【トップ100・チャート】今週のピックアップ(12/23付)、King Gnu / Yo-Sea / Chara / 王舟

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



King Gnu / Slumberland

「トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイル」を掲げるバンド、King Gnu(キング・ヌー)。翌年01/16(Wed)にリリースされるメジャーデビュー・アルバム『Sympa』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

メンバーは、常田大希(Gt.Vo.)、勢喜遊(Drs.Sampler)、新井和輝(Ba.)、井口理(Vo.Key.)で構成。今年に入り、ワンマン・ライブがソールド・アウトを連発し、前年の”ROOKIE A GO GO”を経て「FUJI ROCK FESTIVAL’18」のメインステージにも出演を果たし、一部では入場規制がかかるほど人気が加熱。シングル「Prayer X」が、TVアニメ「BANANA FISH」のエンディング・テーマに起用され、先日放送されたフジテレビ「Love music」を始めとする地上波出演など、バンドにとって飛躍の1年となりました。

全国各地のFMでパワープレイされている今作は、前身バンド「Srv.Vinci」のファーストアルバム「Mad Me More Softly」に収録されている「PPL」のリアレンジであり、バンドにとって長くプレイしている曲でもあります。本バージョンでは、英語詞から日本語詞に変更されており、レギュラーラジオ番組「RADIO GNU」(12/13放送回)によれば、”スネアおじさん”こと勢喜遊のパンチあるスネアがスムーズにレコーディングされたとのこと。

そして年明け、01/04(Fri)放送回のニッポン放送「オールナイトニッポン0(ZERO)」では、井口理がAMパーソナリティに初挑戦。『どうしてもやめられないこと』をテーマにしたメール募集や、「誰にどんなクソリプを送ればいいか」を紹介するコーナー『愛のクソリプリクエスト』への参加を呼びかけており、気になるリスナーはぜひチェックを。



Yo-Sea / LOOK AT ME NOW

沖縄県出身、東京を拠点に活動する注目のシンガー / ラッパー・Yo-Sea(ヨーシー)。12/05(Wed)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

学生時代からヒップホップ、ゴスペルを中心に聴いて過ごし、すでに2016年当時に制作していたというシングル「I think she is」や、2018年5月に同世代の人気ラッパー・HIYADAMをフィーチャーした「Dreaming City」が、バイラルヒットを記録。新人ながら、ヒップホップ・コレクティブ「BCDMG」に加入したことでも話題となり、おなじく沖縄出身のラッパー・3Houseとともに所属している沖縄発クルー「Southcat」のメンバーとしても注目を集めています。

気になる今作は、国内を代表するヒップホップ・プロデューサー、Chaki Zulu(YENTOWN)をプロデューサーに迎えたスイートなラブソング。Drake以降を思わせるメロウなビートと美しいボーカルが溶け合い、メロディアスなシンガーとしての高いポテンシャルを感じさせる作品となっています。

また今作は、タワーレコード限定でフィジカル・リリースされており、これまでの人気曲を含めた全3曲が収録。気になるリスナーはぜひチェックしてみては。



Chara / 愛のヘブン

デビュー27周年を迎えたCharaが、12/19(Wed)に待望のニュー・アルバム『Baby Bump』をリリース。アルバムの収録曲が、チャートにランクインされました。

およそ1年半ぶりのニュー・アルバムとなった今作は、Chara本人にとって好きな言葉である「愛を身ごもる」がテーマ。インタビューによれば、もともとプライベートで子供をもう1人持つことが夢だったことから、妊婦さんのお腹の膨らみ(Baby Bump)をコンセプトに制作したとのこと。ゲストには、mabanua、Kai Takahashi(LUCKY TAPES)、TENDRE、Gakushi、SWING-O、などのプロデューサーを招致。前作『Sympathy』から引き続き、Charaのルーツであるソウル、ファンク、ダンス・ミュージックの世界観を1曲ずつマンツーマンで育て上げている印象です。

なかでも、Kai Takahashi(LUCKY TAPES)プロデュースの「愛のヘブン」は、当時22歳のCharaがカセットテープに吹き込んだデモ音源を現代に甦らせた作品。クリエイティブ・スタジオ「FIXION(フィクション)」が手がけたMVでは、たくさんのグラフィックが散りばめられたファンシーな映像が展開されています。

そして年明け、01/19(Sat)から全国9公演を巡るリリース・ツアーが予定されており、オールタイム・ベストな作品も披露されるとのこと。気になるリスナーはぜひ足を運んでみては。



王舟 / Muzhhik

上海出身、東京を拠点に活動しているシンガーソングライター・王舟(Oh Shu)。12/12(Wed)にリリースされた両A面シングルの収録曲が、チャートにランクインされました。

多人数バンド編成による、2014年デビュー・アルバム『Wang』。たった1人で宅録制作された、2016年セカンド・アルバム『PICTURE』など、芳醇なソングライティング・センスを発揮。そして今年5月には、BIOMAN(neco眠る)とのジョイント・インストアルバム『Villa Tereze』がリリースされたことも記憶に新しいなか、今作はオリジナル作品としてはおよそ2年ぶりの新作となりました。

前作『PICTURE』同様に、今作もシングル2曲ともに1人で宅録制作しているとのこと。Bサイドに収録されている「Muzhhik」では、先鋭的なビート・シーンとのオンタイムを感じさせつつ、親近感のある柔和な印象を残すフォークトロニカ・ポップスとなっています。

そして今作のアートワークは、アルバム『Villa Tereze』から引き続き、関西在住のデザイナー・hirokichill(ヒロキチル)が担当。現在、待望のニュー・アルバムを制作しているとのことで、気になるアルバムの詳細について、さらなるアナウンスが待たれます。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100

【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(12/15付)、FKJ / Deerhunter / MorMor / XXXTentacion, Kanye West

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



FKJ / Is Magic Gone

パリを拠点に活動するマルチインストゥルメンタリスト / プロデューサー、Vincent Fenton(ヴィンセント・フェントン)によるソロ・プロジェクト、FKJ(French Kiwi Juice)。11/30(Fri)にリリースされた待望のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

フランス人(French)の母親と、ニュージーランド人(名産品である、Kiwi・キウイ)の父親の「血(Juice)」を引くFKJは、インターネットを通じて楽器奏法や、多くの音楽に触れながら、2013年ごろからFKJとしてソロ活動をスタート。かつてパリ郊外で映画音楽の勉強をしつつ、ロケ現場やスタジオでの編集・録音作業の経験があることから、普段のエンジニアリングもFKJ自身で行なっているとのこと。

モータウン、ゴスペル、90’sヒップホップ、R&Bなどから影響を受けつつ、2017年にリリースしたデビュー・アルバム『French Kiwi Juice』が高評価を集め、Thelma Houston「Don’t Leave Me This Way」をボイス・サンプリングしたリード・シングル「Lying Together」が、セイヴ・マネー所属のTowkio「I Know You」でビート・ジャック(未許可)されるなど、さまざまな話題を呼びました。

2017年の冬ごろ、USツアーで東海岸を巡る夜行バスのなかで書いたという今作について、FKJは「僕はバスの後ろに機材をセットしていて、この曲をその一夜で作ったんだ。それはセラピーみたいなもので、一瞬で僕を本当に癒してくれた」とコメントしています。

そして2018年には、FKJが所属するレーベル〈Roche Musique〉のコンピレーション・アルバム『.WAVE, Vol.2』がリリースされ、今年6月に出演した「TAICOCLUB’18」でのパフォーマンス動画も公開されています。あわせてぜひチェックを。



Deerhunter / Element

アトランタで結成された5人組ロックバンド、Deerhunter(ディアハンター)。来年01/18(Fri)にリリースされる待望のニュー・アルバム『Why Hasn’t Everything Already Disappeared?』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

