シンガー・Lizzo(リッツォ)。01/04(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

1988年にテキサス州ヒューストンで生まれ育ち、そのころからラッパーとして音楽活動を始めることに。数々のインディー・ヒップホップ・グループを渡り歩き、2013年にはソロ・デビュー・アルバム『Lizzobangers』をリリース。2015年にはセカンド・アルバム『Big Grrrl Small World』をリリースするなか、幼いころに感じていたという身体的コンプレックスから、さまざまな体型に囚われず自己愛を促進するメッセージとして、プラズサイズモデルの女性で構成されたバック・ダンサー「The Big Grrrls」を率いています。

そんななかリリースされた今回のニュー・シングルは、トラップかつ80’sリバイバルを感じさせる快活なディスコ・ポップ。MVでは、トーク・バラエティ(The Late Show)、ワークアウト・ビデオ(Jane Fonda)、テレビ・ショッピング(QVC)、Youtuber(ASMR)といった、長年のチャンネル・フォーマットへのリスペクトを払った映像が展開されています。

そして先日には「Coachella 2019」出演のアナウンスがされており、2019年もさらなる飛躍を予感させます。



Chaka Khan / Hello Happiness

イリノイ州シカゴ出身、R&B / ファンク~ソウルのレジェンド・ディーヴァである、Chaka Khan(チャカ・カーン)。02/15(Fri)にいよいよリリースされる約12年ぶりのニュー・アルバム『Hello Happiness』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

70-80年代を彩ったファンク・バンド、Rufus(ルーファス)のメイン・ボーカルとしてデビュー。バンドと並行してソロ活動を開始し、以後10度のグラミー賞受賞、2度に渡ってロックの殿堂に推薦されるなど、最も成功した女性シンガーの1人に数えられています。2018年6月に突如リリースされたEP「Like Sugar」が話題となったなか、それに続くニュー・シングルが、01/01(Tue)に公開されました。

インタビューによると、2007年にリリースされたアルバム『Funk This』以降、音楽制作そのものは続けていたという、Khan。家族や友人たちと多くを過ごすなか、2016年4月に旧友・Prince(プリンス)が薬物の過剰摂取で亡くなったことをきっかけに、自身も患っていたという処方薬依存の改善のためにリハビリを受けていたことを明かしていました。そのようなエピソードを受けて、タイトル曲「Hello Happiness」のリリックでは、あらゆることを真剣に受け止めすぎず、ただ流していくことの大切さが語られています。

そしてリリース当日である元日には、米カリフォルニア州パサデナで開催された「ローズ・パレード」に参加。名曲「I Feel for You」とともに今作のパフォーマンスも披露しており、あわせてチェックを。



Radiohead / Ill Wind

英オックスフォード出身、今年ロックの殿堂(式は出席せず)入りを果たしたロック・バンド、Radiohead(レディオヘッド)。01/11(Fri)に配信開始となったレア・シングルが、チャートにランクインされました。

今回のシングルは、2016年にリリースされたアルバム『A Moon Shaped Pool』のスペシャル・エディションCDに収録されていたボーナス・トラック。そこには「Ill Wind」とともに、2015年に公開された映画『007 スペクター』のために書き下ろしつつも不採用となったシングル「Spectre」も収録されていました。

Thom Yorke(トム・ヨーク)によると、2008年ごろから「The North Wind」という仮タイトルのもと制作していたとのこと。トラック全編に渡ってボサノバ調のリズムがループするなか、後半にかけてひんやりとしたシンセが漂っており、リリックでは内面における混乱した状況を描いています。

そして直接の関係はないものの「Ill Wind」というタイトルは、Ella Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)、Frank Sinatra(フランク・シナトラ)など多くのシンガーによって歌い継がれてきた、1930年代のクラシック・ジャズ・スタンダードと同タイトル。それらへのリスペクトを感じさせると、一部リスナーのあいだで話題となっているようです。ぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(01/13付)、ドミコ / 木 / Shin Sakiura, SIRUP / 5lack

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



ドミコ / ペーパーロールスター

埼玉を拠点に活動している2ピース・ロックバンド、ドミコ。02/06(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『Nice Body?』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

2011年に結成されたドミコは、さかしたひかる(Vo/Gt)、長谷川啓太(Dr)の2人構成。いくつか自主制作盤をリリースするなか、2016年にはスペイン発のガールズ・バンド、HiNDS(ハインズ)のオープニング・アクトを担当(2018年に再共演)。インディー・シーンで徐々に頭角を表すなか、デビュー・アルバム『soo coo?』のリリース後には初の全国ツアーを敢行し、2017年のセカンド・アルバム『hey hey,my my?』が大きな話題に。「SXSW」「FUJI ROCK FESTIVAL」を筆頭にさまざまなフェス、イベントに参加しており、ストレートかつ中毒性の高いロックが国内外で人気を集めている注目のバンドです。