キャリア初期の2001年から現在に至るまで幾多のメンバー・チェンジを行ないつつ、2008年にリリースした3rdアルバム『Microcastle』と、2010年の4thアルバム『Halcyon Digest』が多くのアルバム・オブ・ザ・イヤーを席巻し、ブリティッシュ・レーベル〈4AD〉を代表するバンドへと成長。2015年にリリースされた前作のアルバム『Fading Frontier』は、自動車事故に巻き込まれたBradford Cox(ブラッドフォード・コックス)や、当時のメンバーだったFrankie Broyles(フランキー・ブロイルズ)の脱退など、Deerhunterの転換点となった作品でもありました。

ニュー・アルバムには、シンガー・ソングライターCate Le Bon(ケイト・ル・ボン)、前作にも携わった、Ben H. Allen III(ベン・H・アレン)、Ben Etter(ベン・エッター)がプロデュースを担当。「現在のSF小説アルバム」をテーマに、文化、人類、自然、論理、感情の消滅に関係した、バンド屈指のスリリングな作品になるとのこと。

そして、年明け01/21(Mon)から〈4AD〉主催の東名阪ツアーが予定されており、GANG GANG DANCE(ギャング・ギャング・ダンス)、EX:REとともに来日が決定しています。お近くのファンはぜひチェックを。



MorMor / Pass the Hours

トロント出身のシンガーソングライター / プロデューサー、Seth Nyquist(セト・ナイキスト)によるソロ・プロジェクト、MorMor(モアモア)。12/07(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

今年で26歳というMorMorは、幼いころから音楽に囲まれた生活を送り、合唱団、ピアノ、ギター、トランペットなどに慣れ親しんでいたとのこと。Michael Jackson、Wu-Tang Clan、James Blake、Radioheadなどの幅広いポップ・カルチャーから影響を受け、音楽制作ソフトであるGarageBand、Logicに触れたことから音楽制作を始めていくことに。ちなみに「MorMor」というステージ・ネームは、亡くなった彼の祖母への賛辞から由来しており、今年2月にリリースしたデビュー・シングル「Heaven’s Only Wishful」は、Pitchforkのベスト・ニュートラックを始めとする、多くのメディアでも取り上げられました。

そんななかリリースされた今回のニュー・シングルは、ローファイなインディー・ロックと、アトモスフィアで浮遊感のあるドリーム・ポップからの影響を感じさせ、MorMorが持つハイトーンなボーカルによって情緒あふれるポップスへと昇華させている作品となっています。

そして、2019年3月からおよそ20都市を巡る世界ツアーがアナウンスされており、フル・アルバムのリリースが待たれるなか、今後のさらなる飛躍に注目が集まります。



XXXTentacion / One Minute (feat. Kanye West)

今年6月に20歳というあまりの若さで急逝したラッパー、XXXTentacion(XXXテンタシオン)。12/7(Fri)にリリースされた遺作アルバム『Skins』の収録曲が、チャートにランクインされました。

2017年12月時点で、すでに本人のインスタストーリー上でアルバムの存在が明かされており、翌年4月時点でリリースが間もないこともアナウンスされていました。しかし悲劇的な事件のあと、今後の行く末が多く噂されるなか、Xの側近プロデューサーのひとり・John Cunningham(ジョン・カニンガム)が、アルバムが完成したことを10月初頭に発表。11/8(Thu)にリード・シングル「BAD!」と、アルバム・アートワークが公開されたのち、前作『?』に続く待望のニュー・アルバムがリリースされました。

全10曲、トータル20分にも満たないコンパクトな今作ですが、Cunninghamによれば「暗闇から、変化を経て、光に至るまでの3部構成」がコンセプトとのこと。唯一のゲストに、エモ・ラップの先駆け的存在である、Kanye West(カニエ・ウェスト)を招致。お互いにリスペクトし合っていた関係でもあり、Kanyeとのコラボを希求していたXにとって、今作が念願の初コラボ作品となりました。

そして今後のリリースについて、Xの親友である DJ Scheme(DJ スキーム)によれば、今回のアルバムは複数あるプロジェクトの第1弾であり、これからいくつか作品が公開されることも示唆。そのなかのひとつに、Kanyeが現在制作中のニュー・アルバム『Yandhi』のゲストとしてXも参加しており、公開延期が続くなか、正真正銘のリリースのアナウンスが待たれます。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100(グローバル)

【トップ100・チャート】今週のピックアップ(12/16付)、荒田洸 / 七尾旅人 / 羊文学 / フィロソフィーのダンス

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



荒田洸 / Apartment

WONKのリーダー / ドラマーである、荒田洸。12/12(Wed)にリリースされた待望のソロデビュー・アルバム『Persona.』からのリード・シングルが、チャートにランクインされました。

2016年ごろより、Pxrxdigm.名義でEPをリリース、唾奇「七日後」のプロデュース、Yusuke Hirado Prospect「DIPLOMA feat. Pxrxdigm. from WONK & Illa J」など、主にビートメイカー / プロデューサーとして手腕を振るっており、今回のアルバムでは初の本名名義としてリリース。かねてから、J Dilla、Slum Village、Madlibといったヒップホップ / R&B周辺のトラックメイカーや、Robert Glasper、Oscar Petersonなどの新旧ジャズから影響を受けており、映画「ティファニーで朝食を」の劇中歌「Moon River」カバーも含めた、チルでスウィートなアルバムとなっています。

さまざまなリスナーから歌声に対するギャップが挙がっており、Daniel Caesar、Frank Oceanを想起させる、シルキーでハイトーンなボーカルにも注目が集まっている模様。今作のゲストには、井上智(Gt)、小川翔(Gt)、越智俊介(Ba)、Kan INOUE(Ba, マスタリング)、kiki vivi lily(Cho)、そしてMELRAWやWONKのサポートとしておなじみの安藤康平が全面参加。荒田洸の飲み仲間でもあるという、イラストレーター・たなかみさきを迎えて共作詞をした収録曲「Apartment」では、WONK関連では画期的な日本語ボーカルが披露されています。

加えて、これまで公開されたMVは、ポルトガルのリスボンで撮影されたという、荒田本人が出演するドキュメンタリー風の映像に。12/12(Wed)放送回の「WONK RADIO」では、アルバム全曲コメンタリー、制作秘話、リスボン撮影中にKing Gnu・常田大希から飲み会に誘われた話、ラッパー・Jinmenusagiから催眠術をかけられた話などが語られており、radikoタイムフリーでぜひチェックを(12/19まで)。



七尾旅人 / きみはうつくしい

今年でデビュー20周年を迎えたシンガーソングライター、七尾旅人。12/12(Wed)にリリースされた待望のニュー・アルバム『Stray Dogs』のリード・シングルが、チャートにランクインされました。

「キャリア史上最もポップでテンダーな感動作」と評される今回のアルバムは、この20年間で関わった多くのひとたちへの愛情、感謝など、パーソナルな気持ちをベースに制作。前作『リトルメロディ』『兵士A』とともに、3.11震災直後に制作された「きみはうつくしい」は、なかでも七尾自身にとって特別な1曲とのこと。2017年に、とても大切な人が自死してしまう出来事から大きなショックを受け、今作の作業を停止させるほど方向性に迷うなか、最高に楽しめるアルバムを作ろうという想いが、暖かいポップスとして今作に反映されています。

アルバム・タイトルになっている『Stray Dogs』は、現在プライベートで犬2匹を飼っていることから由来。社会的な動物でありながら「はぐれ犬(Stray Dogs)」特有の物悲しさを、自死してしまった友人や、七尾自身と重ねているとのこと。そのほか、David Bowieの訃報翌日に制作された「DAVID BOWIE ON THE MOON」や、ゲストに、Shingo Suzuki(Ovall)、石橋英子、瀬尾高志、Kan Sano、鈴木正人など、多くの豪華ミュージシャンが招致されています。

そしてブックレットは、作家・岡田喜之が手がける全ページ絵本仕様。サブスクやMVで聴いたリスナーも、ぜひパッケージで手にとってみては。



羊文学 / 1999

下北沢、渋谷を拠点に活動している3ピース・ロックバンド・羊文学。12/05(Wed)に配信リリースされたクリスマス・シングルが、チャートにランクインされました。

2012年に、当時高校生だった、塩塚モエカ(Vo, Gu)を中心に5人組コピーバンドとして結成。のちに、フクダヒロア(Dr)、ゆりか(Ba)との現体制となり、90年代オルタナ・ロック / シューゲイザーからの影響を感じさせる、芯のある骨太なソングライティングで注目されています。デビュー・EP『トンネルを抜けたら』や、セカンド・EP『オレンジチョコレートハウスまでの道のり』がインディー・リスナーを中心に高評価を集め、今年07/25(Wed)には待望のファースト・アルバム『若者たちへ』がリリースされました。

そんななか公開された今作は、バンド初のクリスマス・シングルとなっており「だいすきなクリスマスのために曲を作りたいとずっと思っていました。贈り物のつもりでリリースします。」とコメント。冬のひんやりとした空気感に、祝祭のムードを含んだコーラス・ワークなど、まさにクリスマスにぴったりなホリデー・ロックとなっています。

そして、12/21(Fri)に開催される、限定100名のスペシャルなリリース・イベント「塩塚モエカpre.『まほうがつかえる』」は、早くもチケット・ソールドアウト。翌年01/05(Sat)には「to’morrow records」が主催する360°フロア・ライブに、ニトロデイ、RiLとともに出演予定となっており、あわせてぜひチェックを。



フィロソフィーのダンス / パレーシア

「Funky But Chic」をキーワードに活動している、4人組ファンク・アイドル、フィロソフィーのダンス(通称・フィロのス)。12/05(Wed)にリリースされた配信シングルが、チャートにランクインされました。

スカウトやオーディションを経て、2015年に結成されたフィロソフィーのダンスは、奥津マリリ佐藤まりあ十束おとは日向ハルで構成。プロデューサーは、氣志團、ナンバーガール、フジファブリック、相対性理論、Mrs. GREEN APPLEなどを育成および発掘してきた、加茂啓太郎が担当しており、コンテンポラリーなファンクやソウルを歌う楽曲派アイドル・グループとして注目を集めています。

2016年6月から2018年7月にかけて、怒涛の26ヶ月連続リリースをしており、Spotify、Apple Musicなどの配信サービスで、多くのプレイリストからフックアップ。12/08(Sat)放送回の文化放送「フィロソフィーのダンス「Lesson.1」」で語られていたように、70年代初頭から、井上陽水、左とん平、大瀧詠一、山下達郎らによって輸入され、知的に脈々と受け継がれてきた国内ファンクの文脈において、アイドルの身体性と歌唱パフォーマンスによって新たに再定義している、昨今では珍しいアイドル・グループでもあります。

今回のシングルは、「真実を語る」という概念でも用いられるギリシア語の哲学用語「パレーシア」から引用されており、「女子が男友達の恋の悩みを聞いてあげる」というメッセージが歌われています。そしてカップリング曲には、今年の奥津マリリの生誕祭で披露されたクラムボン「君は僕のもの」のカバー・ライヴ音源が収録されており、いずれも聞き逃せません。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100

【トップ100・チャート】今週のピックアップ(12/09付)、向井太一 / Friday Night Plans / Kan Sano / JP THE WAVY

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



向井太一 / Answer

11/14(Wed)に待望のニュー・アルバム『PURE』をリリースした、福岡出身の新世代シンガーソングライター・向井太一。ゲストにKREVAを迎えたコラボ・シングルが、チャートに長期ランクインされています。

2017年にキャリア初のフル・アルバム『BLUE』をリリース以降、YonYonあっこゴリラJevonYOSA & TAAR吳卓源(Julia Wu)など、国境を越えたコラボ・シングルを続々と発表。また、HIPHOP / R&Bの名曲リメイク・プロジェクト企画の一環として、Bobby Brown「Rock Wit’Cha」のカバー配信や、今年9月にはレッドブル主催の都市型音楽フェス「Red Bull Music Festival Tokyo 2018」内のイベント「SOUND JUNCTION」に出演を果たすなど、この1年だけでも幅広い活躍を見せていきました。

気になる今作には、向井太一と長くコラボしているCELSIOR COUPEを始め、☆Taku Takahashi、mabanua、蔦谷好位置、grooveman Spot、Kai Takahashi(LUCKY TAPES )、tofubeatsなど、豪華なプロデューサー陣を招致。普段から海外シーンとのオントレンドを強く意識しているという鮮度の高いサウンド・プロダクションや、より自己開示されたストレートなリリックが印象的であり、向井太一のボーカルを入り口にシンプルな聴き心地の良さを広く感じさせる、ピュアなJ-POPアルバムになっています。

そして、12/12(Wed)マイナビBLITZ赤坂でのライブを皮切りに、全国6都市を巡るリリース・ツアーを開催。チケットはお早めに。



Friday Night Plans / Plastic Love

日本人の父とフィリピン人の母を持つ東京出身の新鋭アーティスト、Friday Night Plans。12/5(Wed)に配信リリースされたカバー・シングルが、チャートにランクインされました。

今作は、竹内まりやの往年の名曲である「Plastic Love」のカバーであり、Friday Night Plansにとっては初の全編日本語詞の作品。現在進行形で、日本の80年代シティ・ポップが世界的な再評価を受けているなか、Youtubeにアップされている原曲は、この1年で再生回数2400万回以上を突破(12/09現在)。ネット発のサブジャンルであるヴェイパーウェイヴやフューチャーファンク、音質の心地よさを再現できるアナログレコードの世界的な再燃が、結果的に日本のシティポップの広がりを後押しし、シティポップが本来持っている豊かな音楽性が、アジアや欧米を中心に大きな注目を集めています。

そんななかリリースされた、Friday Night Plansによるカバーは、宇多田ヒカル「Too Proud featuring XZT, Suboi, EK (L1 Remix)」で、EKパートを手掛けた、Tepppeiがプロデュース。「2018年にこの楽曲が録音されていたとしたら」をテーマに制作され、オリジナルへのリスペクトを持たせつつ、洗練されたファンク・カバーとなっています。

「Plastic Love」にまつわる数多くのリミックスがネットにアップされているなか、台北出身でNY在住の新鋭シンガー・9M88による同曲カバーも話題に。あわせて聴き比べてみては。



Kan Sano / DT pt.2

新世代のキーボーディスト/トラックメイカー/プロデューサーとして注目を集める、Kan Sano。12/5(Wed)にリリースしたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

バークリー音楽大学に在学中から、UK由来のブロークン・ビーツやクロスオーバーなブラックミュージックから影響を受けたビートメイキングをスタート。2014年にリリースしたアルバム『2.0.1.1.』が、ラジオでのエアプレイやヨーロッパでのリリース・ツアーなどを経て、国内外で大きく展開されることに。さらに、2016年にリリースしたアルバム『k is s』が、CDショップ大賞北陸ブロック賞受賞や、テレビ朝日「関ジャム 完全燃SHOW」にて「蔦谷好位置が選ぶ 2016年の名曲ベスト10」に取り上げられるなど、各地のフェス出演も含めて大きな飛躍の年となりました。

気になる今作は、先日リリースされたシングル「I’m Still In Love」に続く、今年2作目となるソロ作品。現在制作中というニュー・アルバムに収録される第1弾シングルであり、SpincoasterとMIRRORが手がける「TOKYO SOUNDS」で公開されているセッション動画では、ローズ・ピアノ、シンセサイザー、ギター、ベース、ドラム、トランペットをひとりで演奏する、多重録音パフォーマンスが披露されています。

また2018年は、絢香、m-flo 、Mrs. GREEN APPLE、iri、MGFなどのプロデュースおよびリミックス・ワークを多数手がけており、珠玉のアレンジをぜひチェックしてみては。



JP THE WAVY / Neo Gal Wop

平塚出身でラッパー / ダンサーとして活躍する、JP THE WAVY。12/7(Fri)にリリースされた待望のニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