今回のリード・シングルは、ドミコ史上最速BPMのロックナンバーとしてライブで披露されている人気曲。アートワークは、さかしたひかるがインターネットで偶然見つけて以来ドミコにとってはお馴染みの、カナダを拠点に活動しているイラストレーター・Kelly Bastow(ケリー・バストウ)が引き続き担当しています。

そしてアルバム・リリース後には、全国15公演のワンマン・ツアーが予定されており、お近くのファンはぜひチェックを。



木 / ai ni iko

2018年に突如として現れた謎の4人組バンド、木(KI)。01/09(Wed)にリリースされた、初のフィジカル作品かつデビュー・EP『Vi』の収録曲が、チャートにランクインされました。

メンバーは、齋藤聖悟(Gt.)、オヤイヅカナル(Key. / Vo.)、テツ(Ba.)、ナイーブ(Dr.)で構成。Twitterにポストされた「わたしたちは、木です。曲と映像を作ったので、見てください。」の一文とともに公開された「ai ni iko」が、早耳のリスナーを中心に大きなバズを生みました。

この楽曲のテーマについて「ある男が、自分の外にあるものに会いに行こうと決めたという曲」とコメントしており、無機質かつ抽象度の高いMVからも、バンドに対しての得体の知れ無さを感じさせます。

また木は、2018年5月に「ZA FEEDO × Louis Cole(KNOWER)」のオープニング・アクトを務め、一部メンバーは元plenty・江沼郁弥のライブ・サポートも担当。そして年末に公開されたMV「Kei」に続いて、「ViSION QUEST “UTOPIA” (PREViEW1)」と題したMG(ミュージック・ゲーム)も先日公開されました。バンド独自の世界観が提示された映像世界となっており、現在サポートも募集している模様。デビュー・EPとあわせてぜひチェックを。



Shin Sakiura / Cruisin’

東京を拠点に活動しているプロデューサー / ギタリスト、Shin Sakiura(シン・サキウラ)。01/23(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『Dream』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

インタビューによると、幼少期からUK出身のロックを多く聴いて育ち、高校時代に譲り受けたという五味岳久(LOSTAGE)のセミアコ(GRECO / GAS-135)でバンド活動を経験。その当時から曲作りを開始し、大学時代の先輩からヒップホップを中心とするブラック・ミュージックの影響を受けたことで、現在のスタイルに近づくことに。

現在では、MATTON(PAELLAS)とのユニット・Omitとしても活動中。多くのアパレル・ブランドや「G-SHOCK」のプロモーションビデオへの楽曲提供を行なうなか、2017年にはレーベル〈PARK〉からデビュー・アルバム『Mirror』をリリースを果たした注目のギタリストです。

Get It」「Echo」に続く今回のリード・シングルでは、普段から親交の深いシンガー・SIRUPをゲストに招致。Bサイドに収録されているリミックスでは、80KIDZによるニュー・ジャック・スウィング・エディットが収録されています。ぜひチェックを。



5lack / DNS

板橋出身、現在は福岡を拠点に活動しているラッパー、5lack(スラック、ゴラック)。昨年11月にリリースされ、12/27(Thu)より配信開始された待望のニュー・アルバム『KESHIKI』の収録曲が、チャートにランクインされました。

12歳のころにラップを始めてから、今年で20年目を迎える5lack。20歳に結成したヒップホップ・ユニット、PSGや、その後のデビュー・アルバム『My Space』から早10年以上。BudaMunk、ISSUGIとのユニット・Sick Teamや、Olive Oilと組んでいるユニット・5Oとしても活動するなか、ソロとしては前作『夢から覚め。』からおよそ3年ぶりのカムバックとなりました。

今回のニュー・アルバムは、5lack自身の経年変化による成熟や、身の回りで変化していく景色をテーマに制作。トラックはサンプリングを一切使わず、鍵盤で制作したビートを、新調した機材を用いながら懐かしい風合いに仕上げたとのこと。ビートメイカーには、Fumitake Tamura aka BUN、Budamunkというお馴染みの面々に加えて、LISACHRIS、Howlin’ Bearが新たに参加。ラッパーでは、かねてからリスペクトしていたという、RUDEBWOY、KOHHがフィーチャーされています。

そして自身が出演 / 監督した「DNS」のMVには、実兄・PUNPEE、地元の先輩・GAPPERといった板橋3人組に加えて、WATTER、kZm、LISACHRISがカメオ出演。あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100

【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(01/06付)、Noname / Kwaku Asante / Easy Life / Neon Indian

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Noname / Song 31

シカゴ出身のフィメール・ラッパー、Noname(ノーネーム)。01/01(Tue)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2010年に参加したポエトリー・スラムをきっかけにラップ・パフォーマンスを始め、Chance The Rapperを中心とするヒップホップ・クルー「Save Money」からフックアップされることに。Chance The Rapperのミックステープに収録されている「Lost」「Finish Line / Drown」でのバースが注目を集め、LAに拠点を移したあとにリリースされた、Nonameのデビュー・ミックステープ『Telefone』が、現代のラップ・シーンにおけるカルト・クラシックに。

そして全てのプロセスをインディペンデントに制作したという、2018年にリリースされたデビュー・アルバム『Room 25』が、多くのアルバム・オブ・ザ・イヤーを席巻しました。

2019年のキックオフ・シングルとなった今作のリリックには、大人気コメディ・ドラマ『アトランタ』を筆頭とする良識的な黒人表現への賞賛や、マイナス面が広がる工場畜産への警鐘などが表現されています。昨今の女性アーティスト躍進の中心にいるNonameですが、今年もさらなる飛躍が期待されます。



Kwaku Asante / Fantasy

ロンドンを拠点に活動しているR&Bシンガー、Kwaku Asante(クァク・アサンテ)。12/19(Wed)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

Asanteは、幼少期から教会の聖歌隊やジャズ・グループなどに参加し、ピアノやバイオリンにも触れていたとのこと。ネオソウル、ジャズ、ヒップホップ、R&Bから影響を受けつつ、およそ2年前より大学寮のベッドルームからデモ作品をアップロードし始めるように。Tom Misch(トム・ミッシュ)や、ロンドンのコミュニティFMから多数の支持を受け、イーストロンドンのラッパー /プロデューサー・Jay Prince(ジェイ・プリンス)のライブ・サポートを務めたことから、ロンドン・シーンにおいて徐々に注目を集めるシンガーとなっています。

今作は、2018年にリリースされた「The Way That You Move」「Worth」に続く通算3枚目のニュー・シングル。理想主義的な恋愛をテーマに、現実では出会えないような理想的な相手にファンタジーのなかで愛を唄うという、オールド・スクールなラブ・バラードとなっている模様です。

現在23歳という若き新星ながら、D’Angelo、Marvin GayeといったR&Bレジェンドと比較されるソウルフルな声質が話題となっており、アナウンスはないものの今後デビュー・アルバムのリリースが期待されます。



Easy Life / Nightmares

イングランド / レスター出身の5人組バンド・Easy Life(イージー・ライフ)。先日アナウンスされた「Coachella 2019」への出演決定を受けて、2018年9月にリリースされたシングルが、チャートにランクインされました。

メンバー全員が同じ学校で出会い、父親のアイリッシュ・バンド、農園主、ジャマイカ由来の宗教的思想であるラスタファリ運動など、それぞれが異なるバックグラウンドを携えて結成。メンバー共通で、ヒップホップ、ファンク、ソウルなどを好んでいる模様で、Anderson .Paak & The Free Nationalsから特に影響を受けているとのこと。2018年には、デビュー・ミックステープ『Creature Habits Mixtape』を含む4タイトルがリリースされており、レスター・シーンにおけるフレッシュなニュー・カマーとして注目を集めています。

今作は、デビューから1年も経たずに英人気番組『Later…with Jools Holland』で、TV初パフォーマンスを飾ったヒット・シングル。Dionne Warwick「Loneliness Remembers What Happiness Forgets」をサンプリングし、なかなか理解されないという不眠症の悪夢について歌われています。

キャリア初期の、Mumford&Sons、Wolf Aliceをヒットに導いたレーベル〈Chess Club Records〉からデビューを果たし、2019年のさらなる活躍が期待されます。



Neon Indian / Heaven’s Basement (Theme From 86’d)

シンガーソングライター / プロデューサー、Alan Palomo(アラン・パロモ)による、チルウェイヴのパイオニア・プロジェクト、Neon Indian(ネオン・インディアン)。12/21(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

多くのメディアから「チルウェイヴ誕生における重要作」との賞賛を受けた、2009年のデビュー・アルバム『Psychic Chasms』。2011年にリリースされたセカンド・アルバム『Era Extraña』そして、2015年にリリースされたアルバム『VEGA INTL. Night School』など、ヴェイパーウェイヴかつダンサブルなサウンドスケープで支持を集めています。

これまでソロ・プロジェクト「Vega」でのリリースや、2017年公開のSF映画『Everything Beautiful Is Far Away』にて、Alan Palomo名義として初めて映画音楽を手掛けるなど、ソロ・ワークも充実。今作は、Neon Indianとしてはおよそ3年ぶりのリリースとなりました。