中学生でダンスを始め、18歳のころにヒップホップ・クルー、Do The Right Inc.(D.T.R.I)に加入し、ラッパー・デビューを果たすことに。のちに現在のステージネームに改名後、南青山に限定オープンしていた、MARCELO BURLONのポップアップ・ストアでアパレル・スタッフとして働くなか、一緒に働いていた友人からのアドバイスを受けて勢いで作ったという「Cho Wavy De Gomenne Remix feat. SALU」が、Youtubeの再生回数889万回を超えるバイラルヒットを記録(12/9現在)。

まるで、平成のヒップホップ史を象徴する1ページのような鮮烈なデビューを飾り、その後はファースト・EP『WAVY TAPE』をリリースし、ゲスト・ラッパーとして、加藤ミリヤ、MINMI、SALUなどの多くの客演に招かれました。

およそ1年ぶりとなるニュー・シングルでは、かねてから自称していたギャル男をベースに、既存の流行りに“ノル”のではなく、あくまで“作り出す”側となった「ネオギャル男」をテーマに制作。リリックの一節にある「総合的新生児」「仲間とダラダラしてたら」を、字幕では「LIKE A TOTALLY NEW ROCKSTAR」「WE WAS NETFLIX AND CHILL」とチャラく翻訳しつつ、「Cho Wavy De Gomenne」の世界観を感じさせる「見たことないじゃん このやり方」「そりゃ今までねぇ このタイプ」など、これまでのWAVYなスタイルも健在。

そしてMVでは、マンションの一室に集まった「WAVY FRIENDS」とともにパーティーを繰り広げる映像が展開され、およそ2分のトラックながらも中毒性のあるインパクトをしっかり残す、超WAVYなカムバック・シングルとなっています。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100

【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(12/09付)、The 1975 / Blood Orange, Yves Tumor, Ian Isiah / benny blanco, Jesse, Swae Lee / KAYTRANADA, Ty Dolla $ign

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



The 1975 / I Always Wanna Die (Sometimes)

英マンチェスター出身のバンド、The 1975。すでに世界的称賛を集めている、11/30(Fri)にリリースされた待望のニュー・アルバム『A Brief Inquiry Into Online Relationships』のラスト・ナンバーが、チャートにランクインされました。

約2年ぶりとなる今作について、Matthew Healyのインタビューによれば「『OK Computer』『The Queen Is Dead』のような、この10年間で最も重要なポップス・レコードと思ってくれるサード・アルバムが欲しかった」とのこと。その背景には、デビュー当時からヘロイン中毒に陥っていたHealyが、バルバドスにあるリハビリ施設で集中的な認知行動療法を受けていた経緯があり、帰国後にオックスフォード郊外のスタジオにてアルバムが制作されました。

リリックには、孤独な男とインターネットとの物語、トランプ米大統領の女性軽視への糾弾、リル・ピープへの追悼などが散見。現代社会における空虚や虚しさと同時に、Healyが歌うパーソナルな希望が重なることで、デジタル・ネイティブ世代の心にシリアスに突き刺さるアルバムとなっています。

そのなかでアルバムのラストを飾るこの曲は、2017年の秋頃にひどくロウな状態のHealyによる弾き語りから生まれたとのこと。従来のブリットポップ・アンセムとは違った、マンチェスターなりのシネマティックな「死」がテーマの作品になっています。

そしてThe 1975は、来年6月にリリースされるニュー・アルバム『Notes on a Conditional Form』の制作に取り掛かっているとのこと。「UKの夜をテーマにした作品」と語っており、さらなる期待が集まります。



Blood Orange, Yves Tumor, Ian Isiah / Smoke – Remix

英エセックス出身のシンガーソングライター / プロデューサー、Dev Hynes(デヴ・ハインズ)によるソロ・プロジェクト、Blood Orange(ブラッド・オレンジ)。11/27(Tue)にリリースされたリミックス・シングルが、チャートにランクインされました。

オリジナルは、今年8/24(Fri)にリリースされた、Blood Orangeのニュー・アルバム『Negro Swan』のラスト・トラック。Hynesにとって、アルバムのなかでもお気に入りのひとつというオリジナル・バージョンは、アコースティック・ギターによる弾き語りがメインでした。

リミックス・ゲストに、ニュー・アルバム『Safe in the Hands of Love』をリリースした奇才・Yves Tumor(イヴ・トゥモア)、『Negro Swan』ならびにリリース・ツアーにゲスト参加していたシンガーソングライター・Ian Isiah(イアン・イザヤ)を迎え、ポスト・モダンなネオ・ソウル~R&Bトラックとして生まれ変わっています。リリックについて、オリジナルでは「心が満たされる」といった描写がリフレインされていましたが、リミックスの一節には、今年9月に友人であるラッパー・Mac Millerが逝去してしまったことによる喪失感が歌われています。

そして先日、米人気番組「The Tonight Show Jimmy Fallon」で話題となった「Charcoal Baby」のパフォーマンスや、「Pitchfork Music Festival Paris 2018」のフルセットもアップされており、あわせてぜひチェックを。



benny blanco / Better To Lie (with Jesse & Swae Lee)

米ヴァージニア出身のヒット・メイカー、benny blanco(ベニー・ブランコ)。11/30(Fri)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

キャリア初期から、Ed Sheeran、Justin Bieber、Maroon 5、Katy Perry、などのソングライティングを担当し、全米全英チャートNo.1のヒット・ソングを数多く手がけたトップ・プロデューサーとして活躍。自身のアーティスト・プロジェクトとしても、2018年にリリースしたコラボ・シングル「Eastside (with Halsey & Khalid)」「I Found You(with Calvin Harris)」が世界的なヒットを記録し、今年からは裏方だけでなくプレイヤーとしても才能を発揮しています。

そんな彼がリリースしたニュー・シングルは、The Neighbourhoodのメンバー・Jesse(ジェシー)、Rae Sremmurd(レイ・シュリマー)の片割れである・Swae Lee(スワエ・リー)とコラボ。これまで、The Neighbourhoodとは「R.I.P. 2 My Youth」「Nervous.」を通じて共作経験はありましたが、Swae Leeとは初のコラボ・シングル。リリックは「短い人生において全てを打ち明けるより、ときには嘘をついていたほうが良い」というテーマで書かれています。

そして12/7(Fri)には、今年リリースしてきたコラボ・シングルを含めた7曲入りデビュー・アルバム『FRIENDS KEEP SECRETS』を公開。Juice WRLD、Ty Dolla $ign、6LACKらをゲストに迎えた豪華ラインナップとなっており、あわせてぜひチェックを。



KAYTRANADA / NOTHIN LIKE U ft. Ty Dolla $ign

カナダのモントリオールを拠点に活動している、DJ / プロデューサー・KAYTRANADA(ケイトラナダ)。11/30(Fri)にリリースされたニュー・EP『NOTHIN LIKE U / CHANCES』の収録曲が、チャートにランクインされました。

実弟でラッパーとしても活躍している、Lou Phelps(ルー・フェルプス)からの影響で、14歳から音楽活動をスタート。キャリア初期の2010年ごろは、Kaytradamus(ケイトラダマス)名義でミックス・テープなどをリリース。改名後は、Soundcloudで公開した多くのリミックスが注目され、世界各地でツアーを行なうなか、2015年には Madonna「Rebel Heart Tour」の2公演のオープニング・アクトを担当。2016年に〈XL Recordings〉からリリースしたデビュー・アルバム『99.9%』が世界的称賛を集め、The InternetRobert Glasper Experiment、など数多くのリミックス・ワークも評判を集めるなか、待望のニュー・EPがリリースされました。

ラッパー・Ty Dolla $ignを初フィーチャーした今作は、80-90’s R&Bを想起させるノスタルジックなダンス・トラック。昨今さまざまなフィーチャー・ゲストとしても人気を博する、Ty Dolla $ignの2018年を締めくくるメロウなコラボ・ワークとなっております。

また今年は、恵比寿リキッドルームと「Rolling Loud Japan」で、待望の初来日を果たしたKAYTRANADAですが、先日アップされた「Pitchfork Music Festival Paris 2018」のフルセットを見ながら、来年以降の活躍も期待したいところです。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100(グローバル)