今回のニュー・シングルは、Alan Palomo本人が初監督した短編映画「86’d」のテーマソングとして書き下ろされた楽曲。映画のストーリーでは、NYにある24時間営業のデリで起こった、深夜注文を巡る4つの物語が展開されています。テーマソングとともに、本人も出演している初監督映画をぜひチェックしてみては(字幕無し)。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(01/06付)、長谷川白紙 / DJ RYOW / Kenichiro Nishihara / RHYMESTER

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



長谷川白紙 / キュー

20歳を迎えたばかりという現役音大生のシンガーソングライター・長谷川白紙(はせがわはくし)。12/18(Tue)にリリースされた初のCD作品にして待望のデビュー・ミニアルバム『草木萌動』(そうもくほうどう)の収録曲が、チャートにランクインされました。

1998年生まれの長谷川白紙は、2016年ごろからSoundcloudで作品を公開し、SNSを中心に注目されることに。2017年10月には「iPhoneに関する叙事詩」をテーマに制作された5曲入りEP『アイフォーン・シックス・プラス』を〈Maltine Records〉から公開。2018年には、サクライケンタが手がける4人組女性アイドル・グループ、Maison book girl(メゾンブックガール)のリミックス・ワークに抜擢。さらに、映画「月極オトコトモダチ」で、BOMIと入江陽が手掛けた主題歌『ナニカ feat. 長谷川白紙』の編曲も担当するなど、期待のニューカマーとして話題を集めています。

〈ULTRA-VYBE〉からリリースされた今回のミニアルバムは、ジャズ、ブレイクコア、現代音楽などを下地にした独創的かつ豊かな音楽性。アルバム終盤には、YMO「キュー」のカバーである今作が収録され、先日に公開された「草木」のMVでは「日常に潜むサインの豊かさ」をテーマに、現代美術家のナルコと海野林太郎によるユニット「art angels」によって監督 / 制作されました。

そして、アートワークは現代美術家の相磯桃花(aisomomoka)が書き下ろし。20代に突入し今後どのような活躍を見せていくのか、さらなる期待が集まります。



DJ RYOW / Sky’s the limit

名古屋を拠点に活動しているヒップホップ DJ / プロデューサー・DJ RYOW。12/26(Wed)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2018年に活動20周年を迎えたヒップホップDJであり、卓越した選曲センスやミックス・スキルをもとに国内外でプレイし続けているトップ・ランナーの1人。アパレル・ブランド「DREAM TEAM」を運営しつつ、2015年ごろからヒップホップ・レーベル〈DREAM TEAM MUSIC〉を本格始動させ、若手の育成やバックアップに注力。

2018年3月には通算10枚目のソロ・アルバム『NEW X CLASSIC』をリリース。ボーナス・トラックには、故TOKONA-Xとともに、紅桜、T-PABLOW、をゲストに迎えた日本語ラップ不朽の名曲の新録リメイク「WHO ARE U ? 2018」が収録されていることでも話題となりました。

今回のニュー・シングルは、DJ RYOWの活動20周年をコンパイルした初のベスト・ミックスCD『20th ANNIV. MIXTAPE』のラストに収録されている新曲。ゲストに、RIRI、SALU、SOCKSを招致し、大きな挑戦に向かって背中を押すメッセージが込められています。昨年11月に行われたアニバーサリー・ライブも大成功に収め、すでに動き出しているという今後のさらなる施策にも期待が集まります。



Kenichiro Nishihara / Walk Out

キャリア20年以上に渡って多岐に活動している音楽家、Kenichiro Nishihara(西原健一郎)。今年02/06(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『Elastic Afterwords』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

当時高校2年生だった1996年に、アパレル・ブランド「MILKBOY(ミルクボーイ)」のファッション・ショーにおける選曲をきっかけに、さまざまな作曲およびプロデュース・ワークを手がけていくことに。

2008年12月には細野晴臣からの後押しを受けて、デビュー・アルバム『Humming Jazz』をリリース。以後「ESNO(エスノ)」名義も含めて、これまで多くのソロ作品をリリースする傍ら、普段から嗜好していたというスコットランド・スカイ島産のウィスキー「TALISKER(タリスカー)」とのコンセプト・アルバムも発表。Nujabes、INO hidefumiに続くジャジー・ヒップホップ / クラブ・ジャズの新鋭として、引き続き注目を集め続けています。

今回のニュー・アルバムには、SIRUP、MARTER、Sam Ock、Substantialといった国内外からのゲストをフィーチャー。「Walk Out」は、近年アジアツアーを共にしたMichael Kanekoを迎えた、スムース&メロウな仕上がりに。そして、01/02(Wed)には、SIRUPをフィーチャーした新たなリード・シングル「Up All Night」が公開。初めて日本語詞を取り入れた新境地をぜひチェックしてみては。