【トップ100・チャート】今週のピックアップ(12/02付)、YOSA & TAAR, SIRUP / Attractions / KID FRESINO, 5lack / シャムキャッツ

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



YOSA & TAAR / Fever ft. SIRUP

渋谷SOUND MUSEUM VISIONの大人気パーティー「MODERN DISCO」でレジデントを務めているDJ / プロデューサー、YOSA & TAAR。11/16(Fri)にリリースしたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

YOSA & TAARは、ともに新世代のハウス~ディスコ・シーンを牽引するYOSAとTAARの共同プロジェクトとして知られ、2015年からスタートしたパーティー「MODERN DISCO」では、FKJ、DARIUS、Bondax、Moon Boots、Todd Edwards、DIMITRI from PARISなどのゲストを招致。また、block.fmで毎月第2火曜日に放送されているラジオ番組では、パーソナリティを務めるYOSA & TAARによる珠玉のディスコ選曲が、ファンのあいだで評判を呼んでいます。

そんななかリリースされた今作は、普段からお互いに親交が深いという、シンガーのSIRUPをフィーチャー。アートワークは安田昂弘、マスタリングは砂原良徳が担当し、共通のシーンで活躍するクリエイター同士による親和性の高いダンスチューンとなっております。

そして今年8月には、向井太一、MINMIをゲストボーカルに迎えたコラボ・シングル「Slave of Love」がリリースされており、スタイリッシュなMVも公開されています。あわせてぜひチェックを。



Attractions / Rock’n the Weekend

福岡を拠点に活動している4ピース・バンド、Attractions(アトラクションズ)。12/05(Wed)にリリースされる待望のデビュー・アルバム『DISTANCE』からの先行シングルが、チャートにランクインされました。

前身バンドの解散を受けて、2016年に結成されたAttractionsは、90年代のUK、USロック中心にさまざまな影響を受けた、TARO(Vo)、TAKE(Gt)、JUN(Ba)、AKIRA(Dr)で構成。福岡・大名にあるアパレルショップ「BINGO BONGO」が、2017年に設立したレーベル〈GIMMICK-MAGIC〉から、配信シングル「Knock Away」を経て、デビュー・EP『Attractions』をリリース。Spotifyの主要プレイリストや、Apple Music「今週のNEW ARTIST」でもフックアップされ、「SXSW 2018」や「SUMMER SONIC 2018」に出演を果たすなど、福岡のニューストリートカルチャーの一翼を担うバンドとして、大きな注目を集めています。

今回リリースされたニュー・シングルは、よりアーバンに洗練されたダンスロック・ナンバー。映像ディレクターの黒柳勝喜が担当したMVでは、印刷工場を舞台にした週末のアンダーグラウンドパーティーというテーマに、メンバー4人の演奏をスタイリッシュに切り取った印象的な映像になっています。

そして年末にかけて全国各地の対バンに参加し、来年3月からは東名阪を巡るアルバムリリース・ツアーが予定されています。お近くのファンはぜひチェックを。



KID FRESINO / Fool me twice (feat. 5lack)

埼玉出身のラッパー / トラックメイカー / DJ、KID FRESINO(キッド・フレシノ)。11/21(Wed)にリリースされた待望のニュー・アルバム『ai qing』の収録曲が、チャートにランクインされました。

KID FRESINOは、JJJ、Febbと結成したヒップホップ・ユニット「FlashBackS」のビートメイカー / バックDJを担当し、脱退後にリリースしたアルバム「HORSEMAN’S SCHEME」で、ラッパーとしてデビューを果たすことに。2014年に留学でNYへ渡ったあと〈SUMMIT〉のラッパー・C.O.S.A.とのWネーム・アルバム『Somewhere』や、バンド形式の4曲入りEP「Salve」をリリース。帰国後およそ2年を経て、待望のニュー・アルバムが公開されました。

気になる今作には多くのゲストが参加しており、三浦淳悟(Ba. / ペトロールズ)、佐藤優介(Key.)、斎藤拓郎(Gt. / Yasei Collective)、石若駿(Dr.)、小林うてな(Steelpan、Chorus)というバンド編成に加えて、BACHLOGIC、Seiho、ケンモチヒデフミ、VaVaをプロデューサーとして招致。親交の深いラッパーである、JJJ、C.O.S.A.、Campanella、5lack、ISSUGI、鎮座DOPENESS、ゆるふわギャングのNENEとRyugo Ishidaもフィーチャーしています。

インタビューによれば、バンド編成とトラックものが共存している、Chance the Rapper『Coloring Book』の先を目指し、ヒップホップの歴史的名盤である、Kendrick Lamar『good kid, m.A.A.d city』のクオリティを念頭に制作したとのこと。またアートワークのデザインは山田悠太朗が担当し、写真はフォトグラファーでKID FRESINOの妻である、Fish Zhangが撮影したとのこと。

そして来年1月から全国4都市を巡るリリース・ツアーも決定。各地で編成の異なるライブ・セットが予定されており、ぜひお見逃しなく。



シャムキャッツ / 逃亡前夜

浦安で結成された4ピース・バンド、シャムキャッツ。11/21(Wed)にリリースされたニュー・アルバム『Virgin Graffiti』に収録されているオープナー・トラックが、チャートにランクインされました。

2009年のデビュー以来、コンスタントにリリースを重ねていき、2016年に〈P-VINE〉から離れて自主レーベル〈TETRA RECORDS〉を設立。2016年に、EP「君の町にも雨は降るのかい?」、2017年にアルバム『Friends Again』などをリリースし、その後の全国ツアーや、台湾、韓国、中国を巡る初のアジア・ツアーを経て、国内外の人気が広がっていきました。2018年にバンド初の「FUJI ROCK FESTIVAL」出演を果たすなか、キャリア史上もっともバラエティに富んだ楽曲が並ぶと評されているニューアルバムが公開されました。

今作の背景には、8年間ともに過ごしてきたバンド・マネージャーとの別れから色濃く影響を受けており、メンバーそれぞれが肩の力を抜きつつ、その場の瞬発力をもとに制作が進んだとのこと。特に「逃亡前夜」では、日常からの束の間の逃避をテーマに、メンバーの夏目が嗜好しているハウス・ミュージックのプロダクションを取り入れ、音の配置で演奏のエモーショナルを押し出した意欲作になっています。

なおアートワークは「POPEYE」のデザインでも著名な前田晃伸が担当。フェイク・ニュースの影響を受けて無謀な行動に走ってしまうユース感や青っぽさを、アルバム・タイトルとかけて表現されています。そして年末にはリリース・ツアー、来年から全国各地でライブが予定されており、気になる新作のプレイをぜひお見逃しなく。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(12/02付)、Billie Eilish / slowthai, Mura Masa / J.I.D / Grimes

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Billie Eilish / come out and play

カリフォルニア州出身の若き次世代ポップ・スター、Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)。11/20(Tue)に配信リリースしたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

これまで一度も学校に通った経験が無いというBillie Eilishは、8歳のころからロサンゼルス少年少女合唱団とダンスを始め、11-12歳のころから作曲を学び始めたことで、自分の感情を表現する方法を磨いていくことに。実兄であるFinneas O’Connellが、もともと自身のバンドのために書いたという「Ocean Eyes」を、彼女が歌いSoundCloudにアップロードしたところ、たちまちバイラルヒットを記録。2016年、当時14歳という若さで〈Interscope Records〉と契約し、2017年にリリースしたシングル「Bellyache」そしてデビュー・EP『Don’t Smile at Me』が世界的ヒットしました。

その後、Netflix人気ドラマシリーズ「13の理由」のサウンドトラックに「Bored」「lovely(with Khalid)」が起用され、先日リリースされたシングル「when the party’s over」は、Spotifyだけで9千6百万回再生(11/26現在)を突破。彼女が描く抑鬱な世界観が若者を中心に絶大な支持を集めている、注目のシンガーソングライターです。

今回のニュー・シングルは、2018年のApple ホリデーキャンペーン広告のために書き下ろされた作品。「Share Your Gifts(あなたの才能を共有しよう)」というテーマのもと、不安から才能を仕舞い込んでいる女性に向けて優しく背中を押すメッセージが、歌詞に込められています。