RHYMESTER / 待ってろ今から本気出す

2019年に結成30周年を迎えるラップ・グループ、RHYMESTER(ライムスター)。01/02(Wed)にサプライズ・リリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

今作は、TBSラジオ『アフター6ジャンクション』の元日オープニング・トーク内で初オンエア。プロデューサーには、2018年にリリースされた椎名林檎「本能」カバー以来となる、Mummy-D(MC)の別名義「Mr.Drunk」が担当しています。

Bar-Kays「Holy Ghost」(1978年)をサンプリングしている、Lil’ Mo「Dem Boyz」(2005年)のビート・ジャックに、「2001年宇宙の旅」オマージュのフレーズ。そしてリリックの一節で、イースト・コーストを代表するラッパーである、KRS-One、Chuck Dを先生と仰ぐ宇多丸のバースなど、これまでのライムスターを彷彿させる快活なブーンバップ・トラックとなっております。

そして30周年イヤーを記念して、01/18(Fri)新宿ロフトプラスワンで、グループ初となるトークショー「公開飲みーティング 2019」が開催決定。さらに、3月から12月にかけて47都道府県ツアー「KING OF STAGE VOL.14」。そして、05/12(Sun)お台場野外特設会場J地区で主催フェス「人間交差点 2019」を行うこともあわせてアナウンスされました。いずれも要チェックです。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(12/30付)、宇多田ヒカル / VaVa, tofubeats / Made in Hepburn / Kick a show

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



宇多田ヒカル / Don’t Think Twice

2019年1月におよそ11年ぶりとなるニュー・シングル『Face My Fears』をリリースする、宇多田ヒカル。リリースに先駆けてシングル・カットされた収録曲が、チャートにランクインされました。

以前からアナウンスされている通り、大人気ゲーム・シリーズ「キングダム ハーツ」の正統続編である「KINGDOM HEARTS III(キングダム ハーツ3)」のテーマ・ソングを、シリーズ初期から引き続き、宇多田ヒカルが担当。これまでのテーマ・ソングには日本語詞版と英語詞版が公開されているなか「KH III」のテーマ・ソング「誓い」の英語詞版として、今作の「Don’t Think Twice」が書き下ろされました。

また前述した通り、01/18(Fri)にリリースされる待望のニュー・シングル『Face My Fears』のカップリングに今作が収録予定となっており、リリースに先駆けて、すでに12/10(Mon)から先行配信されています。アートワークは「キングダム ハーツ」のシリーズ・ディレクターである野村哲也が担当。「心の強い者」だけが扱える「キーブレード」を2本持っている宇多田ヒカルが描かれており、遠くにいる大切なひとを心に宿しているかのような、光と闇の狭間に佇む美しい姿が切り取られています。

そして、待望のニュー・シングルであり、かねてから親交のあるSkrillex(スクリレックス)とコラボしたOPテーマ・ソング「Face My Fears」(short ver.)も先日ついに公開。オープニング・トレーラーの映像とともに、あわせてチェックしてみては。



VaVa / Virtual Luv feat. tofubeats

東京を拠点に活動しているビートメイカー、VaVa。12/19(Wed)にリリースされたニュー・EP『Universe』の収録曲が、チャートにランクインされました。

2012年に、tofubeatsが主催する人気企画「HARDOFF BEATS」に感動したことをきっかけに音楽活動がスタート。クリエイティブ・チーム〈CreativeDrugStore〉に所属し、2017年にセルフ・プロデュースによる待望のデビュー・アルバム『low mind boi』をリリース。平井堅サニーデイ・サービスなどのオフィシャル・リミックスを手がけつつ、2018年はEP『Virtual』『Idiot』を公開し、今作を含めて合計3作品ものEPをリリースしました。さらに、2018年4月に公開された「HARD-OFF BEATS 2018 ビデオレター編」にも参加し、自身のルーツとの邂逅を果たした印象的な1年となりました。

〈SUMMIT〉からリリースされた今回のニュー・EPには、BIM、in-d、JUBEE、OMSB(SIMI LAB)、角舘健悟(Yogee New Waves)など、レーベル内外からゲストを招致。今作も自身がトータル・プロデュースを手がけ、tofubeats本人との共演が実現したMVや「ふめつのこころ」の一節を引用したバースなど、2018年を締めくくる夢のような組み合わせとなっています。

また今回のコラボについて、Twitter上で「自分が音楽を始めるきっかけとなったtofuさんと曲を作れて陳謝です」とコメント。2019年もさらなる飛躍が期待されます。



Made in Hepburn / 1991 (BOAT CUT)

福岡を拠点に活動している6人組バンド、MADE IN HEPBURN(メイド・イン・ヘプバーン)。12/19(Wed)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2016年にシカゴから来日したという設定で活動を開始し、海際に居住するメンバーが増えたことにより一時期「謎のミナト型バンド」と名乗ることも。2017年にリリースしたセカンド・シングル「Malibu」がバイラルヒットを記録し、2018年にHMV & BOOKS HAKATA限定でハンドメイド・リリースした「Now and then」のカセットが、5回に渡る重版の末にわずか2ヶ月で販売終了となりました。

YELLOW」「Touch」に続く、今年3作目となるニュー・シングルは「Spotify Japan 急上昇チャート」で40位ランクインを記録(12/21付)。おなじ福岡出身のフューチャー・ソウル・ユニット・YOHLUのコンポーザーである、BOKEH(BOAT)をプロデューサーに招致しており、コーラスには、GarageBandをつかって楽曲制作している・Uamiが参加。ジャケットはapple(New Oil Deals / BOAT)が担当しております。

そして、BOKEH(BOAT)が監督 / 編集を手がける今作のMVが、現在制作中とのこと。2019年新春に公開が予定されており、引き続きアナウンスを待ちたいところです。



Kick a show / Just The Two Of Us

渋谷・中目黒などを中心に活動しているDJユニット・MO’TENDERS(モーテンダーズ)の歌唱担当である、Kick a Show(キッカショウ)。12/21(Fri)にリリースされたカバー・シングルが、チャートにランクインされました。

地元の新潟にいた当初から、角松敏生、吉田美奈子、山下達郎などの歌謡曲やクラブ・カルチャーから影響を受け、およそ14年ぶりのニュー・アルバムとなった、MONDO GROSSO『何度でも新しく生まれる』への参加が話題に。2018年2月には、待望のデビュー・アルバム『The Twelve Love』をリリース。R.Kellyからインスパイアを受け、1年を12のラブストーリーで描いたリリックや、盟友・Sam is Ohmのファンクネスなトラックが、多くのコア・リスナーから注目を集めました。

今作は、かねてからKick a show本人がフェイバリットに挙げているアルバム、Grover Washington Jr.『Winelight』に収録されている、ソウル史における金字塔とされている楽曲(邦題:「クリスタルの恋人たち」)のカバー。これまで、ライブでたびたび披露されていましたが、今回は新たなアレンジによる待望のシングル・リリースとなりました。

そして、オリジナルをオマージュしたアートワーク・デザインは、マザーファッ子が担当。年末年始のシーズンは、今作とともにゆったり過ごしてみては。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(12/30付)、Cigarettes After Sex / 6LACK / 21 Savage / Post Malone

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Cigarettes After Sex / Neon Moon

米テキサス州エル・パソで結成されたドリーム・ポップ・バンド、Cigarettes After Sex(シガレッツ・アフター・セックス)。12/17(Mon)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2008年に、フロントマン・Greg Gonzalez(グレッグ・ゴンザレス)のソロ・プロジェクトとして始動し、多くのメンバー・チェンジを経て、Phillp Tubbs(フィリップ・タブス)、Randy Miller(ランディ・ミラー)、Jacob Tomsky(ジェイコブ・トムスキー)で構成。Miles Davis(マイルス・デイヴィス)、Erik Satie(エリック・サティ)から影響を受けた非常にノスタルジックなシューゲイズ / スロウコア、中性的なボーカルが話題となり、2017年にリリースしたデビュー・アルバム『Cigarettes After Sex』が、多くのメディアのアルバム・オブ・ザ・イヤーの一作品としてピックアップされました。

バンドは、2019年秋ごろにニュー・アルバムをリリースすることをアナウンスしており、非公表ながら今作はそのリード・シングルであると予想されています。1992年に公開されたアメリカのカントリー・クラシックである、Brooks & Dunn「Neon Moon」の同名カバーであり、リリックでは月光の下で悲しみにくれる男の物語が描かれています。

そして昨年の来日に引き続き、今年11月に東京で単独ライブが開催されました。来年以降の活躍にもさらなる期待がかかります。



6LACK / Been A While

イーストアトランタ出身のシンガー / ラッパーである、Ricardo Valentine(リカード・ヴァレンタイン)によるソロ・プロジェクト、6LACK(ブラック)。12/21(Fri)にリリースされた、2曲入りニュー・シングルの収録曲が、チャートにランクインされました。

10代のころからバトル・ラッパーとして過ごし、大学中退した2011年にラッパー・Flo Rida(フロー・ライダー)のレーベルに参加。しかし、ヒット・ソングの制作をひたすら強いられる過酷な環境に、およそ5年間レーベルとの対立が続くことに。