そして待望のデビュー・アルバムが、2019年初頭に実兄のプロデュースのもとリリースすることがアナウンスされており、さらなる世界的飛躍に依然として注目が集まります。



slowthai, Mura Masa / Doorman

英ノーサンプトン出身のラッパー、slowthai(スロータイ)。11/19(Mon)にリリースしたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

現在23歳というslowthaiは、10代前半のころからリリックを書き始め、2017年初頭にSoundCloudに公開したデビュー・EP「slowitdownn」が再生回数10万回以上を記録。フォトグラファー・デュオ「Places + Faces」と、Red Bull Studios Londonによるコラボ・ミックステープにも参加しており、イギリスにおけるアップカミングなラッパーとして注目を集めています。

そんななかリリースされた今作は、Mura Masaをゲストに迎えたコラボ・シングル。とある夜、チェルシーの壁におよそ450万ポンドの絵が掛かっている光景から貧富の格差を感じたエピソードを受けて、翌日スタジオに向かい書き上げたとのこと。

また年末から翌年4月にかけて、イギリスを中心にヨーロッパ各地を巡るツアーやライブが予定されており、さらなる活躍が期待されます。



J.I.D / Westbrook (with A$AP Ferg)

2017年にJ. Cole率いるレーベル〈Dreamville〉とサインした、アトランタ出身のラッパー・J.I.D。11/26(Mon)にリリースしたニュー・アルバム『DiCaprio 2』の収録曲が、チャートにランクインされました。

1990年生まれのJ.I.Dは、高校から大学中退までサッカーに打ち込み、EARTHGANGが所属するコレクティブ「Spillage Village」に加入したタイミングから、本格的にラッパーを志すことに。2015年に公開したデビュー・EP『Dicaprio』が高評価を獲得し、その後J. Coleからのフックアップを受け、2017年に〈Dreamville〉からデビュー・アルバム『The Never Story』をリリースしました。ちなみに「J.I.D」という名前は、小さいころから彼自身が「Jittery(神経質な)」性格だったことを、彼の祖母から言われていたことが由来とのこと。

デビュー・EPの続編となる今作は、タイトルとアートワークに、J.I.Dがファン公言している俳優、レオナルド・ディカプリオからネーミング。ゲストには、 A$AP Ferg、Ella Mai、Joey Bada$$、6LACK、Method Man、BJ the Chicago Kidなどを招致しています。また、生前のMac Millerも制作に参加しており、今年のラップ・アルバムを代表する作品のひとつとして注目されています。

声質、デリバリー・スキル、ラッパーとしての高いポテンシャルなどから、Kendrick Lamar、Anderson .Paakと比較されることも多いJ.I.D。つい先日、米人気番組「The Tonight Show」で披露したTV初パフォーマンスも話題となり、スター・ラッパーとしてキャリアハイを更新した彼の今後にも、さらなる期待が集まります。



Grimes / We Appreciate Power

バンクーバー出身のDIYポップ・スター、クレア・ブーシェのソロ・プロジェクト・Grimes(グライムス)。以前から制作しているという待望のニュー・アルバムからの先行シングルが、チャートにランクインされました。

2007年ごろからGrimesとして音楽活動を始め、2012年にリリースした『Visions』がバイラルヒットを記録。のちに、Pitchforkが企画した「2010年代のベストトラック」で、収録曲「Oblivion」が第1位に選ばれ、新世代のポップ・スターとして評価を決定づけることに。その後、アルバム制作の難航や、いまだ男性社会が色濃く残る音楽業界に憤りを感じつつ、混迷期が続くなか2015年にリリースされたアルバム『Art Angels』が記録的ヒット。数々のアルバム・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、MVやファッションも話題を呼び、メインストリームで活躍する女性プロデューサーとしても真価を発揮した傑作アルバムとなりました。

そんななかリリースされたニュー・シングルは、同郷で親交の深いシンガーソングライター・HANAとのセルフ・プロデュース作。北朝鮮の音楽ユニット「牡丹峰楽団」からインスパイアを受け、歌やダンス、ファッションを使って信仰を広げるプロパガンダAIの視点から書かれたシングルとなっています。

またプライベートでは、以前からお互いに意気投合していたという、テスラCEOのイーロン・マスクとの交際も判明。そして気になる新作の詳細など、引き続きアナウンスを待ちたいところです。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(11/25付)、A$AP Rocky / Mariah Carey / Kelsey Lu / The Vaccines

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



A$AP Rocky / Sundress

ファッション・アイコンとしても人気を集める、NYハーレム出身のラッパー、A$AP Rocky(エイサップ・ロッキー)。今年5月にリリースしたアルバム『TESTING』以来となるニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

言わずと知れたA$AP Mobの中心メンバーであり、2011年にリリースしたデビュー・ミックステープ『Live. Love. A$AP』が大ヒットを記録し、2013年のデビュー・アルバム『Long. Live. A$AP』は、ビルボード・チャートでキャリア初の全米首位を獲得。ファッション分野においても「DKNY」のキャンペーン広告に「Fashion Killa」が起用され、アレキサンダーワン(Alexander Wang)の創立10周年プロジェクト「#WANG10」に、Kate MossやKanye Westとともに参加するなど、ストリートとモードを組み合わせたハイブランドなスタイルのラッパーとして注目を集め続けています。

すでに話題になっているとおり、先日MVも公開されたニュー・シングルは、Tame Impala「Why Won’t You Make Up Your Mind?」をサンプリングした待望のコラボレーション。過去に数回、両者のコラボに関するニュースが伝えられていましたが、いずれも正式なリリースには至らず。Tame Impala「Feels Like We Go Only Backwards」をサンプリングした未公開曲「Unicorn」や、Kevin Parkerプロデュースの未公開曲「Pretty Guy」などが確認されており、今後もコラボの続編に期待したいところです。

そして11/10(Sat)に開催された、Tyler, The Creator主催フェス「Camp Flog Gnaw Carnival」のステージングも話題となっており、今作の初パフォーマンスも含めたフルセット映像がYoutubeにアップされています。こちらもぜひチェックを。



Mariah Carey / Caution

11/16(Fri)に、およそ4年ぶりとなるニュー・アルバム『Caution』をリリースした、Mariah Carey(マライア・キャリー)。豪華プロデューサー、アーティストが参加している今作のタイトル・トラックが、チャートにランクインされました。

これまで公開したアルバムでも多くのビッグネームとのコラボを果たしてきたMariahですが、今作のフィーチャリングには、Blood Orange、Gunna、Slick Rick、Ty Dolla $ign、そして日本盤ボーナストラックにKOHHを招致。プロデューサーには、Timbaland、Poo Bear、DJ Mustard、Skrillex、Lido、Porter Robinson、といった大物ヒット・メイカー揃いのコラボ陣営も話題となっております。

なかでも国内で騒然となったKOHHのアルバム参加について、本人から「Mariah Careyと曲をやるとは思ってもなかったです。繋げてくれたSkrillexありがとうございます」とコメント。特にジャパン・フリークで知られるSkrillexによるフックアップ、そしてKOHH、宇多田ヒカルを中心とした近年の繋がりを感じさせる、ワールドワイドなコラボレーションとなっています。

そんな最新作について、Mariahは「私のファンは、私の心からの歌を聴きたいと思ってくれている」とコメントしており、タイトル・トラックのこちらは、アルバムのために最後に書いた曲とのこと。「Proceed With Caution」という仮タイトルのとおり、リリックでは愛する者のために慎重に前へ進むことをテーマに歌われています。

そして先日開催された武道館公演とともに、本人セレクトによる来日記念ベスト・アルバム『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』もリリースされています。街中でMariah Careyが流れるクリスマス・シーズンに向けて、一度チェックしてみては。



Kelsey Lu / Due West

ノースカロライナ州シャーロット出身のチェリスト / シンガー・Kelsey Lu(ケルシー・ルー)。11/09(Fri)にリリースされたニューシングルが、チャートにランクインされました。