その後、契約が切れた2016年にアトランタのレーベル〈LVRN(Love Renaissanc)〉と出会い、待望のソロ・デビュー・アルバム『FREE 6LACK』が、グラミー賞2部門にノミネート。2018年9月にはニュー・アルバム『East Atlanta Love Letter』をリリースし、昨今のアトランタ・シーンを代表するアーティストの1人として注目を集め続けています。

今回のニュー・シングルには〈OVO Sound〉所属のプロデューサー・Neenyo、ロンドンを拠点とするプロデューサー・Fwdslxshを招致。6LACKの女友達に宛てたリリックとのことで、拗れた人間関係というテーマに、Frank Ocean「Nikes」との関連性も指摘されている模様です。

そしてAサイドに収録されている「Unfair」は、アルバム『East Atlanta Love Letter』のオープナー・トラックに新たなバースを追加した拡張バージョン。あわせてぜひチェックを。



21 Savage / monster

アトランタ出身のラッパー・21 Savage(21 サヴェージ)。2017年のデビュー・アルバムに続くニュー・アルバム『​i am​﹥i was』の収録曲が、チャートにランクインされました。

一時は、リリース日にアルバムをうっかり公開し忘れるという一幕もありつつも、12/21(Fri)にようやくリリースされた今作。しかし、ゲストであるTravis Scott(トラヴィス・スコット)のバースが届いていないために、収録されていないトラックがあることをTwitterで表明。その後、無事に完成したトラック「out for the night」を収録した今作のデラックス版が、12/24(Mon)に再びリリースされました。

気になるゲストには、J. Cole(J・コール)、Offset(オフセット)、Post Malone(ポスト・マローン)、ScHoolboy Q(スクールボーイ・Q)、Lil Baby(リル・ベイビー)、Gunna(ガンナ)などといった、いまをときめくスタープレイヤーたちを招致。

収録曲「monster」では、2018年の代表シングル「This is America」以来となる、Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)と再びコラボ。富や悪い評判がいかにその人をモンスターに豹変させるのかをラップしており、音楽業界がどれだけ冷酷な環境であるのかを語っているような内容となっています。



Post Malone / Wow.

今年グラミー賞4部門にノミネートされている、Post Malone(ポスト・マローン)。12/24(Mon)にリリースされたクリスマス・シングルが、チャートにランクインされました。

2018年を代表するアルバムのひとつである『beerbongs & bentleys』や、2019年に日本公開が予定されている映画『スパイダーマン:スパイダーバース』から、Swae Lee(スウェイ・リー)とのコラボ曲「Sunflower」などをリリース。さらに10月には、ヘッドライナーにTravis Scott(トラヴィス・スコット)を迎えた、自身が主催する「Posty Fest 2018」を、地元テキサス州ダラスで開催。プライベートでは、途中さまざまな災難に見舞われるなか、ポスティーにとって大きな飛躍を遂げた1年となりました。

2018年の締めくくりにリリースされた今作のリリックでは、かつて無名時代だったポスティーと現在の状況について言及。デビュー・アルバム『Stoney』がリリースされるまえは見向きもしなかった人たちに対して、交通事故後に購入した「ロールス・ロイス ファントム」「ランボルギーニ・アヴェンタドール 」など、さまざまな富の象徴を誇示している内容となっています。

次なるアルバムからのリード・シングルであるかは不明ですが、2019年もどのような快進撃を見せるのか期待したいところです。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(12/23付)、Ariana Grande / Still Woozy / Higher Brothers / The Raconteurs

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Ariana Grande / imagine

今年を代表するクイーン・オブ・ポップとも呼び声が高い、Ariana Grande(アリアナ・グランデ)。12/14(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

キャリア初の全米チャート1位、全英チャート6週連続1位を始めとする数々の記録を打ち立てているヒット・シングル『thank u, next』に続く、新たなシングルとなった今作。現在、制作しているというニュー・アルバムからのリード・シングルでもあり、「元彼たちへの感謝と、自己のエンパワーメント」といった”現実を受け入れる作品”である『thank u, next』と比較して、今作の『imagine』では「戻ることのない幸せだった日々」という”受け入れられない現実”について歌われています。

歌詞に登場する相手について、Ariana自身は「この曲をどう解釈するのかは人それぞれ」とコメントするなか、今年9月にオーバードーズで急逝した元恋人のラッパー・Mac Millerである可能性が、ファンのあいだで濃厚になっている模様。Macの右腕に「imagine」というタトゥーが彫られていたことや、MacがArianaのことを歌った「Cinderella」からの影響を感じさせるリリックなど、いまでもArianaのなかでは終わっていないことを示唆するような内容となっています。

また、日本語が含まれているモノクロのアートワークは、Arianaの元彼でダンサーとして活躍する、Ricky Alvarez(リッキー・アルバレス)が担当。いまでも続く友好な関係を思わせる、どこか色鮮やかなシングルとなっています。



Still Woozy / Habit

カリフォルニア州オークランド出身のシンガーソングライター・Sven Gamsky(スヴェン・ガムスキー)によるソロ・プロジェクト、Still Woozy(スティール・ウージー)。2019年1月ごろにリリースされるデビュー・EP『Lately』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

かつて、カリフォルニア大学サンタクルーズ校に在学していた当時から、オルタナティヴ・ロックバンド、Feed Me Jackのフロントマンとして活動。バンド解散後は、オークランドにある自宅のガレージで宅録制作を開始させ、Still自身が「wooz」と呼んでいる、フォークトロニカなポップスを、Soundcloudにアップし続けています。今年6月から7月にかけて、Dirty Projectors(ダーティ・プロジェクターズ)とのジョイント・ツアーを成功させ、DIYシーンで大きな注目を集めているアーティストとして知られています。

今作のリリックでは、不確実な恋愛感情における自己崩壊について書かれており、「Habit(習慣)」というタイトルから、Still自身そのような混乱がたびたび訪れることを示唆するような内容となっています。

そして2019年1月から、EPリリースを記念した全米ツアーが予定されており、今後のさらなる飛躍が期待されます。



Higher Brothers / 16 Hours

中国の四川省・成都出身の4人組ヒップホップ・グループ、Higher Brothers(ハイヤー・ブラザーズ)。2019年にリリースされるという待望のニュー・アルバムからのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

ヒップホップを中心に、アジアのユース・カルチャーを世界中に発信しているメディア・プラットフォーム〈88rising〉を代表するグループであり、メンバーは、马思唯(MaSiWei)、丁震(DZ)、杨俊逸(Psy.P)、谢宇杰(Melo)で構成。2016年から活動開始し、マンダリン語と英語を交えたラップや、オリエンタルかつ中毒性の高いトラップ・ビートを織り交ぜたスタイルが、世界的な注目を集めることに。

今年、中国で人気のミュージック・ストリーミング・プラットフォーム「NetEase Cloud Music」において「2018 Hip Hop Artist Of The Year」に選出され、CNN、Rolling Stoneなどのオルタナ・メディアでもフックアップされていることから、ヒップホップ・グローバリゼーションを象徴するラップ・グループとしても大きな期待を受けています。

なんといっても、今年7月の〈88rising〉クルーが集結したコンピレーション・アルバム『Head In The Clouds』を始めとする多くのリリースに恵まれた、Higher Brothers。今作は、初のアメリカ・ツアー中にレコーディングされ、中国からアメリカまでの長時間のフライトに対して、遊び心のあるリスペクトが込められたクラウド・ラップに。MVでは、パイロットに扮したメンバーとパリピCAが、クラブと化した飛行機内でパーティーを繰り広げる映像が展開されています。

そして、今年8月には「SUMMER SONIC 2018」と単独公演での初来日パフォーマンスも記憶に新しいところ。年明けの1月には〈88rising〉主催の来日ツアーが予定されており、Rich Brian、NIKI、AUGUST 08、KOHHとともに、どのようなステージングが披露されるのか楽しみなところです。



The Raconteurs / Sunday Driver

テネシー州ナッシュビルを拠点とする、Jack White(ジャック・ホワイト)率いるロック・バンド、The Raconteurs(ザ・ラカンターズ)。12/19(Wed)にリリースされた待望の両A面ニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

メンバーそれぞれがプロジェクトを持ち、古くからの友人同士である、Jack White(ジャック・ホワイト)、Brendan Benson(ブレンダン・ベンソン)、Jack Lawrence(ジャック・ローレンス)、Patrick Keeler(パトリック・キーラー)で構成。2作連続で世界的評価を集めた、2006年のファースト・アルバム『Broken Boy Soldiers』、2008年のセカンド・アルバム『Consolers of the Lonely』のリリース以降、2011年のライブを最後にバンドとしては活動休止状態でした。

しかし、2015年にJack Whiteのライブでのリユニオンを経つつ、2019年に待望のニュー・アルバムを、およそ11年ぶりにリリースすることをアナウンス。グラミー賞受賞作でもあるアルバム『Consolers of the Lonely』のリリース10周年を記念したスペシャル・エディション盤のリリースも予定されており、詳細は明かされていないものの、ニュー・アルバムに関するセッション2曲が収録されるとのこと。

さらに、メンバー4人のセッション風景がスタイリッシュに展開されているMVが、両A面ともに公開。メインストリームにおいて、世界的なロック不況と叫ばれて久しいなか、オーセンティック回帰のロックがどこまで注目されるのか期待が高まります。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100(グローバル)