Luは、パーカッショニスト / ポートレイトアーティストをする父と、ピアニストの母のもとで生まれ育ち、18歳のころにチェロを学ぶためにNY、その後にニュージャージーの古い皮工場を経て、現在はLAを拠点に活動しているとのこと。2016年にリリースしたデビュー・アルバム『Church』が好評を呼び、Solange、Florence + The Machine、Sampha、Kelela、Oneohtrix Point Never、などのコラボレーションも実現。なかでも、Blood Orangeの最新作『Negro Swan』へのゲスト出演から、先日に行われたヨーロッパ・ツアーにもシンガーとして参加したとのこと。

そんななかリリースされたニュー・シングルは、オルタナティブなR&Bシングルとなっており、さまざまなシーンで本人がダンスを披露しているMVも公開。プロデューサーとして、こちらにもSkrillexが参加しています。

またファッション・アイコンとしても注目を集める彼女。NY発のブランド「Telfer」のショーや、表参道にある「Jil Sander」のフラッグシップストアでのオープン・パーティにもゲスト出演し、いずれのパフォーマンスも絶賛されている模様。初めての日本旅行も大いに楽しみ、アップカミングな活躍を見せる彼女に、今後の期待が高まります。



The Vaccines / All My Friends Are Falling In Love

ウェスト・ロンドン出身のインディー・ロックバンド、The Vaccines(ザ・ヴァクシーンズ)。11/13(Tue)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2010年の結成当時からロンドン・シーンで話題となっており、2011年にリリースしたデビュー・アルバム『What Did You Expect from The Vaccines?』が「BBC Sound of 2011」に選ばれるなど、一躍シーンの表舞台に。以後メンバーチェンジがありながらも、着実にリリースを重ねていき、今年3月にはニュー・アルバム『Combat Sports』が公開。Big Star、Todd Rundgren、Guided by Voices、といった70-80’sロックに原点回帰したサウンドが話題に。また今年5月には、かつて曲名にするほど敬愛しているThe Rolling Stonesのサポート・アクトを務めており、イギリス・シーンにおいて確固たる地位を築き上げているロック・バンドです。

そんななかMVも公開された今作は、キャッチーなメロディーに恵まれたポップ・ロック。Beck、Julia Holterとのプロデュース・ワークでも知られる、Cole M. Greif-Neillの手腕が光るアッパーなシングルとなっています。

そして、11/21(Wed)渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて、約5年ぶりとなる1夜限りの来日公演が開催。サポート・アクトに、Luby Sparksを迎えた熱狂のライブとなった模様で、期間限定で公開されているセットリストもあわせてチェックしてみては。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・チャート】今週のピックアップ(11/25付)、あっこゴリラ / 大比良瑞希 / Mega Shinnosuke / STEPHENSMITH

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



あっこゴリラ / GOOD VIBRATIONS × GEN (from 04 Limited Sazabys)

今年4月にラッパーとしてメジャーデビューを果たした、あっこゴリラ。12/05(Wed)にリリースされる待望のメジャー初フル・アルバム『GRRRLISM』からの先行シングルが、チャートにランクインされました。

かつてはバンド「HAPPY BIRTHDAY」のドラマーで活躍し、バンド解散後の2016年からはラッパーとして本格始動。さまざまな固定観念からの解放を、ストレートかつシンプルなメッセージでラップするスタイルに注目が集まり、2017年にリリースした、多くのゲストとコラボした6曲入りEP『GREEN QUEEN』が好評を呼ぶことに。メジャー・デビュー後も、ワンマンライブや各種イベント出演を重ねていくなか、SPACE SHOWER TV「スペシャのヨルジュウ♪」のアシスタントVJとして毎週出演するなど、着実に活躍の幅を広げています。

そんななかリリースされた今回のニュー・シングルは、「スペシャのヨルジュウ♪」でも共演している、04 Limited Sazabysのベース・ボーカルを担当するGENとコラボ。ツイートによれば、曲後半の32小節の作詞をGENが丸ごと担当しており、スケジュールの都合上でぶっつけ本番のレコーディングになりながらも、ラップ、リリックともに満足いく完成度に仕上がっているとのこと。また今作のトラックは「GREEN QUEEN」でもコラボした、PARKGOLFが担当しています。

そして今年12/09(Sun)渋谷 WWW Xにてリリース・パーティ、来年2月には名古屋、大阪を回るワンマン・ツアーが予定されており、近くのファンはぜひチェックを。くわえて「レペゼン地球のラッパー」について、あくまでも武井壮バイブスが由来の肩書きでありつつも、今後は混同を避けるためにこの文言の使用を控えるよう、あっこゴリラ本人が繰り返し呼びかけています。



大比良瑞希 / いかれたBABY

東京出身のシンガーソングライター、トラックメイカー・大比良瑞希。11/14(Wed)に配信リリースされたフィッシュマンズの名曲カバーが、チャートにランクインされました。

中学生のころに友人たちと組んでいたバンド経験から徐々にミュージシャンになることを意識し始め、Feist、Cat Power、Charlotte Gainsbourgといった、主に海外の女性シンガー・ソングライターからの影響を受けながら、2015年にリリースしたミニ・アルバム『LIP NOISE』でソロ活動をスタート。同年には「FUJI ROCK FESTIVAL」の場内エリアに早くも出演を果たし、2016年にはデビュー・アルバム『TRUE ROMANCE』、2017年に連続リリースした「Real Love」「アロエの花」「見えない糸 ~Never Be The LonelyOne~」など、コンスタントに活躍が続いています。

今回のカバーは、11/28(Wed)にリリースされる名物コンピレーション・アルバムの最新シリーズ『RELAXIN’ WITH JAPANESE LOVERS VOLUME7~IN THE MOOD FOR JAPANESE LOVERS COLLECTIONS~』に収録される作品。このシリーズは、かつて2000年代初頭を席巻したオルタナティヴ・マガジン『relax』の特集から誕生した企画であり、70年代のロンドンで流行したスウィート&メロウなレゲエ、ラヴァーズ・ロックを集めたコンピレーション企画『RELAXIN’ WITH LOVERS』のスピンオフ・シリーズとして人気を集めています。

そして12/19(Wed)には、新宿 MARZで開催される対バン企画の出演が予定され、今回のカバーが披露されるのか気になるところ。さらには今年リリースされた、tofubeatsSTUTSKai Takahashi、による珠玉のリミックス・ワークもあわせてチェックを。



Mega Shinnosuke / 桃源郷とタクシー

福岡を拠点に活動する、先日18歳を迎えたばかりの現役高校生アーティスト・Mega Shinnosuke(メガシンノスケ)。11/05(Wed)にCDリリースされたデビュー・ミニEP『momo』の収録曲が、チャートにランクインされました。

Mega Shinnosukeは、作詞作曲、編曲、ボーカルのすべてを本名名義でセルフプロデュースしており、かつて福岡で組んでいたバンド「Fow two.」の中心人物。バンド解散後はソロとして音楽活動をスタートし、先日リリースしたミニEPが渋谷タワレコを含む店舗販売、ネット販売、ラジオでのエアプレイを中心に話題を集めています。SNSでも高評判が続き、徐々に全国へ広がりを見せ始めている注目のニューカマーです。

収録曲である「桃源郷とタクシー」には、ゲスト・コーラスとしてAAAMYYYが参加しており、さらにアートワークは、アパレルライン「POTATOGANGS」を運営しているイラストレーター・m2n(まっつん)が担当。多数のSpotify公式プレイリストや、アゲハスプリングスが運営するプレイリスト「PUSH! agehasprings 中の人セレクション」でもピックアップされたことで、あっという間に再生回数1万回を超えるバイラルヒットも記録しています。

そして今後の活動について、ツイートによれば高校卒業後は拠点を東京に移すとのことなので、福岡のファンはもちろん、気になるリスナーはぜひチェックしてみては。



STEPHENSMITH / ベッドタイムミュージック

東京を拠点に活動している、福岡出身の3ピースバンド・STEPHENSMITH(スティーヴン・スミス)。12/05(Wed)にリリースされる待望のニュー・アルバム『ESSAY』からの先行シングルが、チャートにランクインされました。

STEPHENSMITHのメンバーは、大学の音楽サークルを通して出会ったという、CAKE(Vo,G)、OKI(B)、TARO(Ds)で構成。メンバーそれぞれが、Stevie Ray Vaughan、NUMBER GIRL、the Pillowから影響を受け、バンドとしてはD’Angelo、Frank Oceanなどのブラック・ミュージックから強くインスパイアされた独自のサウンドで知られています。2014-15年にかけて「りんご音楽祭」に連続出場し、2016年に福岡・海の中道海浜公園で開催された野外フェス「CIRCLE」にニューカマー枠として初出演するなど、着実に広がりを見せている注目のバンド。2016年にはデビュー・アルバム『sexperiment』をリリースし、今年5月からシングルを連続配信しているなか、待望の新作が公開されました。

今作は、STEPHENSMITHが独自に名付けているジャンル「スロウタッチ」の世界観をさらに突き詰めたサウンドになっており、ネオソウルのタイム感、スロウ・コアやドローンの浮遊感をバランスよく体現した、クールな作品になっています。さらにアルバムのアートワークは、グラフィックデザイナーの星加陸、フォトグラファーの井崎竜太朗が担当しているとのこと。

そして12/19(Wed)には、渋谷WWW Xの人気2マンシリーズ「dots」にて、AAAMYYYとの対バンが決定。ブラック・ミュージックが好きなリスナーなら特に必見の、今後さらなる活躍が期待されるバンドでしょう。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
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【トップ100・グローバル・チャート】今週のピックアップ(11/18付)、Anderson .Paak / Earl Sweatshirt / JPEGMAFIA, Kenny Beats / Saba, Xavier Omär, Mick Jenkins

毎日更新されるTYPICAオリジナル楽曲チャート。チャートにランクインされた楽曲のなかから、特に注目の楽曲をまとめてピックアップします。



Anderson .Paak / Who R U?

11/16(Fri)に超待望のニュー・アルバム『Oxnard』をリリースした、カリフォルニア出身のAnderson .Paak(アンダーソン・パーク)。すでにシングル・カットされていた収録曲が、チャートにランクインされました。

2014年のデビュー・アルバム『Venice』、2016年に世界を席巻した前作『Malibu』から続く、故郷に対するオマージュである「ビーチ・シリーズ」三部作のラストを飾る今作。ゲストには恩師であるDr. Dreを筆頭に、Kendrick Lamar、J. Cole、Pusha-T、Q-Tip、Snoop Dogg、BJ the Chicago Kid、9th Wonderなど、キャリア屈指の錚々たる面子を招致。

.Paakは今作について「このアルバムは、高校生の頃に作りたいと夢見ていたような作品」とコメント。その当時から愛聴していたという、Jay Z『The Blueprint』、Kanye West『The College Dropout』といった、2000年代ヒップホップからの影響が背景にあるようです。

アルバム全体はひたすら快楽的なファンクネスで満たされており、かつカリフォルニアといえば、2Pac、Ice Cube、そしてDr. Dreらが切り拓いたG-Funkの総本山。先達へのリスペクトを示しつつ、ときにトランプ政権に抵抗し、ときにビンタされ、シネマティックに車を乗り飛ばすなど、愛され.Paakの新境地がアーバンに展開されているファンク名盤となっています。未聴のリスナーはぜひチェックを。



Earl Sweatshirt / Nowhere2go

Tyler, The Creatorが率いていた、Odd Futureのオリジナル・メンバーとしてお馴染みのラッパー、Earl Sweatshirt(アール・スウェットシャツ)。11/8(Thu)にリリースされたニュー・シングルが、チャートにランクインされました。

2009年ごろにMyspace経由でOdd Futureに加入し、2012年にFrank Ocean『channel ORANGE』へのフィーチャリングを始め、多方のゲスト参加が話題に。18歳という若さでコロンビアと契約すると、2013年にPharrell Williamsらがプロデュースしたデビュー・アルバム『Doris』、2015年にセルフ・プロデュースによるセカンド・アルバム『I Don’t Like Shit, I Don’t Go Outside』をリリースし、大きな注目を集めました。

そんななかリリースされたニュー・シングルは、2017年10月ごろにライブフェスなどで一部パフォーマンスされたことで話題を集めており、今年に入って公式リリース前日に公開されたティザー映像を経て、サプライズ・リリースされました。今作のプロデュースには、NYを拠点とするコレクティブ[sLUms]のメンバーである、Booliemane、Ade Hakimが参加しており、ドープでフューチャリスティックなトラックに仕上がっております。

また今年8月には、約12年間の歴史に幕を閉じたLAを代表するパーティ「Low End Theory」の最終イベントが現地で開催され、ヘッドライナーのTylerのステージには、多くのOdd FutureメンバーとともにEarlも登場。「Low End Theory」は、かつて結成したばかりのOdd Futureが初めてライブを行ったパーティとしても知られており、コレクティブの存続を実感できる嬉しいハプニングとなった模様でした。



JPEGMAFIA, Kenny Beats / Puff Daddy

ボルチモア出身のラッパー / プロデューサー、JPEGMAFIA(ジェイペグマフィア)。今年8月にニュー・アルバム『Veteran』をリリースしたことも記憶に新しいなか、先日に公開されたKenny Beatsとのコラボ・シングルが、チャートにランクインされました。

ジャマイカ人の両親を持つJPEGMAFIAは、かつてルイジアナ州空軍に入隊していたキャリアを持ち、イラク、ドイツなどに赴くなか、日本に軍事滞在していたとき、サンプリング制作に興味を持ったことから活動がスタート。現地で結成されたというグループ「Ghostpop」が、当時ローカルな話題を集め、2015年に帰国したあとはLAを拠点にソロ・アーティストとして本格化していきました。

どこかメランコリーなムードが漂うJPEGMAFIAのライブラリには、かつて兵役期間中に経験した大量の人種差別や、大学でジャーナリズムの修士号を取得しているバックグラウンドが影響しているとのこと。政治的かつ人種的な怒りをベースにしつつ、ときには遊び心を忍ばせたDIYな作風で知られているラッパーであります。

今回のコラボ・シングルにクレジットされた、LoudpvckのメンバーでもあるKenny Beatsは、Vince Staplesの最新作『FM!』や、ALLBLACKとのジョイント・EP『2 Minute Drills』にも参加しており、エクスペリメンタルな手腕が話題に。そしてJPEGMAFIAは、2019年にヨーロッパ・ツアーが予定されているとのことで、今後さらなる飛躍が期待されます。



Saba / Stay Right Here (feat. Xavier Omär Mick Jenkins)

今年4月にニュー・アルバム『CARE FOR ME』をリリースしたことも記憶に新しい、シカゴ出身のラッパー・Saba(サバ)。ゲスト・シンガーに、Xavier Omär(ザヴィエル・オマー)、Mick Jenkins(ミック・ジェンキンス)を迎えたコラボ・シングルが、チャートにランクインされました。

ミュージシャン一家のもとで生まれ育ったSabaは、2016年にデビュー・アルバム『Bucket List Project』をリリース。その後は、Chance the Rapper、Noname、Jamila Woodsといったソーシャル・エクスペリメント周辺の話題作にもゲスト参加。シカゴ新世代のひとりとして多大な注目を集めています。ちなみに名前の由来は、中学生のころに名乗っていたステージ・ネームを、サボタージュを文字った「Sabatahj」にしていたからとのこと。

気になる今作は、人生における変化やいまを生きることがテーマとのこと。シカゴ直系のセンチメンタルなゴスペル・ヒップホップとなっています。

またゲストのMick Jenkinsは、先月にニュー・アルバム『Pieces of a Man』をリリース済み。おなじくSabaも、IDKとのコラボ・シングル「Beautiful Smile」を先日公開したばかりであり、あわせてぜひチェックを。


以上、今週のピックアップでした。

Text by Ishikawa Takato
Link:TYPICA TOP100(グローバル)